他人との心の距離の不思議

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カリスマ店員はなぜ生まれる?

相手に押し付けてはいけない

一旦、そうなってしまえばどんなに「安い」とか、どんなに安心で良い商品だと熱弁しても欲しがる人は少ないでしょう。同じ商品や商売の溢れている現代からみれば、無理にそこで買う必要がないから。

むしろ顧客を他の商品や店舗、会社や企業に積極的に追いやる原因になるでしょう。

勘違いしがちなんですがね、「商品を売りたい」と望むなら、相手に「これがいいです!」などと押し付けてはいけないんですよ。

あなたがよほどセンスが良くてもそれは行ってはいけない。

何度も繰り返しますが、そういった販売方法はもう古いんですよ。相手の意思とかセンス、選ぶ権利を助長する方法が正しいのです。

売りたい意識がかえって顧客の信頼感とか物欲を遠ざけます。物や情報がなかった時代はとっくに過ぎ去っていますから、疑念が出来たら相手は乗ってきませんよ。

途中で中座して。トイレに行く振りをして廊下で検索しているでしょう。スマホを使って。

私が当時、109を訪れた際、「ここはコギャルの秋葉原」のように感じたのは、販売の上手な店員と下手な店員がいて、訪れているお客さんの反応もあまりにはっきり分かれてしまっているからです。

押し付けようとする店員の接客は「コレ買いなさいよー、流行ってるんだからー」に終始しています。結局売れませんし、人が集まりません。

コギャルにも見透かされているんですよ(笑)。

当時は「学校へ行こう!」に出演していた頃で。コギャルを相手に悪戦苦闘していました。コギャルの生態についても番組に関わってから知っただけだったのですが。

見た目とか雰囲気だけ似せても全員が同じ売り上げにはなりません。はっきりと上手い下手はある。私自身も元は接客業や販売業でしたので、興味深く観察してしまいました。

見ていて顧客と売る側(店員)との間に完全に溝が出来てしまって面白いですね。

秋葉原にしろ渋谷にしろ、どちらの地域でも閑古鳥が鳴いてガラガラの店と、いつも忙しいお店とがあって。接客の対応でお客さんの反応や入りに、はっきりと違いが出てしまっています。

暇な店はね、結局リピーターがいないんですよ。強引な押し付け、一方的な販売を繰り返しますから、一度は行っても二度目がありません。単発的な売り上げしか生まれないのです。

まして、最初に行った際には「嫌な感じがした」と思っていますから、友人を紹介したり誰かを引き連れてもう一度、そこに行こうとは思わないのでしょうね。

このコーナーの初稿を書いた頃はまだスマホがそこまで発達していませんでした。スマホ料金、携帯料金も初期の頃は高くて定額制ではなかったり、ネット接続するためには別途、パケット量を負担したり別の契約を結ぶ必要があったんですよね。

押し売りとか強引な商法をやったら。今の御時世では即座に写真撮られてSNSやTwitter、インスタグラムに投稿されてしまうと思いますよ?

東京のそれも秋葉原や渋谷といった都会のど真ん中で次から次へと人の溢れる地域でも、そういった格差が生まれ、強引な販売方法では売り上げが伸び悩むのです。

一回限りで「強引に売りつければいい」といった販売方法は、そろそろ限界に近いでしょうね。

私がこのホームページを持った1997年にはクーリングオフ、特定商取引に関する法律が大改正される前でリトグラフを若い世代にローンを組んで高値で売りつけるとか、エステ契約で使いもしないシャンプーやボディローションを売りつけられて返品できず、困っている方がたくさんいました。

平成20年(2008年)の法改正で大量の在庫とかローションを押し付けられたり、エステなどの形の見えないサービスを契約した人でも解約や返金を求められるようになっています。

泣き寝入りする必要はないですよ。間違ったとか思ったようなサービスでない場合は解約しましょう。

法改正もありましたし、スマホやSNS、ネットもある。面倒でも相手(お客さん)の立場や気持ちに立って品物や商品、情報を取り扱ったほうが、結果として信頼を得ることになると思われます。

本当の意味でのカリスマ

カリスマっていうのはね、自分で「私は凄い人です!」と威張ったり、「大勢、弟子がいます」とか「俺に従え!」などと大声で宣伝する人ではないんですよ(笑)。

実際には相手の立場や気持ち、感情を先に読み、自然に相手を「その気にさせる」というか、相手がなぜか、その人の姿勢や考え方に魅了されて「動く」ことが基本になります。

最初に書きましたよね? カリスマとは「なんだかわかんないけど、その人のいう言葉や指示、考え方に影響を受け、何となくそうなっちゃう」ことだと? これが正解です。

強引に「こっちを向け!」とか。「言われた通りにすればいい」「お前にはコレが似合うんだ!」などと強要する人はカリスマでも何でもないでしょうね。いくら知名度が上がって、一時的にあちこちで評判が上がったとしてもすぐにメッキが剥がれる、ということになります。

時折あるようですけどね(笑)。美容師や販売員、ママタレやインスタグラム、ラーメン屋に至るまで、今の時代には自称「カリスマ」が溢れていますから・・・。

いったい、どれが本物なんでしょう?

少なくとも実際には「お前は黙って、俺の言った通りにすればいいんだ!」と当のご本人が言ってしまった時点で、カリスマなどではなく偽物、ということになりますね。

本物は「自分から」何かを押し付けるのではなく、周囲が自然にその人の立ち居振る舞い、行動や考え方、スタイルに影響を受け、「この人と同じようになりたい」「少しでもそちらに近づきたい」と望むものではないでしょうか?

つまり、同化なんですよ。

女性の同化についてはこちらのページ「モテる女の必須条件」に詳しく記載しています。

モテる男(女)の必須条件 1
2017/12/06改訂2011/01/13初稿検索エンジンの結果、アンケートでの希望をみると・・・HTMLで作られていたホームページをWordPressを用いたデータベース連携型のブログに変更しました。HTMLだと動かせないツールがWor...

渋谷の109で一般の女の子がカリスマ、といわれる店員さんから洋服を買うのも、彼女達がお客さんに強引に売りつけるのではなくその女性の生き方や考え方、着ている服装やスタイルに憧れた女の子達が「私も同じようになりたい!」と、強く望むからではないですか?

これはモデルさんとかタレント、歌手などにも共通します。

大切なのは「憧れ」なのです。

難しい表現をするならば「憧憬」(どうけい)ですね。

憧れとは「仰ぎ見る」こと。素敵だなぁ、カッコいいなあと見る側が感じてそれして「同化したい」「少しでもあの人に近づきたい」と望むものを指します。

そうでなければ、そんなに売り上げなど上がりませんよ(笑)。その意味を深く考えず、形だけ物まねする会社や店舗や企業、女性タレントも後を絶たないようですがそれは間違っています。

自作自演で事務所がゴリ押ししてテレビ番組とかドラマ、映画の主演やCMに出続けてもさっぱり人気にならない女性タレントとか女優? さんがいます。

それはやはり憧れがないから。美人だ、スタイルがいいも確かに含みますがそれだけで憧憬、つまりあこがれの対象として女性は認知はしませんよ? 生き様とか普段の言動、その人の個性とか雰囲気、周辺への気配りとか態度までを含むのです。

何かがあると言い訳を始めて二転三転したり。憧れるどころか嫌悪感を持つような行為を繰り返し行うような人なら。どんなに着飾ったりブランド品を持ち歩いても憧れることはないでしょうね。

カリスマ店員を養成したいのならまず、企業としての姿勢や人材育成であり目先の利益目的に中途半端なマニュアルを押し付けることではない、と私は思いますよ。

一時、カリスマ養成学校なるものが流行ったというかマスコミが宣伝したり、立ち上げた人達がいまして(笑)。見た時に私は大笑いしてしまいました。当然ながら今は殆どが残っていません。

誰が通うんでしょうね? そんな学校に。

お金さえ払えば誰でもカリスマになれるなら苦労はないですよ。次から次に新しいカリスマとやらが現れて。古いカリスマから信者や売り上げを奪ってゆくのでしょうか?

そんな詐欺師に引っかかっている時点でカリスマになるどころか、前途多難でしょう(笑)。

やり方とか根本的な手法を見直す必要があります

ポニーテール アイコンカリスマとは本来、周囲の憧憬(あこがれ)の対象であり、羨望であり、「その人(カッコいいと思える人)と同化したい」との願望の現れなんですよ。

だからアイドルとか歌手とか俳優、作家や漫画家、ありとあらゆる職種の中からカリスマは生まれるのです。

特殊な才能を持ち、人とは違った生き方を堂々と行う人、その人の姿勢、考え方を見て、それに「同化したい」「同じようになりたい」と魅せられる人が現れ始めた時、それが社会に「カリスマ」として認められることになるのでしょう。

だからこそ難しい。マスコミや芸能事務所が巨額の費用を投じて何年も執拗にキャンペーンを張っても人気にならないモデルとかタレントがいるんですよ。

それはね。誰かの押し付けとか肩書き、まして、一部の企業とかマスコミの作り上げる一瞬の虚構とか偶像ではありません。マニュアル通りで「カリスマ」が作れるなら苦労しませんよ(笑)。

ちょっとマニアックな話で申し訳ありませんが、ガンダム(おなじみのアニメのキャラです)の量産型(ジムって言いましたっけ?)モビルスーツでは、誰もありがたがらないような気がしますよ(笑)。

それは似て非なる物です。同じではありません。

突出した実力や代表作、または周囲が憧れる能力や実績があって始めて語り継がれたり驚かれるものであって劣化型の量産品だと単なるコピー品やモノマネです。

どうやっても人気にならない。それで一部の芸人やタレントには「炎上ネタ」に逃げるのがいます。本来なら憧憬、つまり憧れを集めるというのが芸能人におけるセオリーで、その手法に成功した時始めて人気者にもなれますし冠番組を持ったりメイン司会者にもなれるんですよ。

それが不可能だとかどうにも自分が力不足だと思うと、誰かの悪口を言い始めます。憧れを集めるのは難しいですが嫌われ者になるのは簡単ですから。誰でもいいから適当な相手に噛み付いては批判を繰り返し、ヒット数やフォロワー数、注目を集めようとする連中も増えてきていますよ。

まあ目立たないまま埋没して消えてしまうよりはマシでしょうが(笑)。その手法だと家族にも嫌われるでしょうし「仕事だから」では納得してもらえないでしょうね。

その安易な手法で注目を集めるようになったら二度と正統派には戻れません。一時的には注目を集めたりイベントや番組に出演機会も持つのでしょうが、「誰にでもできる」お手軽な手法なのでモノマネをする炎上芸人は次々に出てきます。

そんなものは覚悟でも勇気でもないわけで。自分の能力がないのを誤魔化す卑怯技です。試合に勝ちたいからとスコアを誤魔化したり相手に砂や泥を投げる行為に等しい。そうなると結局は世間とか一般人から嫌われるだけで。ろくに稼ぐことも出来ずに消えてしまいます。

他人との心の距離は不思議です。何かを強引に「押し付けよう」とすれば、かえって離れます。

ですから、何かの商品を勧めるのに強引に近寄ってきて「これがいいですよ」とか「わー、似合う!」とおだてれば済むかと言えばそうではないんです。

立場を入れ替えればわかることですが、あなたなら、どういった人になら商品を売って欲しいと望みますか? お世辞ばかり言う人? 自分の立場や店の売り上げばかりを考え、売れ筋商品(利幅の大きい商品)ばかり勧めてくる人でしょうか?

カタログ通りの見え透いた商品説明やスペック、宣伝を行ってくる人でしょうか?

商品のことを何もわかっていないふりをすると、真面目にお客さんのことを考えて説明する人と、ただ単に自分の売り上げにこだわるだけの人と明確に別れます。

大切なのは「相手の立場に立つ」ことです。相手が望むものを探し出すこと。自分の好みを押し付けるのは販売ではありません。押し売りです。

私は「販売の極意は雑談にある」と書きましたよね?

私のホームページも同じなんですよ。雑談や応用、社会生活に関する話も多く、催眠とは関係ない話が延々と綴ってあります。その意味がわからない人は「この人は何て無駄な作業をしてるんだろう」と笑ったり「あんな所には見るべきものがない!」などと酷評している人もいるそうです(笑)。

では、なぜその見るべきもないホームページから講演依頼や出演依頼を得て、多くの人達に会いに行けたのでしょう? 中には私の文章を丸写しして自身の文章だと言い張ったり、新聞紙上や雑誌にまで掲載した人達までいるのです。

深い部分までを観察、理解しない人は心理学や催眠とか、販売に詳しい人とは到底言えないでしょう。

私が催眠の話や技術的な話ばかりに傾倒しないのは「催眠、催眠」とばかり繰り返したり、専門知識の話ばかりが載っていれば読む人は高圧的に感じますし、うっとおしくも思うからです。

読む側は「素人」です。素人にもわかる話をしなければならない。そのたわいの内会話の中に様々な情報を織り交ぜて「話す」「書く」「説く」ことこそがプロフェッショナルだと思っています。