空間と心理的な圧迫感

少子化の原因はウサギ小屋 応用と実践

2017/12/14改訂
1999/09/15初稿

少子化の解消のために必要な環境の整備を

赤ん坊 アイコン最近、日本において少子化が叫ばれています。

それを防止しようと、時々、政府が公共広告を打ちますよね? あまりにストレートに「子供を産みましょう!」っていわんばかりの内容で、私は恥ずかしくって目を背けたくなる場合もありますけど(笑)。

あれじゃあ無理だと思いますよ。まあこれは私だけではなく皆さんも同じ意見だと思いますが。

コマーシャルとか啓蒙運動で犯罪が抑止できたり、子供をボロボロ産むようになる筈がない。社会的な構造とか根本に考えを正さないと効果がありません。

なぜ「国」が少子化に歯止めをかけたいかと言うと、将来的に税収が減るからです。放っとけばいいようにも思えますが、国や自治体にとってはそうはいかないのです。

年金などのシステム(保険医療制度も同じです)はピラミッドになっています。生まれてくる「次の世代の子供達が」税金を支払うことで高齢者の社会保障を賄おうという考え方で成り立っているのです。

少子化が進むとそのピラミッドが根底から崩れます。土台になる筈の底辺が減ってしまい、上(高齢者)の人数が増えれば、頭でっかちで不安定な形のピラミッドになりますから、都合が悪くなります。

このまま少子化が進めば、近い将来、若い世代にかかる負担(税金)は今までの何倍にもなるでしょうね。皆さんは親子間、親族間でも段々と情が薄れている現代において。

それを若い世代ががんじえる(受け入れる)と思いますか?

無理でしょうね(笑)。

自分のおじいさんおばあさんどころか、親の世話も下手をすれば自らが生んだ子供さえも、きちんと面倒をみることを嫌がります。その状況で見ず知らずの赤の他人とかそれも縁もゆかりもない高齢者の方々を。「おまえの収入や利益で賄え」と言っても飲めるわけがないと思います。

現にアメリカの44代大統領のバラク・オバマが同じようなことをやろうとしました。

日本の国民保険制度に近いものをアメリカにも導入して。貧困層や貧民層でも病院にかかれるような医療改革を政権の柱としていましたが結局は挫折しています。任期中に一応は法案の形で成立はさせたものの、富裕層とか高収入を得ている企業などからの反発も激しくて骨抜きになってますよ。

人間関係や情の希薄な現代社会において「見たこともない他人」のために高額な税金を払うシステムを「義務として」押し付けたところで、結局は実行は不可能です。暴動が起こりますよ。

過激な政党が出てくる時代背景

ヒトラーとナチスドイツ Amazon 書籍 写真自分の家族とか肉親でも関心が持てないのです。なのに介護とか養育の義務、高い医療負担とか年金支払いだけ負わせても納得しないでしょう。

それを若い世代に無理矢理に押し付けるならば、将来的には高年齢者(この場合は年金生活者)などの排斥運動にも繋がりかねませんよ。

現時点の材料や環境から将来を推測すれば「役に立たないなら、いっそそんな連中全部殺してしまえ!」といった浅はかな連中が出現するのは目に見えるようです。

第二次世界大戦において、旧ドイツにナチス党(ヒトラー総統)が台頭してきたのは、前戦争(一次世界大戦)の賠償に苦しみ自国の不況や就職難、生活の困窮からそちらに「傾こう」と思う人が大勢いたからです。

理由もなく唐突に独裁者が現れるのではありません。

生活が苦しく、先行きが不安だからナチスのような政党に説得力が出ます。不況が長引き、子育てが難しい、仕事がないなどが相次ぐ中で徐々に不満が高まり内圧から過激な政党が台頭してきます。

不満が高まらない場合は人気が継続しません。瞬間最大風速的な形に留まり継続は難しくなるでしょう。

独裁的な政治は怖がりますし嫌気もさします。ですので、強引な手法を用いれば用いるほど支持率が急落します。興味深いのは共産主義とか社会主義を掲げるもの、平和活動とか戦争反対を謳って当選した者ほど、自分たちが政権を獲った後には前言を撤回して身勝手な行為や保身に走りますよ。

政敵を皆殺しにしようとか粛清しようとすることも多いですね。いったん政権を奪取した時点で好き勝手を始めて法律を自分たちの都合のいいように変えようとしたり、選挙制度そのものを廃止ししようとしたり外敵(外患誘致罪や外患援助罪と言います)を招き入れようとするのです。

過激な政党が台頭してくる背景には国内の不満のうっ積があります。

国内における内圧が高まっている場合には少々、強引な行為をやっても大衆に叩かれません。むしろ好意的に受け取られます。不満の内圧が低い場合は誰かが政権をとってもすぐにひっくり返ることになりますが、旧ドイツのような状況に陥った場合にはそれは当て嵌まりません。

旧ドイツにおいては先の敗戦で多額な賠償を抱えていました。総額1,320億マルクという大変な額でした。なのに経済が破綻するほどの賠償を平気で科してきた戦勝国(主にイギリス)や、それを支持した国際社会に対する強い不満もありました。

「このままでは我々は餓え死にするしかない!」という感覚から超右派な政治家が急速に支持されるようになりました。ナチスはそういった背景から急速に力を蓄えることになったのです。

少子化の原因は「居住空間、環境の狭さ」

大きな家 アイコン第二次世界大戦以前にヨーロッパ各地で起こったユダヤ人の排斥や、移民に反対する活動も不況とか社会的な不安から起こっています。

金持ち(ベニスの商人のモデルもユダヤ系を描いた、と言われています)ユダヤ人を排除したり、移民を追い出すことで自分たちの働く場所が確保できたり、「生活が楽になるのではないか?」といった期待感や錯覚から、ドイツという国全体が暴走してゆきます。

仕事とか収入が不安定で先行きがみえないのに子供だけ作る人は少ない。不況でいつ首になるか工場が潰れるかわからないのに子供はふやせないでしょう。

後に述べますが、先進国で暮らす人ほど婚期が遅れますし子供を作ることに慎重です。

私が政府の行う公共広告に苦笑いするのは、「なぜ、少子化が起こっているのか?」をまったく考えていないからです。

「子供を作りましょう!」とテレビコマーシャルで言われて、それをそのまま真に受ける人が増え、簡単に問題が解決するなら誰も苦労などしませんよ(笑)。

考えなければならないのは、なぜ晩婚化が起こっていて少子化が起こっているか、それが日本だけではなく多くの先進諸国と言われている国々で生じているかの「原因」を考えることです。

現時点でも少子化の原因は幾つか考えられています。結婚年令の高齢化、女性の社会的な地位、収入の向上による自立、若い世代の意識の変化などが上げられます。

ですがね、それならアメリカやヨーロッパも同じでなければなりません。先進国の出産率は確かに下がっていますが、日本ほど極端ではないでしょう。

社会保障や育児休暇、扶養手当を厚くして出生率を回復した国(スウェーデン、デンマーク)も存在します。ではなぜ、日本だけが「国が慌てるほどに」出生率が下がり続けるのでしょう?

心理学とか生物学などから考えれば理由は簡単です。

「生活している部屋が狭いから」

「家が小さくて近くに公園が無いから」

そんな馬鹿な!? ですって? これについては後で解説を加えます。

実は部屋の広さや生活空間のサイズには出生率に大きな意味合いがあるのです。

(先にも一部触れましたが)他にも要因として

「収入が安定しない」

「将来に不安があるから」

などが少子化に大きく関係しています。