Nobee谷口の撮影日記 / 第二章

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ワンダフルという番組からの依頼

辞めようか、と悩んでいました(169ページ)

悪意のある顔マークホームぺージを開設した初期の頃、メールで真剣に相談にのったり、馬鹿正直に解説を加えたり、無料で毎日、丁寧に受け答えを行っていました。

その作業を行っていると自分の睡眠時間がなくなってしまうこともしばしばでしたね。

催眠について説明をメールで丁寧に加えていると私の送った内容をそっくりそのま転用し「心理研究所」なるものを始めたり、丸パクリしたものまねのホームぺージを開設するような人が現れるに至って自分の迂闊さというかお人好しさかげん、間抜けぶりには感心させられました。

さすがにね、そこまで安易で悪質な人が社会に大勢存在する、とは思ってなかったんですよ。私は基本的には人間性善説(笑)信じる人間ですから。

まさか、ほんの数回の面談やメールのやりとりで「自分にもこの程度はできる!」と受け取られたりホームページを丸写しされるとまでは思っても見ませんでした。

あまりにも悪質な感覚が見え隠れしていたり、お金儲けばかりを考え「早く都合の良い部分を聞きかじって開業しよう」「会員を集めて暴利を貪ろう!」などと考えている人にも何人も会いました。

それでは困るので指導を打ち切ると、その後、そういった連中がリンクを結び私の一方的な中傷を行ったこともありました。

他には「あんたは私を助ける義務があるんだ!」みたいなメールも何通も届きました。特殊な技能とか能力があるならスーパーマンのように駆けつけてトラブルを解消する義務があるらしいです。

そういった人は遠方であるにも関わらず交通費すら自分で負担しようとはしないんです。

私は困っているから「全部、お前が負担しろ!」「すべて無料で行え!」と平気で求めてきます。仙人じゃあるまいし、私は霞み食って生きてるんじゃないですから(笑)。

どうやって生活してると思っているんでしょうね? 

神戸市の暇な主婦の方々が興味本位で「試してみたいから近所の喫茶店まで来い」「私達は主婦だからお金はない」「無料でやれ」と堂々と送りつけてきたこともありました。

これは結構、辛いですよ。困っている人の力になりたい、と思って始めた部分はありますが、全部、タダでやれといわれても難しいです。私にも生活もありますし一日の時間は有限です。

できる限り相談者の金銭的な負担は減らしたいですし、件数をまとめて交通費などを安く抑えるなどの努力は重ねていました。ですが「助けてくれ」という人や来てくれ、メールに早く返事をよこせ、という人は全国に大勢います。

受け答えしているのは私一人ですからね。交通費も日当もなく全部を無料で行い、全国どこへでもすぐに駆けつけるなど実際には不可能なんですよ。

いざ行ってみればただの愚痴や思い込みだったりもします。感謝どころか「次はいつ来るんだ」と当たり前のように求められることもありました。

困っているからではなく「自分に都合が良さそう」「この人なら泣きつけば安く使えそうだ」「都合がいいことだけ聞き出してやろう」と思って呼び寄せようと考える人もいます。

これには少々参りました。

私は過去にそういった経験は何度もしてきています。現在は減ってきてはいますが、まだありますよ?

番組から依頼があったのはそういった出来事が何度かあって、よっぽどホームページも何もかも閉めてしまおうか、と思い悩んでいた時期なんですよ。

「こんなことばっかり続くなら他の仕事のほうがいいや」と考えたんです。そして本当に困っている人にだけ、どこかで微力なりとも力を貸そうと考えた。

時間も限られますし、個人の力などたかが知れていますからね。

実際の話、他の仕事の準備を始めていました。私は何やっても食って行く自信はありますからね。特に営業や販売は得意ですから。なにしろ他人の反応ならすぐに読めますので。

それにそもそも私には他人の相談にのって「お金を貰う」ことそのもの抵抗があります。どんなに自分なりに努力して頑張っていてもそこに金銭が介在すると、相手の弱味につけ込むような感覚がして苦手なんですよ。

それは私の弱さといってもいいでしょうね。アメリカなどだとカウンセラーを持つことはある種のステイタスにもなっていて。料金を請求することも珍しくはないようですが・・・。日本だと理解を得られるようになるのは当分、先になるでしょうね。

ですから将来的に何らかの形で収入が安定すれば、相談に関しては無料で行いたいとも思っています。

原稿料とか、指導料、また番組の出演料(笑)ついては良心の呵責(かしゃく)を感じなくて済みますからね。楽でいいです。

そういった方向が伸びれば、私はあまり悩む必要がなくなります。まあ、そうなればなったでまた別の悩み事が出てきて苦しむのかも知れないですけどね。

私の元に患者さんを思って習いにくるお医者さんや自分の学校の生徒をリラックスさせてやりたい、などと考えて習いにくる学校関係者、理事長などへの指導は、ある意味やりがいを感じます。自分が社会に役に立っているような実感がありますから・・・。

昔から変に諦めがいいところがあって、あまりに嫌な出来事が続くくらいなら初めからリセットしようと考えます。過去にも一応の成功を納めながら何もかも放り出したことがあるのですが凝りませんね(笑)。

散々、勉強して苦労して始めた仕事ですから思い入れはありますよ? ですが、当時、そう思いつめるくらいに嫌なことが連発していたんですよ。

ちょうど、そんな折りだったんです。テレビ関係者からメールが届いたのは。