多重人格に関する考察

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詐病や勘違い、錯覚も含まれる

判断が難しいのは症例が少ないため

これは私の推測ですが、医療関係者の数人がそういった人達(精神的な疾病を装う)の自己申告にひっかかったのではないか? と思います。

報道番組などはそういった人の症例を聞いて取材にいったものの、事実関係の確認がとれていないか病院側が報道を拒否したので、念のために全てを伏せたんだと思いますよ。

PTSDという言葉が生まれたのはベトナム戦争以後(1970年代)です。心理学の実験とか研究が盛んだった頃ですね。

戦争時に極度のストレスを感じ、極限状態に置かれた人が本国に帰国後、環境に馴染めずトラブルを頻発しました。

反社会的な行為(盗みや銃撃戦を行う)薬物に依存する、震えや恐れ、不眠が治らないといった症状が頻発し、現状を調査した結果、こういった症状があることがわかりました。

シルベスタ・スタローンの演じた「ランボー」もベトナム帰還兵が主人公です。

ベトナム戦争は1960年〜1975年で終結しましたが、捕虜となって帰還出来なかった人達もいますから、その後アメリカはしばらくベトナムの残影を引きずっています。

「ランボー」は1982年に公開されていますが、それはそれだけ帰還兵に苦しんだ人達が多く、アメリカでは社会問題として認知されたからでしょうね。

日本では阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件でPTSDは認知されました。

雲仙普賢岳とか三宅島の噴火、東日本大震災のような自然災害や人的テロ、レイプとか長期に渡る虐待などにおいても「ベトナム帰還兵」と同じような反応があることがわかりました。

夜中にいきなり叫び出したり不眠が続く。薬物や酒に依存してしまったり、仕事や家族との生活が出来なくなってしまった例があります。

長期間に渡る経過観察を行った医療関係者が

精神的な疾患、過去の出来事によるトラウマ

本人の意識に関係なくトラブルを起こしているのでは?

といった推測に辿り着くのです。

日本においてそういった症例についての経験を持つ人は皆無に等しいでしょう。PTSDにしても多重人格にしても症例数が少ないからです。

また海外での報告例も、日本でその症例をそのまま当て嵌めていいのか? という疑問も残ります。

例えばですが、銃火に晒されて自分が「死ぬかもしれない所」に長い時間勤務、進駐していた人は「アメリカ軍人」はいます。(米軍側戦死者6万人弱)

日本人にはそういった経験者は少ないでしょう。戦後70年以上が経過していますから。

一方、突然の大地震や噴火で家や屋敷を失い家族を失った人は一般人です。阪神淡路大震災や新潟県中越沖地震、東日本大震災なども起きていますから、日本にも数十万人を超える多数の被災者はいます。

症例とか実数としては多いでしょうが軍人ではない。そこには幼い子供や老人もいます。

年齢や性別や職種のことなる人達の症状が「まったく重なるか?」といわれれば微妙でしょう。

日本独自で判断を行うならば、国内での症例をたくさん知っている人が必要になります。

多重人格については、日本国内では有名な精神科の医師が自らの著作の中で真っ向から多重人格そのものを否定しているくらいです。

下手をすれば多重人格の治療法以前に、催眠まで完全否定する人がいますよ?

ちなみにですが、医療保険制度には「催眠に関する点数計算」があります。医師であるならば自分も医者になる過程で一度は必ず学んだ経験がおありだと思います。教本にも載っていますから。

ですが、それについては忘れてしまっているか完全に無視する先生方もいます。

日本においてそういった症例について理解が進むのはもっと後になってからでしょう。

先に述べた詐病のような問題もあります。元々はPTSDという言葉も多重人格という症例も、精神的な疾患とか過去に虐待や犯罪被害を受けた方への救済のために生まれた言葉です。

必要として作られた言葉なのですが、腹立だしいことに、この言葉とか病名を裁判で自分達の罪を逃れたり、民事における賠償金や慰謝料を吊り上げる道具のように扱う連中がいるのです。

一時社会問題化した「むち打ち症」と同じですね。

結果として本当にそういったことに悩む人が、PTSDや多重人格だと訴えると「ああ、またか」といった扱いを受けることがあります。金が欲しくて病院に通ったり入院しているのかとも思われる。

本当に悩みに苦しむ人が軽く扱われたり信用されないケースも出てくるのです。

それは非常に残念ですね。

私を巻き込まないように(笑)

いずれは何らかの方法が見つかるでしょう。不完全とはいえ、むち打ち症もある程度は解明が進んでいます。

CTやMRIのように精神的な悩み事、多重人格やPTSDによる反応も、脳波や表情(眼球運動、表情筋の反応)などで判断できる方法がみつかるかもしれないですね。

MRIに特殊なソフト(とても高額だそうです)を導入すると、腕とか指の筋肉を「脳のどの部位」が動かしているかわかるんだそうです。そこが光りますから。

最新技術で脳がどの部位を動かしているかが判別できるようになったのですから、自己申告で精神的な疾病を決める時代も、いずれ終わりになるのかも知れないですね。

一時期はウチにも変なメールが何通も舞い込んでいました。

自称、多重人格者が一時期異様に増えました。多重人格に関する詳しい記述とか見分け方や判断方法に関する記載を私のホームページ上から削除したのは、そういった事情や背景もあります。

私はたぶん、相当詳しいと思います。付き合っていた女性(著書参照)が多重人格だったり経験があって深夜にトラウマを再現して呼吸が止まってしまい、何度も人工呼吸をやった経験もありますから・・・。

テレビ番組の「報道後」に、そういった「自己申告」をする人が一気に増えるのがおかしい。本来ならそれはあり得ないのです。多重人格に陥っているご本人には自覚症状が無いのが普通ですから。

半端に知識を漁ったものが、都合よく罪を隠蔽できるツールだと思い込んだようですが。

凶悪な犯罪、例えば連続殺人や幼女誘拐事件を引き起こした犯人が、どうして自分から多重人格を申告するのですか? ビリー・ミリガンは自分から「多重人格だから助けてくれ」とはいい出していませんよ?

裁判官や警察官、取り調べをやった判事や医療関係者が観察して「どうも様子がおかしいのでは?」と疑ったのです。それを経過観察、ビデオ撮影や24時間体制での「複数の監視」で確認することになります。

一部の凶悪犯は報道とかネット、ビリー・ミリガンなどを読んで知っただけですので、どう演じればいいのかもわからないんだと思いますが・・・。

多重人格に陥っている人が自ら積極的に申し出るわけがないでしょう。

後に詳しく触れていますが、自分のパーソナリティ(個性、個人、自分自身)を守るために人格を分けるのです。なのに犯罪が発覚したり逮捕された時だけ、都合よく自己申告出来たら多重人格じゃありませんよ。

現代は心を病む人は多いです。先のむち打ち症でもそうですが、本当に症状があって苦しむ人もいます。

ところが、実際には首が痛いとか自覚症状がないのに「私もその症状がある!」と言い張ったり、自分でそう思い込んでしまう人もいます。

困るのは、ネットで情報を漁って巧妙に立ち回ろうとする人もいることですね。

私としてはそういった症状について詳しく解説することで詐病を増やそうとか「偽る側の」力になろうとは思っておりません。それが多重人格に関する記述や書籍を出すことをためらわせた理由ですね。

テレビ番組をみて多重人格について興味を持った連中がネットで検索してみれば、ウチがあったので。そこに「メールを送ってみた」「何か聞き出そうとした」が真相だと思います。

煩わしいのは、自分が有名になりたいとか周囲から注目を集めたいがためにホームページやブログでそう煽り、SNSや掲示板にわざわざ書き込むような行為もあります。

不思議な行為ですね。多重人格者とは自分の過去にある精神的なストレス、トラウマやプレッシャーから逃れるために別人格を作って対処しているのです。

それをわざわざブログやホームページを作って公開したあげく、あちこちにリンク貼るらしいのです。

最初は「カタカナ」とかローマ字でメールを送り付け、その後でまた別人を装って「漢字で」(同一IP経由)で別メールを送り付けてくる例もありました。

自分のパソコンの文字変換を切り替えているだけだと思うのですが・・・。安易な自作自演に走る人はスキルが低い。せめてアクセスポイントは変えるとかもっと時間を空けましょうよ。

「別人」になった時はネットカフェや会社から送ってこないとおかしいですよ?

んー、あまりに幼いというかスキルが低過ぎるので。中学生か高校生のタレント志願の女の子、ただ目立ちたいだけの子供かと思って放置しましたが・・・。

そういった行為が何度も繰り返されればやはり嬉しくはないですね。

元は幼稚だったり、思慮の浅い犯罪行為も。放置すると「徐々に上達」するんですよ。叱ってくれる人や怒ってくれる人がいないと止まらない。

目立ちたいとか誰かに注目されたい、マスコミに取り上げられたいと思うのなら、もうちょっと違う方法を用いたほうがいいですよ。

そのやり方ではご本人も周囲も含め、大勢が傷つく結果を招きますから。

私は元々、医者じゃないですから

申し訳ないですが、医者とか医療関係者、研究者の中には確かに「善い人」も多いですからね(笑)。

他人を疑う事をまったく知らない人もいます。詐病とか詐欺まがいの連中の言い分をストレートに信じてしまう人達もいます。

なぜなら日本の医療システムは元々、相手を疑うようには出来ておらず、来院してくださる方は全てお客様で。

保険医療点数が「貰える側」でもあるから。

先に「日本の医療システムは善意で出来上がってる」と書きましたが、日本では医療機関が門前払いすることは少ないでしょう。

救急搬送を断られることすら稀ですよ。深夜で医者がいなかったり、緊急手術が不可能で受け入れた途端に責任問題にされるなら、受け入れ拒否でたらい回しになったり断るケースはあるでしょう。

ですが、順番を守って受付に並べば診療は受けられます。断るシステムになっていません。

日本はまだ恵まれていますので、貧民層とかお金を持たないものは片っ端から追い返したり、詐病を疑って診療を拒否するような事態には陥っていないのです。

私が指導に行ったりお会いした医療関係者やお医者さんの中にはやはり、人が良いというか誰も疑わない人がいます。詐病とか患者の「嘘」は最初から考えない、患者とは真剣に向き合ってその訴えを真摯に聞こうとする先生が大勢いました。

それは私からすれば嬉しいことで望ましい部分もあり、反対に

谷口
谷口

困ったな・・・。

とか反応や説明に窮する(きゅうする、困る)ことでもありました。

一時期、ウチのサイトと相互リンクにしていた病院に執拗に質問状を送ったり、催眠(術)で著名な大学に通りたいなど何度も問い合わせしてきた人やマスコミ関係者などもある。

私は元々、医者ではないですから(笑)。

ここがミソです。私は元々、医療関係者ではない。セールスとか販売とか接客にも携わってきました。

社会の裏側も見ていますし様々な実体験は多い。アルバイトも含めやった仕事はかなり多いでしょう。

西成の浮浪者寸前のおっちゃんに混じっての肉体労働から銀座や北新地の黒服まで、水商売から宝飾品の販売員まで幅広いものをやった。マスコミに宣伝広告や折り込みを打ったり、ミニコミ誌の編集までやったことがある。

雨の中、びしょ濡れになりながらドブ攫いとやったとかね。炎天下に汗まみれになって穴掘りやったり、家出人捜索に関わったり、アンダーグラウンドな組織に攫われて行方不明になった同業者の救出に行ったこともありますよ。

社会に溢れる悪意とかトラブルには熟知してる側ですし、ほろ苦い経験も多いです。

その上で真面目ぶってこのホームページをやってる訳ですから(笑)。

社会の苦い部分とか辛い部分、泥水は十分に被って知っている側なんですよ。ただし、過去に知ったドロドロした部分とか他人を疑う部分を出来るだけ伏せるというか考えないようにして文章を綴り、このサイトを何年も更新してきました。

情報発信やサイト運営を行う際に、苦しいこと辛いことの多い時代だからこそ

谷口
谷口

たのしいこととか役立つ情報を中心にしたい。

と願ったのです。

だから「たのしい催眠術講座」というタイトルであって「笑」(わらう)という強調文字しか使わないのです。1997年当時にネットで最初に(笑)という表記を使ったのが私です。

1998年に出した「催眠術師のひとりごと」の著書にもその記述や文体は載せています。

それは今ではネットのスタンダードになっています。

(怒)って文字とか定着しなかったでしょう?

これはホームページ開設当初に自分で決めたルールです。

辛いことや苦しいことが社会にはたくさんある。だからこそ楽しいこととか面白い情報、ためになることがネットに転がっていてもいいじゃないか? と思った。

だから悲惨な話とか悲しい話は控えて運営を行っていますが、だからといって「私は人が良い」のではないですよ? むしろ人は悪いのではないでしょうか?

私はお医者さんはそれでいいと思っています。疑う医者よりも信じる医者が多いほうが社会のためではある。人が良いお医者さんが患者に騙されてあげることも社会貢献の一つでしょう。

それで救われる命も心もあるかもしれない。