販売に応用してみると!?

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三点からの選択、比較販売法

逆転の発想、視線を「外して」利用する

昔のモード雑誌 表紙

私が考えたのは「ボソボソおじさん」方式に従来からある接客マニュアルを取り混ぜたミックス法です。

視線を「読む」ことと同時に、途中で「視線を外す」ことの重要さに感づいた私は、まず視線を伏せたままで集客する方法を思いついたのでした。

買い物にいった際、店員が寄ってきて圧迫感を感じた方もいらっしゃるでしょう。

ブティックや百貨店などで店員に積極的に話しかけられると「嬉しい」と思う人もいますが、その反面、圧迫感を感じてしまい店員のせいで

 

Dさん

自分の思った通りに服が選べない・・・。

と感じる方もいらっしゃると思います。

情報の氾濫する現代において、欲しい商品を「選ぶ」ために専門家のアドバイスならとても大切ですが、「押し付け」や「無理売り」されることはどんな人でも嫌がるのではないか? と思います。

今は昔と違いますからね。販売員に視線をバチッと合わせられ

Gさん
店員

いかがですか?

と勧められると、確かに気の弱い方は逃れにくくなります。

それで一々商品を買っていたら破産ですよ(笑)。

以前においてはそれでもよかったのです。

現在は生活が多様化しています。自分の望む商品を、自分のスタイルに合わせた形で求めに行く方が増えました。ですから、店員や販売員の薦めるままにその商品を購入する方はかなり減ったのではないかと思います。

商品を「無理に購入させられた!」と感じた方は次からそのお店には買い物に行きません。

まして今の時代はクーリングオフもあります。無理やり売ったら後日、返品されてしまいます。

強引な商法を繰り返すのは難しくなっているんですよ。強引な販売方法を行うのなら即座に店舗や会社ごと撤収しないと返品が遭う次ぐか、顧客から訴えられるでしょう。

若い世代は流行には敏感です。事前に検索くらいはしますよ? 販売員にいくら「お薦めですよ」といわれても自分が興味が無いとか趣味じゃない、好みにあわないものは買わないでしょう(笑)。

今じゃスマホがあります。通信料が定額制になったのでその場で検索も可能ですよ? 

一昔前のように電話ボックス探して回線繋いだり、わざわざ電気屋に行ってインターネットに繋がってるパソコンを探す手間さえいらないのです。

インスタ覗いただけでも流行り物や人気の商品はわかりますから・・・。い

なのに強引に「いかがですか?」と店員がずっと後ろについてきて勧めたり、ショーケースの前で店員が褒め言葉を連発すること自体が、時代遅れでナンセンスだと私は考えています。

私が販売に際してとった方法は、ショーケースの前で立ち止まる人がいてもすぐには話しかけません。

一拍時間を置いてから近づきますが「いかがですか?」も絶対に言いませんよ(笑)。

決して相手の目を見ず、近寄ってから低く優しめの声で話しかけるようにしたのでした。

面白いことに立ち去る人が減りました。視線が合ってないからです。

圧迫感がありませんから、私と視線が合うまではあまり緊張せず、落ち着いて商品を眺めることができます。

無理やり売ろうとか、逃さないようにしようではなく「泳がせる手法」に転換したわけですね。

そういったやり方だと商品を「強引に押し付けられる心配がなさそうだ」と相手は感じるので、顧客は自分に主導権があるように感じて緊張や警戒心を解きます。

それが「少しは立ち止まって商品を眺めてみよう」といった感覚に近付くのです。

※他にも話しかけ方や言葉遣いに必要な手順があります。一時期、私の書いたこのコーナーを丸パクリして自分が思いついたかのように番組に持ち込んだ男がいました。ここでは一部のみ紹介しています。

心理学における「視線」の利用方法

視線を合わせず、相手に緊張させない形で会話を始めて「ひとりごと」のようなスタイルをとります。

面白いものでね。誰かの「ひとりごと」だと黙って聞いたり圧迫感を感じないんですよ(笑)。

このサイト、ホームページや私が始めて書いた書籍のタイトルに使った理由でもあります。

これは意外な盲点でした。

通常であれば「相手の目を見て話せ!」とは、セールスや営業で教わる初歩の初歩でしょう。どんな売り上げを誇る諸先輩も、よほどひねくれた人でない限り「相手から目を逸らせ!」とは教えないと思います。

心理学の世界では「視線を逸らす」ことは不思議でも何でもないんですけどね。

当時は知りませんでした。

販売や営業の世界のように「接客の際には相手の顔を見る」ことは当り前ではありません。

むしろ、相手から視線をどう逸らすか、どういった会話、どういったタイミングで相手に視線を合わせるかが重要なポイントになってきます。

意外に思う方もいるかもしれないですが、会話中に相手が自分から目を逸らしてしまうと「こちらに何か落度があったのではないか?」という不安感を与えます。

会話や態度に「何か気にいらないことでもあったのではないか?」と受け取ってしまい、相手が非常にうろたえることもあるのです。フッとした瞬間とか、会話の間にできる空間、つまり「空気とか時間」に人間は強く影響を受けるのです。

販売を行おうと思う人の場合、相手の視線が先に逃げるとやはり緊張します。相手の関心がなくなったようにも感じますから・・・。

ですから、相手の注意を惹き付けよう、視線をもう一度、自分に合わさせようと考え必死に説明を行う例があります。これはむしろ逆効果で、必死に説明を行えば行うほど不信感が増します。

顧客側からすると

何が何でも商品を売りたいんだな・・・。

といった先入観に繋がり易いのです。

余談ですが、あなたが片思いで誰かを口説こうとする場合にもそういった心理は強く発揮されます。

押しつけがましい人は敬遠されがちなんですよ。

反対に言えば、あなたが「会話中に」視線を逸らした途端、極度ににうろたえる人は、あなたに好意を寄せている可能性があるということです。

政治家の世界でも飲食店などの場合でも、このような方法(視線の合わせ方、外し方)で相手より精神的に優位に立つことに利用されます。

心理学の応用である「視線の逸らし方、合わせ方」で、相手に自分の言い分を飲ませる、売り上げを上げることに利用されているケースはあります。それを知識として知った上で利用しているか、無意識にそういった手法を用いているかの違いだけでしょうね。

先にも少しだけ触れましたが、中には天才というか勉強もしないのにそういった行動を自然に行い、上手に利用している人もいます。

そういった人の多くは「モテる人」が多い筈です(笑)。

パーソナルスペースのコーナーなどにも書きましたが、よく観察してみればわかりますよ。

視線と相手への触れ方、会話の内容、パーソナルスペースへの立ち入り方、離れ方は全て催眠誘導の基本にも通じるものです。

モテる人とか売り上げを作れる人は相手の「間(ま)」に入るのが巧いんです。

と同時に出るのも巧い。出たり入ったりを自然にやれる人です。警戒心を抱かせたり圧迫感を与えないように親近感を増す方法を知っている人ということになりますね。

これはいつも落ち着きがなく、ソワソワしていて相手の顔が直接見れない、勇気がなく他人の顔を見るのが恐い、という人とはまったく違います。

意図的に「視線を逸らす」相手の視線を読んで行動する、などは使い方によっては強力な武器となるのです。

売らなきゃ、意味はない!?

私の考えた新手法で、確かに集客には成功しましたが人を集めるだけではお話しになりません。

売らないと・・・(笑)。当り前といえば当り前ですが。

そこから発展させた手法で「三点法」というものがあります。

すべて触れるのは不可能なので、簡単に要点だけ説明します。

よく似た商品を三種類、選び出します。

完全に異なる商品を選び出してはなりません。似通った部分があったり同じジャンルであったり同じ価格帯、同じ種別(例えば、ネックレスならネックレス、ブローチならブローチ)で統一します。

その後、商品を見ながら顧客に解説を加えます。この商品はここが良いんだけれどここの部分が悪い、とか、ここの作りは良いがここの色が悪い、とかいった具合です。

お気付きになりますか?

三点の商品を選び出した時点で、どれかを選ばせる方式になっているのです。

お客さんへの話しかけ方の例としたら「もし、この中の商品から選ぶとしたらどれがいいですか?」ですが、それは裏を返せば「この中のどれかを選んでください」とやんわりと押し付けていることになるのです。

言い方は柔らかなんですけどね。「もし」(英語ならIF)で始める問い掛けですが、その時点で何らかの選択を迫っていることになり、架空とはいえ一種の疑似体験(この場合は入手、購入)になります。

その商品が嫌いな人とか購入の可能性の低い人は、その時点で手にはとりません(笑)。はっきりと断ってきますよ。興味が無いとか、どれも「嫌い」といった解答になるのです。

販売員(私)からすれば、「ん〜、あえて選ぶとしたらコレかなぁ?」と言ってくれればとてもラッキー。その時点で一歩踏み出せたことになりますから。

また商品の数、選択肢を広くとりすぎると顧客は乗ってきません(笑)。顧客は迷うだけで何も決められなくなります。ですからある程度は絞り込む必要があるのです。

ですので、だいたいは三つにしています。

奇数のほうがいいんですよ(笑)。

これは後に解説した合コンの秘訣「モテる男(女)の必須条件 2」にも繋がっています。

► モテる男(女)の必須条件 2

モテる男(女)の必須条件 2
2017/12/06改訂2011/01/13初稿アンケートからの続き パーソナルスペースと「時間軸」モテる男(女)の必須条件を考える時、避けて通れない部分があります。私のホームページ上においては「パーソナルスペース」の話がたくさんでてきます...

比較対象を絞り込んでその商品の利点と欠点を繰り返し話します。粘り強く話すことで商品の良さとか、独自性、割引率などを強調して徐々に方向性を整えて行きます。

女性の方で「アクセサリーなどまったく欲しくない」と思っている人は少ないでしょう。

無料ならば欲しがりますよ(笑)。誰かからのプレゼントなら喜んで受けます。高額な商品を自分で買ったり、支払いが生じるからこそ迷いますし販売員から勧められても断ろうと考えます。

ところが、これが誰かからのプレゼントで。

谷口
谷口

「この中から一点選んでください」

と言われれば女性は迷いに迷います。

支払いが自分の負担ではなくて。好きなものを選んでよくて一点だけなら「自分のモノになる」と思うと。かえってなかなか決められなくなるんですよ。

要するにアクセサリーは好きだけど支払いが嫌いだったり、自分で買うのが嫌なだけです。

生活とか他に欲しいものもあるでしょうから・・・。優先順位として「自分がよほど欲しい商品以外はできるだけ我慢しよう」があります。

さりげなく商品に触らせるとか

谷口
谷口

「仮にですが、こっちとこっちならどっちがお好みですか?」

と勧めることで、徐々に購買意欲を煽ってゆきます。