お父さんと友だちになる!?

スポンサーリンク
お父さんがノリノリ

優しいお父さんでした

今回の放送(2000年8月1日)の収録でお邪魔したお家は、とても立派で大きな家でした。

裏庭にはデーンと庭石があって、純和風の佇まいがあります。庭石だけではなく大きな池もあったような・・・。錦鯉が放してあります。大きな座敷があり立派な神棚と仏壇、なぜか「槍」などが鴨居の上にかけてあり旧家の雰囲気がアリアリです。

家そのものは新しいですが造りが立派で・・・。かなり凄い家でしたよ。

それもその筈でお父さんは地元でも名士というか、建設業社長だそうです。どうりで迫力があると思った。VTRでは娘のためにニコニコして協力して戴きましたが、普段は強面で通っているらしい。

事業でも成功を収めていますから周囲から尊敬を集める方なんでしょう。ヤワな根性では現場で部下を指揮できませんよ。

最初、お父さんに出演交渉に伺ったおり、ADが怒鳴られたらしい(笑)。「内容がふざけている」と怒られたそうな・・・。

ビビったそうです。

そりゃそうでしょう。いくら娘のために、とはいえ、普段は現場で社員を怒鳴っている社長がテレビに出て「マジで~?」とは言いにくい。よく協力して下さったものだと思います。

娘が可愛いんでしょうね。

私も最初にお父さんにご挨拶したおり、

「スタッフが無理も言うかと思いますが、バラエティ番組ですからおもしろさを求めてそういった内容にしています。催眠などの現象があることも一般の人に理解して戴きたい、と考えて参加していますから、全部をいい加減に扱おうとはスタッフも出演者も思っておりません」

と必死(?)にお伝えしました。

こちらの意図を汲んで下さり、娘のためにとあえて出演を了承して戴いたお父さんにはこの場を借り、深く感謝致します。

きちんと「かかって」います(笑)

収録に行ったおり、参加して戴いている方のご家族によく言われるのは「本当にかかっているの?」です。これも何度も書いているんですけどね。

あまりにナチュラルに動くし反応するので、家族にもわからないらしいんですよ。見ていて「本当なの?」と思うらしい。

かかっています(笑)。まだまだ凄い映像がこの後に控えていますから。それらを見れば一般の方にも多少は理解できるでしょう。

ある意味でとても疑り深い(?)筈の番組に出演しているタレントさんや(技術、美術も含めた)番組スタッフで、実際に収録の現場をご覧になった方は私の行う催眠現象が実在することを疑ってはいません。

何度も何度も、収録に参加して現実を見せつけられたからです。怖がる人はいますけどね。

実際に収録に参加していない人達もディレクターズカットとも呼ばれる編集の入っていない映像や内容のVTRをスタジオで見たり、出演者本人(森田君達)から、どういった状況だったのか何度も聞かされれば、信じざるを得なくなったのでしょう。

誤解がないように付け加えておきますと、一応、出演前に被験者の反応は調べます。催眠は万人向けではなく、受け付けないというかかからない人も存在しますから・・・。これはカウンセリングやダイエットなどでも同じです。

残念ですがご家族や出演希望者(被験者本人)からどんな形で依頼があろうとも、本人がまったく催眠を受け付けない場合、出演交渉は断念しています。

中には凄いキャラクターでおもしろい人や、見た目が綺麗な女の子もいるから出したいのは山々なんですけどね。そこの部分だけは仕方ないんですよ。誤魔化す訳にもいかない。

被験性のテストを行って事前にある程度、選別しています。

映像(放送)だけ見るとね、まるでどこの家庭にでもでかけて行ってどんな人にかけても簡単にかかるかのような印象を与えてしまいますが、全部ではありません。

番組に参加、出演して下さっている方がかかっているのは間違いないです。ご家族も収録が終わる頃には信じるようになっています(笑)。スタッフにも疑り深いのが何人かいましたが、今は信用しているようですよ。

何も出てませんし、出してません(笑)

手のひら アイコン最近はスタッフの中に収録の最中、自分の「手のひら」をじっと見つめている人がいます。

どうも催眠をかけているのを直接、目撃すると、私の「手のひらから」何かが出ているように思って不思議なのらしい(笑)。じっと見てます。

その様子が面白くてね。ついつい観察してしまった・・・。

他人の様子とか無意識の行動を追うのが私の習性です。仕事といってもいい。そういったことの積み重ねの上に私の技術はあるのです。申し訳ないですが、収録に参加してくださった一般の方ばかりではなく参加者のご家族やスタッフ、タレントさん、周辺住人や私自身(?)までが私の観察対象です。

生理現象、例えばトイレに行く回数から目線の泳ぐ方向、汗の掻き方、まばたきの回数、呼吸や心拍数まで読み取ろうと待ち構えていることがある。

あまり人には言いませんけどね。私のそういう習性を知れば警戒して反応を隠そうとしますから。それでは勉強にならない。

そろそろ教えてもいいでしょう。収録からはかなり時間が経ちましたので・・・。

収録の合間中、ずっと私のまねをして指をパチンッ、パチンッ鳴らす人もいます。

微笑ましいでしょ? 一時期のウチの兄貴と同じです(笑)。私の友人や身内は一時期、懸命に指を鳴らす練習をしてました。

指を鳴らせるようになると「催眠がかけられるようになる」と錯覚するらしいです。

指の音とか手のひらで「かける」のではないんですが・・・。なぜかそう思い込む人が多いですね。そういった印象を生むものらしい。

私が指を慣らす習慣は、初代の引田天功の影響です。子供の頃にみた彼の映像のインパクトがそのまま私に引き継がれたんですよ。

森田君も撮影の最中、時折やってますよ(笑)。指を鳴らしてます。

毎回、勉強させられます

映像を見ればわかりますが、毎回おもしろい反応が得られます。一般の参加者がそんなに演技が上手い筈ありませんよ。催眠による反応です。

毎回、苦労の連続ですが私も多くの勉強になります。被験者それぞれに反応は違いますから、そのそれぞれで様々な違う情報が得られ貴重な経験になりますね。

ディレクターが即興でお父さんに「今日、私ごっつくない?」と、きかせた(耳にイヤホンをはめて、こちらで指示していました)時のことです。

彼女(被験者)がケラケラと笑った後で、「ごっつい、ごっつい。どうしたの、その身体!?」と言ったのです。

※最後の「どうしたのその身体」のセリフの部分は放送ではカットされてしまったようですが・・・。

催眠のかかり具合にもよるんでしょうね。通常、そういった反応にはならず、「いつもと同じじゃん!」と言う筈でした。その対比が撮りたくての質問だったのに、こちらの意図に反して彼女は「本当に」身体がごついとの印象を言葉から受けたのです。

不自然だと「解ける」こともある

誤解する人もいますが、催眠誘導中でも面白いことや可笑しいことがあると「笑い」ますよ。

不思議でしょう? 催眠にかかっている最中にも笑い始め、おもしろがる人は大勢いますよ。ですが、かかりが深い人の場合にはそれでも「しっかり」維持されてかかりっぱなしですし、目が覚めると笑った内容そのものを忘れてしまうことも起こります。

プロとか施術、ショー催眠や収録に慣れてないとその見極めが難しいんですよ。まったく「かかっていない」人も同じように笑いますから。

催眠に「かかっていながら」被験者が普通に笑ったり、怒ったりすることもありますから、かかっているかどうか?(そのまま誘導を続けてもいいかどうか?)を判断する必要があります。

以前にある有名なタレントさんに催眠をかけにいった折にも、被験者のタレントさんが誘導の途中で激しく吹き出し「笑って」いました。

袴田吉彦さんというタレントさんに催眠をかけようとしていて、彼の年令を60才(同席していた役者さんで北村総一郎さんの当時の年齢)にすり替えてしまおうとした瞬間のことです。

踊る大捜査線の所長役で有名な方ですね。

その内容があまりに自分の実年齢と違うので、思わず被験者(袴田さん)が吹き出したのです。私は内心、「失敗したかなー?」と思ったのですが、そのまま誘導を続け後の誘導(後催眠)には普通に成功しました。

これらは経験と知識、被験者の反応を見て「勘」で見極めるしかありませんね。幸いなことに私は殆どを見分けられます。通常はそこで一旦、誘導を諦めるのが普通でしょう。

あまりに不自然なことをやったり、被験者本人が「おかしい」と感じることがあると(催眠そのもの)を受け付けず自然に解ける場合もありますよ。今回行ったような内容は本来、とても難しいことなのです。

極端な内容であったり、内容が自分の実生活や環境と異なる場合にはそれは受け入れられません。ですから、通常は被験者が「吹き出した」途端に誘導には失敗します。

次回は違うパターンで

私はそれでも誘導に成功することが多いんですけどね(笑)。

今回の内容も、後から考えれば「不自然じゃない」とはどうしても思えませんが(笑)。まあ、成功したからいいとしましょう。出演されたご本人もご家族も喜んでおられたようですし。

彼女(出演した本人)は、収録後、「何? 私、よくわかんないんだけど?」と友人やご家族に盛んに言っていましたからオンエアを見て今頃、驚いていることでしょう。

なかなか興味深い収録になりました。

番組の関係者は事情を知らず、簡単に何でも「もっとやってください!」などと言いますけどね。今回やったようなことは、実際にはかなり難しいレベルの内容なんですよ。

他の番組でそれらを行わないのは、内容にかなり難しい部分があり、よほどそれらを踏まえて上手に行わないと現象そのものが起ころうとはしないからです。口で言うほど簡単ではなーい。

だからこれまでには(そういった内容が)流されていないのです。

今回のような内容に関しては、やはり専門である私が頭を絞って考え原案やアイディアは作っています。普通に考えれば出てきません。やってみないとわからないこともたくさんあります。その原案に手直しを加え、おもしろい映像を作ろうとディレクターや現場スタッフががんばっています。

これからもおもしろいですよ。良かったらまた見て下さい。

視聴率、おもしろいくらいに上がっています(笑)。コーナー視聴率は一時、22.9%(7月18日放送分)になった模様。

「東京ラブストーリー」のコーナーを抜いて、「学校へゆこう!」の過去最高視聴率なんですって。これからどうなることやら・・・。明日、今日の放送分の視聴率が出るそうです。

恐い、恐い・・・。上がっても下がっても何か、ヤダなー。

できれば、当たらず触らず、中間がいいです。

※このコーナーの掲載は出演当時に番組関係者から許可を得た上で行っています。関係者各位の寛大な対応、ご好意に感謝します。内容の転載、流用を固く禁じます。

サイトのリニューアルで読みやすくするため一部加筆修正しています。 

2000年08月02日 初稿

2009年12月19日 加筆、修正

谷口信行

学校へ行こう!のインデックスへ