Nobee谷口の撮影日記 / 第一章

エンターティメントとしての催眠術 催眠術師のひとりごと

ショー催眠、エンターティメントとしての催眠(154〜163ページ)

たぶん、好きなんでしょうね(笑)(154ページ)

うずまき以前の話になりますが私はTBSのある番組に招かれ、出演したことがあります。催眠には特異性がありますからね。日常生活ではまず起こらないだろう、と考えられる現象も引き起こせたりします。

ショーやエンターティメントとしての催眠ですね。私が子供の頃に憧れた、初代引田天功さんなどがその代表となるでしょう。

私はカウンセリングもショー催眠もどちらもが好きだったりします(笑)。どちらかを否定する、しないではなくて「好きだ」というところがポイントですね。

だから両方やっているんですよ。初代の引田天功に憧れそれをきっかけに催眠に関わるようになって自分の家族というか、当時の恋人を助けたい一心で催眠を用いたカウンセリングをやることになりました。

ですから、私にはその両方を否定する理由がないんですよ。

私の行っているような内容は、カウンセリングとか症例だけを中心にいわば「固い」内容を扱っている先生方にはご不満かもしれないですね。

ですが、実際に相談にくるのは一般の方なんですよ。一般の方にわからない専門的な話とか単語を延々と並べても理解されません。

時々、そういった雰囲気のサイト、専門家を名乗る方のホームぺージもあるようですが・・・。

私はそういった内容を最初から求めていませんでした。

まず「面白いこと」それが大切です。面白くなければ見ないし興味が持てないからです。

一般の方にもよくわかる話としてショーやエンターティメントの話もあっていいと考えていています。だから一番最初に一見、カウンセリングとは程遠い実験の話を載せました。

催眠術で女性を口説けるのか?
2018/12/09改訂 1997/06/00初稿 初期の頃に行われた実験、検証です 初めに言っておきますが、女の子にモテない人が催眠を覚えたら急に女性にモテるようになるか、と言えばそんなことありえませんよ(笑)。 催眠「術」...

催眠や生活に利用される心理学の話、またカウンセリングや施術で実際にあった話などをまとめ、ホームぺージには置いています。興味がある方は読んで下さい。

テレビ番組出演も、関係者の方が私のホームぺージを読んで直接依頼して下さったものです。

私は何かに関わる時、最初は興味本位であってもいいと思っています。人は興味がなければ学ぶ意思など持てません。「面白いな」とか「へー」って思う瞬間があって初めてきっかけを掴むのです。

私は催眠や心理学のみならず、広い意味では「人間の生活」における様々な人間の反応や「心」に興味を持ってもらいたい、と考えて情報を公開しています。

最初のきっかけや関わり、検索の動機は別として、私のホームページの記述を見た人の何割かが深く興味を持ってくれるかもしれません。

私が小学生の頃に、引田天功さんの番組を見て催眠の世界に引き込まれたように・・・。

催眠を用いてカウンセリングのみを専門に行う人たちから見れば、たかがテレビ番組であって意味のないショーに過ぎないのかもしれませんが、それで催眠や心理学に興味を持ち、将来、真剣に精神医学や催眠療法、心理学を学ぶ人が現れるかもしれませんよ?

催眠に対する知識や技術の理解が遅れている日本において、何かをきっかけに学んだり、検索を通じて自分の悩みの解消の糸口を求める人が出てくるなら、決して悪いことばかりだとは思えないのです。

確かに誤解もありますけどね。内容が気に入らなかったのか、番組を見た人からメールで直接中傷されることも度々ありましたから・・・。

先生があんな人だとは思わなかった、とか何とか。そういった人たちの気持ちがわからないでもありませんが、番組の出演に関しては、私にしてもちょっと辛い部分もありました。

私が望んだのではなく、事前の打ち合わせではやらないと決めていた内容を、後になって平然と押し付けてくるディレクターとかプロデューサーもいるんですよ。

そういったものをすべて飲んだり平気で応じるタイプであったのなら、私はもっとお金持ちでしょう(笑)。番組出演も飛躍的に増えたのかもしれないですね。

私は「できないものはできない」とはっきりと断っています。被験者や一般人には協力をお願いしている立場であって、命令したり番組関係者が一方的に利用していいとは思っていませんので。

ただこの後に紹介しますが、私と一緒に収録に関わった番組関係者も「面白ければ何でもいい」とは考えていなかったと思います。たかが催眠術とは考えず、真剣に取り組んでいる部分がありました。

深夜の番組でしたので、視聴率だけ求めるなら安易なお色気路線に走ると思いますよ(笑)。

彼等は決して催眠で女の子の服を脱がせてくれとか、催眠で感じさせろとか「やらせ」でいいから面白い内容をやれ、と私にはいいませんでしたね。

色々苦労はありましたがそこがまあ、納得できた部分ですね。催眠という現象は実在することを把握した上で、それを利用して視聴者に訴えかける内容をと企画の時点で考えたのだと思います。

予算がなくてやり直しのできない一発撮り、与えられた時間とか満足な場所がないのにはずいぶんと泣かされましたけどね。

確かにショーとかエンターティメントの方向ばかりに傾けば、それはそれで困ると思います。

やはり私も催眠の利用の本質はカウンセリングや精神的なトラブルの解消、リラクゼーションなどに用いられてこそ意味があるのではないか? と考えていますから・・・。

ただの興味本位とか「女性を操ったり裸にする」内容ばかりになってしまえば催眠や私にに対する苦情や誤解、トラブルも増えるでしょう? ですが、そういった番組などで催眠で引き起こされる現象を見れば一般人でも「そういったものがあるんだ」と知ることができます。

自分の生活や医療、勉強や教育の現場に取り入れ、活かそうと考える人達が増えるならそれはそれで良いことのようにも思うのです。

私は現在複数の医師や医療関係者、ならびに教育に関わる人に催眠の指導を行っています。番組出演やホームページを通じて親しい友人、知人が増えました。

私は無名でしたからね。出演以前は他の有名催眠術師? とか自称大手団体を名乗る連中と比較されてしまって、ここに書かれている内容を否定して一方的に罵ってくる人もいました。

それは明らかに減りました。それを考えると、番組出演もあながち悪いとは言えませんね。

たとえバラエティであってもバランスをとれば、お互いにメリットはあると考えています。

まあ、色々と難しい理屈をくっつけても同じですね。たぶん、私はそういった演出(ショー催眠や初代引田天功氏の映像)が好きなんでしょう。子供時代の思い出とも関わっていますので。

舞台の上、実演を始める時の張り詰めた空気、大勢がこちらを見つめる瞬間、気の弱い人ならその雰囲気だけで逃げ出したくなるかもしれないですね(笑)。

私は食えない時代に司会業も実演販売も、飲食店の女性のスカウトすらやってましたから。数百人を前に立つってのは講演会や番組出演をやる前から経験しています。

実演の緊張感も嫌いではないですし、成功した時の周囲の「そんなバカな!?」と驚く瞬間も楽しいですし、気持ちいいんですよね。

催眠の実演の場合は「失敗したらどうしよう?」といった不安感が常につきまといます。変なお弟子さんをぞろぞろを連れてくる催眠の大先生がいたり、実演前に事前準備に異様に時間をかける人がいるのは、それだけ実演には強いプレッシャーがかかることを意味します。

私も含めて、テレビ番組やショーで催眠に関わる人の多くは「その瞬間が好きで」やってる人が多いとおもいますよ? でなければ深く関わらないと思います。

楽しくてお金になって、しかも「面白い」仕事はありませんよ? どんな仕事にだってそれなりに苦労も、苦痛もあります。それでもそれにこだわる場合は「自分が好きだから」という人が多いと思いますよ?

講演会で何時間も話し、実演や施術をやって疲れ切ってフラフラになっている時で、二次会とか三次会、どこかで実演を求められたら嬉々としてやってたことはありますね(笑)。

私ほど気軽に実演を引き受け、どんな環境でも応じた「催眠術師」は珍しいでしょう。それも飲みに行くとか講演会に出かける時は常に一人でした。助手や友人、ましてサクラを仕込んだことがない。

あんまり気楽に応じているとかえって変に思われたり誤解を受ける場合も少なくありませんけどね。

「自慢してるんだろう」と絡んでこられたり。「洗脳される!」「催眠で口説かれる!」(笑)とかなんとか。私自身は水商売の経験もあったくらいですから一々、催眠を持ち出してかけるよりも、普通に口説いたほうが早いと思いますが・・・。

気取るのも変ですし、気楽に遊びは遊びとして触れて欲しい、と考えているだけなんですがそういった勘違いも多くなってきました。

好きで催眠をやってきましたし、求められればどこでも気軽に応じてきましたがそろそろ限界ですね。

あまり気さくであっても困るのかもしれませんね。番組等に出演したり講演会に人数が集まるようになると、弟子入り志願とかアイドル志望の女の子などが押しかけるようになりました。

実演していた飲食店に勝手に押しかけて待ち構えるようになってしまったので・・・。引き受けもしていない公演、イベントの参加を決めてしまって出演料のピンはねを企む人まで出るようになりました。

それも一人じゃないんですよ。友人や知人、弟子を名乗る連中が何人もいました。

皆さんは「好きこそ物の上手なれ」ということわざを知っていますか? 好きで何かに関わり、面白がってやっているとそのうち上手になるんだ、という喩え(たとえ)です。

私はそれに近いんです。催眠が好きで人間の反応や驚く顔や喜ぶ顔が見たくてこれまでやってきた部分があります。ですから別に「先生になろう」と考えて取り組んできたのではないんですよ。

私は手品も多少出来ます(笑)。なんせ初代の引田天功に憧れた人ですから。手品を練習して出来るようになるとそれを誰かに披露したくなるでしょう? それを褒められたり凄いと言われたら? 

もうちょっと練習してみるか、くらいにはなると思うのです。

仕事にまでしてしまう人は珍しいでしょうが、元は恋人の苦しみや悩みと直接向き合ったり、真剣に関わるうちに段々とテクニックが上達して、プロになってしまっただけなんですよ。

ホームページが当たったり出演等が増えると、これまでと同じようにあちこちで気軽に実演に応じることはできなくなるかもしれませんね。その部分だけはちょっと残念です。