正しい催眠誘導の方法 / 第十九章

スポンサーリンク
リバウンドしないダイエット理論

運動とダイエットの関係(114ページ)

女性ランナー運動は過信してはいけません。意外に思えるかも知れませんが、運動のみで何キロも痩せることは不可能になります。

ダイエット期間中に運動強度を上げることは必要ですが、運動で消費するカロリーは意外に低いのです。

例えばですが、有酸素運動(自転車のペダルを何時間も踏む、水泳で一定の速度で長時間泳ぐ、ランニングを行う、など)を行い1時間程度の運動を行ったとしましょう。

心拍数を上げ本人にはかなりの運動を行ったような感覚でも、1時間程度の運動では100〜200キロカロリーの消費が精一杯になります。

「ああ、よく運動した」と油断して、運動の後にビールの一杯、ジュースやスポーツドリンク一本を飲んでしまえば、簡単に回復する程度の消費量なのです。

脂肪を1キログラム燃焼し消費しようと考えると、消費しなければならない熱量は8000キロカロリーにも及びます。

1グラムの油で得られる熱量は、実際には9キロカロリー程度ありますが、脂肪が運動エネルギーに変換される場合には多少のロスがあります。それを計算しても7000〜8000キロカロリーというべらぼうな消費カロリーが必要なのです。

一日にこれだけのカロリーを燃焼させるのには無理があります。以前に簡単に試算したことがありますが42.195キロのフルマラソンを2時間前後の世界記録で走っても、現実には不可能でしょう(笑)。

確かに実際にマラソン選手などの体重の推移をレースの後に計って見れば2キロも3キロもガタッと落ちる場合はあります。ですがそれは短時間に無理を重ねたことで起こる脱水症状であって一般向けのダイエットとは話が違います。

マラソンなどで極限まで記録に挑戦し無理を重ねた場合でも、早くて二、三日、長くても一、二週間もあれば体重は元に戻ってきます。レースで失われる体重の殆どは水分なのですから、脂肪とは関係がありません。

体脂肪が4パーセントと極限まで少なくなっているマラソン選手とかボクサーのようなアスリートと、一般人は一緒にしてはだめです。

ダイエットに取り組む理由は「綺麗になること」や「健康になること」また「見た目が良くなり、異性にモテたい」などが多いのではありませんか? 

単純に一時的に体重計の針が軽くなり、心理的な圧迫感や負担が軽くなればそれでいい方は私にご一報ください。

それならば催眠で「体重が軽くなった」と思い込む暗示をかければ済むことですから・・・。汗を掻く苦労も心理的な圧迫も必要なくなります。水分を絞り出す形のダイエットなど、その程度の意味しかありません。

ボクサーが試合前に一時的に体重(水分)を絞るのは厳しい階級制度があるせいなのです。

筋肉の比率は保ったままで、体力や筋力を温存し「軽い階級」で試合を行うためには、水分を絞ることしか方法が残されていないからそうしますが、一般人には当てはまりません。