Nobee谷口、誕生(207ページ)
「なんで、Nobee(ノビー)なの?と、最近、よく聞かれます。
このNobee谷ロという名前はこの撮影でね、現地でつけられたものなんですよ。命名はオセロの松嶋さんです。
ご本人はもう忘れていらっしゃるでしょうが(笑)。
台本には「ニックネーム決定!」って書いてあった。名称についてはおそらくは松嶋さんのアドリブ。
これは私の推測に過ぎませんが・・・。たぶんね、万が一催眠がまったく通行人にかからなかった場合を考えて、おちゃらけ路線を残しておいたんだと思いますよ。
事前に伺った打ち合わせの時点で「谷ロさん、もし催眠がまったくかからなかったら、それをそのまま放送していいですか?」と何度か確認されましたから。
もし、現場で催眠がうまくかからなかったら「何が、ノビーやねん! いくらやっても、まったくかからへんかったやないかい!」と関西弁で突っ込みでも入れる予定だったんでしょう。
私も関西在住ですから。それくらいはわかりますよ。
そもそもが単発の企画で。レギュラーコーナーとかしばらく引っ張る予定ではありませんでした。
私も「ずいぶん、扱いが軽いなー」とは思いましたよ? 参照として見せてもらった他の催眠の先生がその番組にご出演された場合には、そういった扱いは受けていませんでしたからね(笑)。
私だけが軽めの扱い。前回の打ち合わせの時の見送りのシーンはいったい何だったのかと・・・。
テレビ番組の関係者は久しぶりに会うと態度が豹変していることがよくあります。しばらく会わない間に彼らに何があったんだろう? と思うくらい態度が変化することもありますよ?
色物というか「旅芸人と同じ扱いかい!」とも若干思いましたが。まあ、実績のない新人ですからそれがああいった世界では普通なんでしょう。私自身も「辞める前の最後の思い出に」といった部分がありましたから、そこまで目くじら立てなくていいと思ってはいました。
実演に成功するまで扱いら軽いのも、これが初めてではないですし・・・。
なんせ大阪では放送されてませんからね。本人からすれば気が楽だったんです。
気に入ってそのニックネームはそのままホームぺージで使つています。元はチャーリーってニックネームがあったんですよ。これは昔、自分が飲食店の経営に携わっていた頃に仲間がつけてくれた名前です。催眠の実演の時の芸名に使っていたのですが、現在はそれを止めてNobeeで通しています。
こと催眠においてはね、先に実力を見せない限り信用されることなど絶対にないんです。疑われるのが当たり前なんですよ。ですから、そこの部分で腹を立てても仕方がない。
該当者(この場合は私)が帰った後、タレントやプロデューサーも含めた企画会議でもやったんでしょう。他の催眠術師の先生方から何か吹き込まれて、疑念というか不信感や不安感が増したのかも知れないですね。
ですから、
「あんたのニックネームはNobee(ノビー)や!」
と、松嶋さんが私を指差し、公園で名前を決めるところから撮影は始まりました。