催眠術で男性の浮気を予防できるか?

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男性陣に内緒で浮気予防のテスト

既婚者にはお子さんのセットをお薦め!?

あとで催眠にかかってくれた男性全員に、そのときどんな感情が湧いたのかを話してもらいました。

まず強制的な暗示(浮気してはいけない)をかけたグループの感想です。

Aさん
Aさん

急に吐き気がした。

女子高生の彼氏
女子高生の彼氏

二人になりたいと言われた途端、相手が嫌な女に見えた。

茶髪
茶髪

なぜだか、行っては駄目だと感じた。

強制的な暗示は、いわゆる物理的なストッパーみたいなものだと思います。急ブレーキをいきなり踏付けたとうな感覚というか、肩をいきなり掴まれたといおうか・・・。かかったことのある方なら同じ印象を持つと思います。

精神的にというより肉体的な抑止力のほうが強く働くように思います。吐き気がしたり、身体がだるくなるなどと被験者が訴えることもあり私はあまり推奨していません。いわゆる暗示の副作用が、私が暗示に一工夫入れたがる理由になっています。

次に「彼女(もしくは奥さん)の顔がちらつく」と暗示をかけ、浮気を「したくない」方向に被験者の心を説得、誘導したグループの感想です。

「朝、出かけるときのあいつの顔がちらついて、すごく悪いことをしてるんだって気がした」

途中で席を立って帰ってしまった男性の感想です。

あいつの(自分の頭に浮かぶ奥さんの顔)顔は笑ってるんだけど、すごく悲しそうに感じた」

「嫁さんと子供の待ってる顔がちらついた」

他には、

「付き合い始めた頃の彼女の顔が、母親の顔と重なって現われて困った」

なんて興味深い答えもありました。

この方はお母さんとよほど良好な関係を築いているんでしょうね。母親の母性とか優しさが「禁忌感」つまり、浮気をするなという暗示と相まって自分の彼女の顔、それも付き合い始め当初のもっとも嬉しかった時期のものと重なっているのでしょう。

催眠は受け取り手によって内容が変わってしまいます。きわめて主観的なものです。ですから、同じ内容の暗示をかけたにもかかわらず、このようなバラツキが生まれています。

被験者の心の中でその言葉や暗示をどう噛みしめるか? で変わってくるんですよ。面白いですね。

特に結婚をされている男性の場合、家庭や奥さんの状況やイメージを強化しただけなのに、自分のお子さんが頭の中に現われることが多いようです。

私は「奥さんの顔」としか、暗示をかけていません。にもかかわらず、イメージには子供さんが現われることがあるのです。

これは既婚者の頭の中では、「家庭」として、奥さんと子供さんはセットで記憶されている場合も多いからではないでしょうか?

子は鎹(かすがい)との喩えもありますが、やはり浮気の防止にはお子さんもセットで役立つことが多いのでしょうね(笑)。

催眠術師は男の敵!?

だいたいの結果は満足のゆく予想の範囲に収まりました。

参加した方々も笑い話ですよ。もちろんシャレのわかるメンバーならではの実験です。家庭環境が不和で本気で浮気やトラブルを抱えていたら誰も乗ってきませんし怖くて誘えませんよ。

実験の最中に奥さんが泣き出したり、男性が何かのトラブルをペラペラ話し始めたらそれこそ、飲み会とか笑い話になりません。

全体としては円満な結果に終わったのですが、どういった場合も例外はあるもので・・・。

抑止の効果がまったくなく、私の連れてきた女性(割と美人)を強引にホテルに誘ってしまった奴が出たのです。

制止する間も無かった。

店の出口で私と自分の彼女(その方も美人です。すごく素敵な女性なんだけど怒るとちょっと、おっかないです。はい。)にばったり、出くわしてしまいました。

もちろん偶然の訳はなく、現地で私と待ち合わせていましたから当然なんですが・・・。

男前
男前

な、なんで、おまえ(等)がここにいるんだ・・・。

と言って、友人は口を金魚のようにパクパクさせていました。

私はこの後、彼に「この裏切り!」とか、「男の敵!」だとか、「友達だったらちょっと本当の事を教えておいてくれたら・・・」とか、「他の連中は知ってて、俺だけ笑いものにしたんだろ!」とか、散々いわれてしまい、彼のご機嫌をとるのにとても苦労してしまいました。

(当然のことですが、)彼女がしばらく口もきいてくれなかったそうです。

彼の自業自得という声も多数ありますが・・・。私のせいですか?

私? 私はもちろん、浮気なんてしませんよ。たぶん・・・。ええ、嘘じゃないですってば。実験に参加してくれた人は「お前だけ、隠れてうまくやってるんだろう」なんて言う失礼なことを言いますが・・・。

みんな信じてください・・・。本当です。

私、普段は男性の味方です。はい。

※このコーナーの初稿は1997年、私が開業当初に書いた内容です。年数が経過しましたのでサーバー移転の際に読みやすいようにレイアウトと一部に加筆修正を加えてあります。

実験を読んだテレビ局の関係者から出演依頼を受けて現在に至っています。実験に参加してくださった方々、お元気ですか? ご協力に感謝します。

1997年06月07日 初稿

2018年12月10日 加筆、修正

谷口信行

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