正しい催眠誘導の方法 / 第十一章

パーソナルスペースに入り可倒テストを 正しい催眠誘導の方法

可倒テストの手順(57〜59ページ)

可倒テストのまとめ(57〜58ページ)

後ろから手を添える

可倒テストの手順の説明を行います。テキストセットを持っている方はビデオを参照してください。

※2018年よりテキストの一部を無料化してネット公開しております。希望者が多いようなら動画も公開を行います。ただし肖像権の問題がありますので、ネット公開に同意して戴ける新たな被験者を募ってからです。

1. まず、被験者の前に回り、話しかける

この際に被験者を睨む人が時々いますが、それは間違いです。

ここまでで散々、解説していますが「権威」の意味を勘違いしていたり、催眠? を教えている一部の学校や大先生? にとっては「被験者をビビらせる」ことが成功への近道だと思っているようです。

成功率は下がりますよ? 身に備わる迫力とか周囲から敬われる「権威」と恫喝は違います。

被験者を怖がらせ緊張させるだけですから、むしろ笑いかけるようにしてください。

2. パーソナルスペース(被験者の手が届く距離)に入り、軽く身体を支えます

指のくっつき反応テストと同じです。

背筋を伸ばすように指示する際に、自然に被験者に近付き背中などに軽く触れます。

その程度で十分なのですよ。

大切なのは「パーソナルスペースに入った時」に優しい声で話しかけておくことですね。相手が緊張したり嫌悪感を持たないうちに距離をとって離れます。

3. 手の平を被験者の前にかざし、施術者の手の動きにあわせて被験者に深呼吸をさせます

大げさな動作や過剰な演技は禁物です。

催眠を勘違いしている人は、とかく猫なで声を作ったり、オーバーなリアクションを入れがちになります。なんでそうなっちゃうんでしょうかね?

それは日本だけです。大昔の奇術師、マジシャンやショーをやってた人にそういったオーバーリアクションや節回しを使った人がいただけで。

世界的には全くメジャーな方法や話しかけ方ではありません。

私が元は営業や接客業をやっていた、という話は時々紹介していますが。普段から接している友人や知人、特先とかお客さんにいきなり「あなたは、だ〜んだ〜ん、ねむぅ〜くなります〜」などと話しかけたら。

お互いが吹いてしまって格好がつきませんよ? 

私は職場とか友人相手、得意先とか講演会でも実演に成功しています。番組出演は「その後」になります。演技とかオーバーリアクションで出演を認められたわけではありません。

そういった行動や作り声は不自然であり、かえって成功率は下がります。

首を動かさずに視線で追える範囲は決まっています。

「誘導を行う」つまり、施術者の手の動き、手の平の上下に合わせて深呼吸を行わせる、と考えてください。視線の範囲からはみださないように、被験者が首を動かさず追える角度を選んで深呼吸を行います。

ビデオを参照に私の立ち置や身体への触れ方、手の平の上下の高さなどを確認してください。スピードや視線なども重要なポイントです。

4. 足先を揃え、首の運動を行います

足先を揃えるのは、身体の不安定さを増し、被験者の反応を正しく見極めるためです。目を瞑らせ、首の運動を前後、左右に行います。

一連の動作の最中に被験者が途中で目を開けないように指示しましょう。誘導はテンポよく行い、途中でつっかえてしまって被験者が不安になったり、戸惑うことがないようによく練習しておいてください。

5. イメージを明確に指示し、被験者に想像させます

被験者が背筋を丸めたり、姿勢が悪くならないように注意してください。また今回のように立ったままで行う場合には女性のハイヒールや踵の高い靴は脱がせるか、履き替えさせる必要があります。

慣れれば座ったままでも可倒テストは可能です。初心者が慣れるまで立ったままでテストを行ってください。反応が見やすくなります。

この際に、具体的に被験者に与えるイメージについては、ビデオに何種類かの実際例を収録してあります。参考にしてください。

6. 被験者の身体の反応を見る

身体の傾きの大小よりは、言葉をかけた瞬間に、被験者がどういった動きをみせるのか?に着目して注目してください。

このテキストの48ページに書かれているような反応を参考に、被験性の高い人を探し、最初はそういった方に練習相手になってもらってください。

正しい催眠誘導の方法 / 第十章
可倒テストの実施(48〜56ページ) 身体が「後ろに」倒れる?(48〜49ページ) 練習相手が探し易い「可倒テスト」(50ページ) 可倒テストの反応(51ページ) パーソナルスペースと接触法(52ページ) ...

可倒テストに必要な手順は以上です。ビデオなどを参考に反復練習を重ねてください。