番組出演を了承した理由（172ページ）
私が結局、番組への出演を了承したのは「ワンダフル」が大阪で流されていなかったことが大きな理由になりますね。
普通の人とは逆の感覚かもしれません。自分の施設や技術の宣伝のために、テレビ番組に出演する人が多いと思います。「もう仕事を辞めよう」とか、自分の住んでいる地域で「こっちでは放送されていないから」と考えてわざわざ参加する例も珍しいでしょう。
最近は一般人でも様々な理由でテレビに出演する人はいるのでしょうが、私の場合はそもそもの事情が違っていました。
嫌な出来事がずっと続いていましたから「もう辞めてもいいや！」くらいに思っていました。その時にたまたまテレビ番組からの出演の依頼というか、私に直接会って話を聞きたい、といってきましたので「最後の思い出作りに、ちょっとくらいテレビに出てもいいか？」と捉えていたんですよ。
「谷ロはそんないいかげんなことを考えて番組に参加していたのか！」って？
番組関係者なら怒るかもしれないですが・・・。だって仕方ないですよ（笑）。実際、そうなんですから。
他の先生と違ったのは「これで私も有名になろう」とか「これをきっかけにテレビタレントに」「施設、自分の宣伝のために」などと力を入れて番組に行った訳ではないんです。
当時、友人などに当てた私のメールには次の仕事についての記述があったりします。
「催眠は続けるけれどメインの仕事としてではなく、あくまでも相談とかボランティアの一環として行いたい。ホームぺージは面倒なので閉める」と書いてあるものが多いですね。
催眠という技術や仕事そのものには魅力を感じています。これは以前も現在も変わっていません。ですから、これからも勉強や施術は続けて行くと思います。
ただそのスタンスというか、お金儲けとか自分たちの勝手な思惑のために催眠を利用しよう、と考えたり、ボロ儲けしようと催眠に取り組む連中とは一緒にされたくはないんですよ。
青臭いんですけどね。私は人助けとまではいいませんが、せめて「誰かを騙して」とか「悩んでいる人から大金をせしめよう」などとは考えたくありません。
マルチ商法まがいとかね。会員を連れてこいとか「神秘の技術を教えてやるから数百万円を払え！」など悪質な勧誘や宣伝を繰り返す連中が多すぎます。
将来的には催眠もリラクゼーションの施設として、カイロプラティックやマッサージ、緘灸などと同じように「医者とはちょっと違う」けれど、行けば楽になるものとして周囲の理解と技術の浸透があればいいですね。
またかかる費用も高額になるのではなく安くあって欲しい。依頼者にとって必要な回数だけ必要に応じて行けるようになれば嬉しいですね。
当時、私がワンダフルに出演を決めたのは「もう、辞めるならいいや」と考えていたからです。また大阪で放送されていなかったので、もし、番組で何かあったとしても自分の生活には支障がなくていいな、とも思っていました。
そういった意味において私にとって都合がよかったんです。
それと、これはおまけなんですが、私は司会の原千晶さんのファンだったりします。
ずいぶんと以前に、ある場所（サーキットです。キャンぺーンでしようか？）で見かけたことがあったりして。原さんはもちろん、私のことなど知りませんよ？
まだ現在のように彼女がメジャーではなかった頃で、私もまったく違う仕事をしていました。その頃に仕事で関わりがあって綺麗な人だなと思っただけなんですが。
大阪では放送されていませんでしたからね。打ち合わせに行った時にディレクターの話で始めて、彼女がその番組の司会していることに気がつきました。
それまでは間抜けな話ですが、その番組の司会が誰でどんな人が出ているなどまったく知らなかったんです。番組そのものを知りませんからね。「以前に会ったあの人だ」と思い出すのにとても時間がかかりました。
また私はタレントには殆ど興味がない人種なので・・・。わざわざ電話で聞かなかったんですね。正直、司会者や共演者なんて誰でも良かったから。
聞くと司会が原さんだったので、私はちょっぴり嬉しかったです。
そうなると人間、欲が出るものでご本人に直接会ってみたくなりました。
出演が決まったところでロケや野外での収録ですから。私にはスタジオ入りはないという話でした。一般人にはわかりにくいかしれないですが、ド素人とか新人の場合はいきなり有名人のいるスタジオ収録に呼んで貰えることは少ないようですね。
「催眠術で生出演なんてとんでもない。何があるかわからないし緊張するから嫌だ」と思っていたくせに、スタジオなら原さんに会えるかもと思うとやっぱり残念で。ご本人に会えるまでは、しばらく頑張って見ようかと考えたりしました。
まあ、素人なんてそんなモンですよ。彼女の出たウルルン滞在記とか見てましたし。
スタッフやご本人には当然いいませんでしたけどね。恥ずかしいでしよ？ そんなの。