過去の知識を探ることで見えてくる近未来

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心のプリズム私(わたくし)的な観察

私がそういった「物」に興味を持っている理由

オオカミの遠吠え アイコンこのホームページやブログ上で本来の「催眠術」とは異なる記述がかなり増えています。

そろそろそういった部分にも言及しておかないと、変な誤解や錯覚を受ける可能性もあるかと思いますので一応、解説を。

私個人は特定の宗教団体とかイデオロギー、右翼、左翼団体とか政治集団には加担も参加もしていませんが、最近になってこのサイト上でそういった部分にまで踏み込んだ記述が増えています。

残念ですけどね。人が人である限り、すべての宗教とか思想、団体に無所属で無関心で一生を終えるとか暮らすというのは不可能に近いので・・・。

積極的には関わらずとも常に関心を持って学んでおく必要はあります。

生活してゆくのなら各種団体や集団、思想に対して否定的であれ肯定的であれ、多少は知っておく必要はあるのです。

何の知識も経験もなく、ただ単に相手を馬鹿にしたり否定するだけなら弱いでしょう。相手を嫌うとか否定する、拒否するにしても理論武装というか、備えが必要となります。それを持っていないと油断した時には突き崩されたり、誰かに取込まれたり利用される可能性がありますよ。

洗脳を解く方法について などには、そういった部分の詳しい解説があります。

洗脳を解く方法について
洗脳を解くために必要な環境、心構え、対応についての解説。洗脳者の悪口を言ったり被害者をたしなめるのでは解決しない事を理解してください。

古い文献とか、現在まで続く宗教、政争や思想論などを探ってゆくと様々な情報に行き当たります。

若い人には知って欲しいですが、物事には単純に正邪(せいじゃ)「どちらかが一方的に正しい」なんてことは殆どなくてですね。どちらにも言い分があります。

どんな思想や主義、宗教やイデオロギーにも優れた部分と困った部分、長所と問題点の両方、一長一短があります。

どちらが「正しい」などに殆ど意味はない

どんな争いごとも宗教や思想も、良い部分と悪い部分、当時の時代背景とか事情によって仕方ない部分があり、途中で変節したり変化したりもあります。

それを追うことは現世に生きる我々にとっても勉強になります。

参加者というか関わる人間の思惑によって、優れたシステムとかイデオロギー、内容が歪められたり利用されることもあって、それを学ぶことは今後予想されるトラブルの予防となるのです。

それは人間の「心理」すなわち、群集心理や大衆心理、直接的な行動(軍事や政治)などにかなり密接に繋がるケースがあります。

よくある勘違いなのは、「俺が正しい!」とか「あっちが間違っている!」ではなくてですね・・・。若いうちはとかく、自分の意見に固執してしまい相手を怒鳴りつけたり言い負かすことばかりに夢中になりがちです。

私が求めているのは「なぜ、それが起こったか?」です。

昔の戦記などを調べてみれば、味方になってくれた城とか守兵を見殺しにしたとか、使い捨てにしたという記述も結構あります。

見捨てられて殺される側の領民や守兵、城主にしてみればたまりませんよ。

助けてくれる、応援してくれる、危ない時には増援を出してくれる前提で同盟を結んだり人質を出しているのですから・・・。だからこそ必死で戦っています。

それでも時として見捨てられます。

人に篤いとか領民を大切にすると言われた武将でもそういった例はかなりあります。日本を例にとれば信長ばかりではなく武田信玄や上杉謙信、秀吉や家康においてもそれは同じ。

局地戦で救助に向えば全軍を危うくする場合もあります。中には実の兄弟とか親子でも相手を見捨ててしまっている例がある。非道といえば非道です。ですが、そこで感情に走ればもっと多くの被害を出し、国を危うくしたり歴史に名前を残すことはなかったかもしれません。

大切なのはね・・・。「見捨てられる守兵」「見殺しにされる領民」「使い捨てになってしまった城主」に自分自身が入らないことだと思うのです。

どちらが正しい、などを論じることに意味などありません。

どんなに素晴らしい武将とか強い国の側にいたとしても、情勢を読み違えたり対応を間違えれば捨てられたり犠牲にされてしまうこともあります。

長い目で見て「正しい側」にいたとしても、途中の過程で殺されてしまったり、使い捨てにされる立場に追いやられるならば、やはりそれは「負け」なんですよ。

後世になって「正しかった」ことにされる

知るべきなのは「そこで何が起こっていたか?」です。

「私が正しい行いをした!」と勝者は常に誇ります。そのためにはねつ造や事実関係の変造も平気で行います。以前の更新で「戦争は常に利権問題で起こる」と書きましたが、攻めた側が利権欲しさに戦争を起こしたとか虐殺に加担したとなれば、他の国から袋だたきにあいます。

ですので戦後、相手国、つまり敗戦国の教育に口を挟んだり教科書を改ざんしたり、自分たちの都合のいい意見を述べてくれるコメンテーターやマスコミを雇います。

多額の費用を支払って教師を送り込んだり、盛んに世論誘導を行おうとしたりもします。

これはアメリカでもロシア(旧ソビエト)でも、北朝鮮や韓国、中国やイギリスやフランスでも同じことですよ。世界各国、古今東西あまり変わりません。

その教育、マスコミの「洗脳」を受けて育った側はそれを鵜呑みにしてしまったりします。そうなると事実関係とか過去の歴史を学んだり、調べようとはしなくなるのです。そこがポイント。

日本の戦国時代にも似たようなことは何度も行われていますが、典型的なのは斎藤道三の息子、斎藤義龍(さいとう よしたつ)でしょう。

斎藤道三は美濃の国の初代当主だったのですが、僧侶から油売の商人を経て戦国大名に上り詰めた変わり種です。謀略の末に当主についたため、義龍(よしたつ)は、自分が先の土岐 頼芸(とき よりのり)の息子ではないか? と考えていた節があります。

斎藤道三に嫡子として跡継ぎに据えてもらったものの、教育係であった古い家臣や家老(かろう、おとな)の意見や情報に流され、徐々に自分自身が父の道三よりも正当な後継者であるとの感覚を持ちました。

この話は後世の創作である、との説もありますが、当時に義龍(よしたつ)が「斎藤道三の実子ではない」という噂は何度も流されており、一部は信用させることに成功したのでしょうね。

噂の是非や正否は関係ありません。義龍(よしたつ)や義龍を担ぐ勢力からすれば、そういった噂が広まれば自分たちが国を実効支配する口実にできます。父であり実質的な支配者である斎藤道三を遠ざけたり、国を好き勝手に動かせるような錯覚も生むのです。

実際には美濃の国を欲しがる隣国からの工作活動や追放されてしまった土岐 頼芸(とき よりのり)の一族や関係者が、そういった噂を煽っていた可能性が強いですが・・・。

家臣とか斎藤義龍(さいとう よしたつ)は見事に乗せられちゃったんでしょうね。

権力の誘いは甘い。目の前に自分に都合のいい情報が流されていると吟味もせずに飛びつく人は大勢いますよ。それを手にすることで自分の実入りが大きくなる、自分の名声が高まるとの欲があるから。

その噂を真実だと喧伝し、それで国とか領地の奪取に成功すれば「我こそが正当な後継者だ!」「この戦いは正しかった!」と言い張ることができます。

義龍や義龍の一派が尾張から台頭してくる織田信長に負けなければ、現代に伝わっている歴史は書き換えられ、それがそのまま事実(義龍は土岐 頼芸の息子)として定着したかもしれません。

未来予想図は過去の実例や文献を探ること

ウォーキングウェイ アイコン残念ですが、現実の社会においては「正しい者が生き残る」とは限りません。

うさん臭い者とかいかがわしい者、窃盗犯や詐欺師まがい、誰かを踏みつけにしたり身勝手な行為を繰り返したり、たまたまどこかの血筋とか家柄に生まれついたというだけの者が、偉そうにふんぞり返って生きている例も無数に存在します。

どんな時代においても「生き残った者」こそが自らの正しさを主張できます。

正しい主張を繰り返し、筋をまっすぐに通しても滅びてしまえばそれでお終いです。それは美しくはありますが、後の世を見ることもできませんし語ることもできません。

その多くはそのまま忘れ去られてしまいます。認めてくれる人とか褒めてくれる人は少ないでしょう。ごく稀にその人の死後、功績を讃えたり調べて見直してくれる例が若干あるだけです。

これは以前にも書いた事(学級崩壊について 参照)ですが、私が歴史とか古い文献、昔の新聞記事や書籍を漁るのは、そこに未来予想図というか正解が存在するから。

古い書籍の紹介」においても、そういった部分について触れています。

今から数十年前の文献や書籍で、当時の人達がどういったものに興味を持っていたか?がわかります。そしてそれらは現代において、「どう変化したか?」を私たちは直接、見ることができます。

30年前、40年前に現代を予想した人達がいます。そこには不安と期待が入り交じっています。当たったものもありますし、見当外れで何の意味もないとか杞憂(きゆう、ただの気のせい)で終わったものもあります。

そういったものを複数、調べて把握すると今後が「どのように変化するか?」も予想できるようになるのです。

催眠「術」に関する記述とか文献、知識を探すと昔の武術や武道、仏教系の宗教団体の修業、修験者が行った荒行などにも行き当たってしまう訳で・・・。

心理学とか催眠誘導、群集心理、社会心理を語る上ではどうしても避けては通れなくなるでしょうね。それがこのホームページ上にイデオロギーとか政治とか宗教に関する記述、少々、読み辛い長い文章が増えた理由でもあります。

元はそういった目的では無かったのですが

まあ、元々私のホームページでは脱線も多く、「催眠が、催眠で、催眠の」と最初から最後まで催眠術の話で煽ってはいませんでしたから・・・。

いまさら多少、ズレてもそんなに違和感はないかも知れないですが(笑)。

私のホームページにはライトなものを求めて来る方も多いです。「女性の口説き方」とか「浮気を防止したい」などの検索文字でたどり着く人も多いため、最近はブログ上でそういった記述も増やしています。

私の場合はホームページやブログを通じ、何とか金儲けとか依頼に繋げようとかフランチャイズもどきの勧誘をやろうとか、宗教まがいの団体を立ち上げて幹部に居座ろうとか、テレビ番組に出て有名になりたいと思う連中とは最初から一線を画していたと思います。

一般社会にある心理学の応用の話、ちょっと面白い話とか不思議な話も交えて紹介したい。と考えて整えられたのがこのホームページでした。

広く浅く「たのしい部分」だけを強調して行いたいと思っていたのが、このホームページだったのですが・・・。途中からそうもいかなくなりました。

心理学とか催眠のサイトとしては老舗になってしまったため、無数のトラブルが集まってくるようになってしまった。

宗教まがいの勧誘を繰り返し、「練習生を連れてきなさい!」と命令し続ける屑団体が、私をそういった団体の出身者だと偽ったり。渋谷の喫茶店でお茶飲んでると隣で私の名前とか出演してた番組名を出して女の子を勧誘とかナンパしてる馬鹿に、ばったり巡り合ったり・・・。

そういったことが複数あると記述も多少は変化せざるを得ません。

他にも私が苦労して書いた文章を盗用したり抜粋して載せているような連中が増えたので、自然に警告文やけん制する内容が増えてしまいました。

時間の経過と共に様々な変化があった

文字なし 壁掛け時計 アイコン運営を開始して十数年が経過していますので、自然に私自身の年齢も跳ね上がります。

運営を開始した30代前半の頃とは私自身の感覚や文体も違います。インターネットの環境も急激に変化していますし、検索エンジンも発達しましたのでこれまでとは異なった知識や情報も容易に手に入るようになりました。

このサイトを開設した初期の頃は、よく図書館や古本屋に通ったものです。心理学や薬学、脳内ホルモンとか「催眠」に関する記述は古い書籍などに載せられているものも数多くあり、基礎研究や基本データを探そうと思えばそういった場所しかなかったから。

これがなかなか苦労しました。

カウンセリングに関する専門書や催眠に関する書籍は異様に高くてですね。買い揃えるとか探すだけでも大変だったんですよ。

今は本当に便利になりました。

反面、便利になり過ぎましたね。

中高生も含めて安易に物まねしたり盗用する愚かな人も増えて、新たな文才とか能力を持つ若者が減りつつあるようにも思います。程度の低い読書感想文かあらすじを書いただけの個人ページやブログが異様に増えています。

そういったマイナス面もありますが、ネットをうまく使えば、これまでなら必死に情報を探さなければならなかった部分が大幅に短縮できたりします。

ですので、様々な情報を精査して自身の経験やこれまでの知識にプラスし、その上で新たな検証や推測、予想を含めた形で掲載することも可能になっています。

それも私のホームページの記述が微妙に異なるようになった理由の一つです。

思想やイデオロギー、宗教と「催眠」術

国盗り物語 書籍 Amazon 写真今回のテーマをこういった内容にしたのは、それが相互に密接に繋がっているから(笑)。

斎藤道三の息子、斎藤義龍(さいとう よしたつ)を例にとりましたが、義龍(よしたつ)にとって道三は自分の父親です。

美濃の国、一国を実力で切り取り、戦国時代の幕開けというか蝮(マムシ)の道三とも言われましたが、したたかな外交で近隣諸国に一目置かせることになった伝説的人物の跡継ぎなんですよ。

おそらくは義龍(よしたつ)だけでとか、前の領主である土岐 頼芸(とき よりのり)程度では国は収まっていないでしょう。その後の激しい時代において隣国に攻め入られるなどして滅ぼされていたと思われます。

斉藤道三という異質な巨大な存在があったからこそ、美濃の国は収まっていたのです。

義龍(よしたつ)は嫡男、嫡子として跡継ぎになっていましたから、そのままでも自分は美濃の国の当主になります。父親を奉じてその死を待つだけでも良かったと思うのです。

誰かに「洗脳」されたんでしょうね。それが家臣か妻か、敵対する敵方の工作かはわかりませんが。史実として息子である義龍が道三に対して「兵を挙げた」家臣がそれに追従したのは事実なのですから。

宗教とかイデオロギー、一種の「思想」に嵌まってしまうということは、時には「自分の親さえも」簡単に殺してしまう動機となる場合があります。

共産主義とかね。社会主義とかね。資本主義などもいわゆる「人間の思想、考え方」の一つである種の宗教に近いといっても過言ではないでしょう。

ある種の人々とか国にとっては至上のものです。至上、つまり「もっとも大切なもの」で何が何でも守りたいとか守るためには多くを殺しても構わない、と思い込むものかもしれません。それを大切に思う人にとっては絶対に失ってはならないもので、自身のアイデンティティ、つまり存在意義すら含むのかもしれないですね。

中国では共産党の党員でなければ出世どころか就職すら難しいでしょう。

ただし、じゃあそれを崇めていない人からみればどう思うかと言えば・・・。馬鹿馬鹿しいというか面倒というか、仕事や付き合いにおいては「迷惑だ」と思うかもしれないですね。

ある種のイデオロギーや思想、宗教にどっぷり浸かることは、洗脳に近づくことに等しいです。

他者の考えをまったく受け入れない。誰かの意見はまったく聞かない。相手の立場を考えない。それが個人であればそんなに問題はないのですが、大きな団体とか「国」がその色に染まってしまえば、それはそのまま国際紛争とか地域社会の脅威となります。

だからこそ、学んでおくべき

三角形 循環 アイコン正確な歴史認識とか時代背景の把握、は殆ど不可能です(笑)。

属に言う戦勝国が敗戦国を貶めたり、事実関係を歪めるとか相手国の当時の政治や施政者、支配者を「徹底的に貶める」のが世界的にデフォ(デフォルト)ですから・・・。

戦争や戦闘に負けてしまった時点で支配は始まってしまっており、支配とはその国の教育とか政治とか過去の歴史とか事実関係までを含むのです。負けた瞬間から相手の思惑とか価値観、都合を押し付けられる生活が始まります。

どちらが正しい、を論じるのはあまり意味がない、と私が考えるのは、自分が所属する団体とか集団、国とか育った環境によって立場や考え方が異なるから。

ましてそこに敵国とか戦勝国の思惑があり、教育や歴史観に改ざんが付け加わります。

それを元にして事の「正邪」とか「正義」などを振りかざしたら物事が進展しません。

事実として土地を奪われたり資源を奪われたり、親族や仲間を殺された人達がいます。そういった人達が「自分が間違っていた」と思う筈がありません。

人間は理屈の動物ではなく感情の生き物ですから。我々が正しいとか間違っているって認識以前に「我々は被害者だ!」「愛する家族、仲間を失っている!」という事実が、ただただ憎しみや悲しみを増幅するのです。

激しい憎しみが募れば戦勝国の施政者が押し付ける「言い分の正しさ」などまったく関係が無くなります。国と国との約束とか手打ちがどうであれ、復讐へと駆立てられることになる。

それが自爆テロなどの連鎖が絶ち切れない理由です。

ですから、探すべきなのは正邪とか「どちらが正しかったのか?」ではなく、それが「なぜ起こったのか?」とか、結果としてこの戦争で「誰が何を得たのか?」です。

戦争に負けてしまった時点でね。「斉藤道三はともかく悪かったんだ」とかね。「義龍(よしたつ)は元々、この国の支配者だったのだ!」って勝った側の都合のいい教育や噂の流布(るふ)が即座に始まることになります。

そういった都合のいい流布や教育があっても、結果として「誰が何を得たのか?」を見れば、裏にある真実が見えます。

どういったねつ造や嘘、改ざんがあっても短時間で覆した(くつがえした)なら事実関係や歴史観は元に戻ります。長期間、何十年にも渡ってしまうと強い影響を受ける上に、事実関係が隠ぺいされますからどうしても見えにくくなります。

都合のいい噂を流布したり、歪めた事実関係を広めるほうが下手だったり杜撰(ずさん)であるなら、嘲笑を受けるでしょうが巧妙にやられるとなかなか元には戻りません。

領民(国民、敗戦国)がそれを受け入れてしまうと、それはそのまま事実であるかのように子孫や仲間にまで伝播(でんぱ、伝わること)してしまいます。

やはり、それでは困るんですよ。

民族として領民(国民)として、その地域に根差し懸命に生きてきた先祖や家族、仲間をも失うことになったり、すべてを否定したり汚す行為になってしまいますから・・・。

負けた時点で戦勝国の価値観を植え付けられます。すべてが間違っているかのように相手から喧伝も受けるのです。ですが、それを鵜呑みにするのではなく、自分たちの誤った部分は正し、良かった部分は残すことことがこれからの時代を生きる大切な力となると思います。

日本は経済構造に弱みが存在する

事実関係を「知ろう」と思うこと。相手の言い分をそのまま信じないこと。大声で怒鳴るとか力を背景に持つ側が押し付ける意見とか価値観を鵜呑みにしないこと。

それはとても大切なことです。

その上で自分たちに足りない部分や誤っていると思われる部分は反省し修正すること。そのためにはまず、正確な過去を把握することから始めるべきだと私は考えています。

「私たちこそが正しい!」と怒鳴り合うことは、あまり意味なんてないと思いますよ(笑)。

中国は中国で、北朝鮮は北朝鮮で、イラクはイラクで、アメリカはアメリカで、ロシアはロシアで「我々こそが正しい」と怒鳴ります。

それは当たり前ですよ。それぞれが自分たちの思惑を挟んでいます。資源を独り占めにしたい、自分たちだけが金儲けをしたい、自分たちだけが豊かになりたいとか、良い生活をしたいと思う連中は世界中に無数にいるのですから・・・。

そいつらが政治家になり、国や軍を動かしているのです。

残念なことに日本は小国です。尖閣諸島に油田が見つかるまで、大きな資源も持っていない。自衛隊は弱小ではありませんが、アメリカの支配下に置かれています。

日本独自で軍事行動がとれたり、自国を守るために展開するほどの能力は全然、ございません。

しかも日本の場合は基本的には貿易で食っています。面倒なことに身勝手を押し付けてくる大国、つまりアメリカやロシア、中国、ユーロ各国の顔色を伺わなければ生きていけない経済構造を抱えています。

単独行動のできない軍を持ち、しかも貿易で各国の顔色を伺わなければならないので立場は異様に弱い。おまけに原材料がないので輸入のためにレアアースの産出地や中東諸国とも事を構えることが出来ません。

そのおかげで「世界のATM」と呼ばれるような、金をばらまく手法しかとれなくなっています。

大声で怒鳴りつけてくる相手、先の戦争の責任?なるものを「60年以上経過してからも」押し付けてくる相手に強気に出にくい構造が、元々存在していることになります。

固い話になってしまいましたが(笑)

地球儀 アイコン若い世代には現状が面白くないかもしれないですね。

中国や韓国が「日本は責任をとれ!」と怒鳴りつけてきますが、今の若い世代が戦争やったわけでも誰かを殺したわけでもありませんから。

というかむしろ、日本は戦後の60数年間、どこにも出兵していませんし、テロや戦争に加担して大勢を撃ち殺した経験がありません。経済的に成功している先進諸国としてはこれは希有な例です。

湾岸戦争やアフガニスタン支援で自衛隊の派遣は行っていますが、満足な武器も持たしてもらえないまま戦地に送られています。

手りゅう弾を投げ込まれたり、テロに遭ったり迫撃砲が撃ち込まれた場合には死傷者が多数出る可能性もあります。

それでも自衛隊はこれまでのところ、誰も撃ち殺していない世界でも珍しい軍隊になります。

日本が怒鳴り返せないのは先の戦争で負けたことだけではなくてですね・・・。その後、努力して経済大国になったものの、基本的には貿易で食っているおかげで「輸出国」「輸入国」共に文句が言いにくいのです。

更に市場、つまり貿易上で販売を手がけなければならないので、巨大なマーケットを抱える国(アメリカや中国)には強気に出られないといったジレンマを抱えています。

日本経団連が中国に弱腰なのは、商品を売れる巨大市場と安く商品を作るための労働力の二つを抱えているからです。ある意味、日本は中国にアメリカより深く依存してしまっています。

それで中国の顔色を必死で伺うようになっています。

これを打破してゆこうと思えば、やはり若い世代が他の産業構造を起こすしかなくなるわけですな。貿易のみ、物販のみに携わるのではなく、何らかの情報技術や先端技術で日本が先頭に立ち、大国から怒鳴りつけられる一方ではなくなる方法を目指すしかありません。

これは難しいかもしれないですが、不可能ではないと思いますよ。最近では「はやぶさ」などの例もありますが、日本に技術や知識があり、余力があるうちに本来は手がけるべきなのです。

民主党の蓮舫?ってグラビアあがりのおばちゃんの言う通りにしていたら、日本は存在しなくなります。そこしか頼る所がないのですから・・・。

私個人は、尖閣諸島は何があっても手放すべきではない、と考えています。

日本の借金を大幅に減らし新しい世代や産業を育てる起爆剤になる可能性を秘めていますので。産油国なら石油を輸出して儲けるしかない。せいぜい精製して利益を上乗せするくらいしかありません。そういった意味では試算しても金額は限られます。

ところが、日本が得意なのは製造業です。

他の国なら有効利用はできないでしょうが日本は違います。近海で生じる天然ガス、石油資源を製造業に用いるならば、新しい産業や膨大な利益に繋がることになります。輸送コストもかかりません。

本来は経団連こそが必死で尖閣諸島の防衛に入るべきなんですが(笑)。アメリカや中国が怖いんでしょうね。大国というのはいきなり、軍隊を動かしたり法改正して叩きにきます。戦後の長い時間の中で苦労してきた団塊の世代が多い経団連は、なかなか思い切った行動はとれないでしょう。

これからの5年間が日本の転機になるかもしれませね。

今回の更新は、固い話ばかりになってしまって申し訳ない。ま、たまには良いでしょう。

2010年12月03日

谷口信行