人間は猿なのか?

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人間は所詮、猿?

あなたがもし、強いオスであるのなら

オスライオンと小ライオン

あなたが本当に「強いオス」で誰かを率い、群れのトップであるならば子供たちや親子連れ、弱者に絡むのは間違いですよ。もっと強者に向かうべきです。

秋葉原であった襲撃事件や通り魔事件の犯人、加害者の言い分は身勝手なものでした。社会に不満があったり気に入らないというなら女子供や抵抗できない老齢者、家族連れではなくヤクザや政治家でも狙えばいいでしょうに・・・。

警備がしっかりしていたり、反撃されて自分では勝てそうもない相手の所には出掛けていません。自分より更に弱者を狙っている。

なのに裁判では自分の不遇を主張するものがいます。

自分が「恵まれていない」からといって子供や抵抗できない女性や老齢者、障害者を狙おうとする連中は単なる卑怯者です。被害に遭った方々は恵まれた生活をしていた富裕層ではない。お休みの日や空いた時間に、たまたまショッピングや遊びに出かけていた一般人に過ぎないのですから。

理不尽に命を奪われたり、見ず知らずの身勝手な男に襲われる云われはありませんよ。

何かを成し遂げる男であるなら、最初からそんな人達には向かわないでしょう。被害者たちが弱者であり誰かを傷つけたり踏みにじる側でないことは一目瞭然なのですから。

それを襲っておいて社会への不満とか自らの不遇を訴えることは卑怯でしかありません。

報道を眺めると被害者の中には犯人よりももっと厳しい環境の中で苦労しながら学校に通ったり、子育てをしながら家族を支えていた方達がいます。

見た目の印象、誰かを羨み妬む心だけで勝手にそういった一般人を襲ったに過ぎないのでしょう。加害者以上に苦労していたり努力していたり。たまたま空いた僅かな余暇を街で過ごしていて、事件に巻き込まれた人達だっているのです。

贈収賄の噂のある政治家とか捏造報道や盗用を繰り返す大手マスコミとかヤクザの事務所、評判の悪い企業のトップを狙ったというなら話は違ってきます。

お金持ちでも権力者でもないただの一般人、それも女子供や買い物客を狙った時点でそれは単なるエゴで。幸せそうに「見える」というだけで、誰かを身勝手に羨んでいるだけの屑ですよ。

交際し始めた女性の連れ子をいじめるとか、虐待して殺してしまうような事例も増えています。

それでは頭の悪いサルと同じですよ。というよりもサルよりももっと悪質で馬鹿かもしれない。

サル山で新しくボスとなった個体は確かに平時には「前のボスの子供」は殺してしまったり、疎ましく思うことはありますが、外敵からは命を賭けて守ろうとします。

前のボス猿の子供だから助けないなんて行動はとりませんよ。全ての仲間、群れの全員が外敵から守られる対象となるのです。

最小のコミュニティを守らないオスが頼りになるわけがない

人間の場合、前の男、旦那との間にできた子供だから殺してしまっていいにはなりません。

残念な連中も増えてますね。強い男、ボスとは家族や仲間、グループやコミュニティ、もっと広い意味では「種(しゅ、種族)を守るものの総称なんですよ。

動物の持つ最初のコミュニティで単位が「家族」なんです。恋人や奥さんであったり、その間に生まれた子供だったり、奥さんが前の夫や恋人との間に作った子供も含まれます。

まあ私も両親が離婚しており母親の連れ子で再婚だったりもするわけですが。

その最小単位の家族とか仲間、友人や知人を守ろうともしない「オス」が、社会で認められたりもっと大きなコミュニティの中で頭角を現すなんてありえませんよ。

それは身勝手なオスであってボス、群れのリーダーではない。

弱者、まして抵抗できない幼い子供とか自分で生活することが出来ず、選択肢のない母親の連れ子を虐待するとか、挙句に暴力で殺してしまうようなオスが。仕事が出来たり判断力があったりしますか?

そういった男と付き合っている女性もよく考えたほうがいいでしょう。

最小単位である「群れ」も大事にできないオスが。新たに手にしたメスを大事にすることはない。次の相手が見つかるまでのつなぎでしょう。子供を見捨て犠牲にしてまで関係を続けたとしても。今度は自分自身が邪魔なメスとなってしまい、捨てられるか殺されることになります。

会社でも飲食店や道端でも、時折、変な連中にぶち当たります。

道端に座ってくわえ煙草だったり、弱者に暴力を振るったり店員に高圧的な態度をとる事が「強いオス」としての証明であるかのように錯覚する頭の悪い連中が増えました。

そんな連中がたむろしている街で。子供をベビーカーに乗せて歩けますか?

面倒を見てくれる親族や家族が近くにいない場合、どうしてもベビーカーや自転車を用いるケースも出てきます。子供だけを家に残して出かけられませんから。

社会に子供を大事にする慣習とかマナーとか雰囲気や空気が無い状態だと。子連れでの外出はとても難しくなるでしょう。共働きだったり父親が仕事で居ない時は母親の務めになります。

女性と幼い子供だけで。気軽に外に出られますか?

少子化解消なんて出来るわけがないですよ。

政府や官僚が馬鹿なのは「金さえ与えりゃ子供が増えるはずだ」との錯覚です。安定した子育てのためには「まず安全な環境作り」なんです。

昔は貧乏でも子供は大勢いましたよ。貧乏人の子沢山なんてことわざがあったくらいですから(笑)。子供が泣きわめく光景も珍しくはなかった。社会全体がそれを容認して大事にする空気があったので町とか村というコミュニティが手伝ったのです。

本当の意味での「男らしさ」勇気とか強さの意味を

夕景 馬が2頭

昔は子供を虐めたり殴ったりするような悪ガキは、それこそ大人が鬼のような顔をして怒ったもんです。人権がとわめく連中が大騒ぎをしたせいで誰も怒れなくなってます。

子供が大騒ぎをしたり泣きわめくことに寛容な代わりに、盗みとか幼い子供への暴力を見つけたらガツンと殴ったり、親でなくても大人が叱りつけて怒るというしっかりしたシステムが以前は機能していました。

子供の頃に悪いことをしても叱られずに育った大人たちが。

マナーやルールを守ると思いますか?

ドラえもんのような漫画にもカミナリさんというおっかない大人の姿が描かれていました。のび太やジャイアンが空き地で野球をやってて窓ガラスを割ったり、盆栽を壊した時に叱りつける怖い大人です。

それが当然だったんですよ。アメとムチの両方が昔の日本社会にはあったのです。

そういった人達を認めないとか漫画にも描けない状況が「叱られない子供」を増やしています。モノの善悪とか弱者を虐めない、悪いことをしたら叱られるという当然の感覚が育たなくなってます。

弱い立場の人間にだけ高圧的な連中が増えていてとても残念です。子連れの家族とかベビーカーに絡む屑もいるんですよ。社会全体がそういった連中を排除したり咎める方向に動かないと、下手に関わるのは怖いからと遠巻きにして誰も割って入らない状況も起こります。

自分が「強いオス」であるなら店員に対して威張ったり怒鳴ったり、老人や女子供相手に暴言や暴力を振るったり、服装や格好で相手を脅すものではないですよ。

それは強者ではなく単なるチンピラですから。

本末転倒なんですよ。「弱者」広い意味では、群れを守るからボスなんです。

弱者を虐げ、周囲に威張り散らし、メスと独り占めにするために「ボス」という地位があるのではありません。順序が完璧に逆なんですよ。

外敵に向かっていないでしょう? 群れの頂点に立つボスが優遇されるのは家族や仲間を守るためです。種として生き残るために「強い力を持ったオス」が必要でリーダーとなります。主な役割は外敵や自然災害から群れを守るためで内部抗争とか派閥争いはおまけなんですよ。

身内や仲間、「弱者」に牙を剥くものはボスではなく群れに必要のない屑なんです。勝手にボスを気取る外敵でどんなに腕力を誇ってもいずれ排除されます。迷惑ですから。

群れの中で弱者を虐待したり、抵抗できない相手にだけ吠えたり虐めるのは強さとは無関係ですよ。

そういった愚かしさがいつまでも抜けない人は歳をとって身体が弱った際、怪我をしたり失敗した時に群れを追われて逃げて行くことになるでしょう。

あなたが誰かを助け何かを支えて育てるなら年令を重ねても残るものはあるでしょう。

弱ったからといって追い出されることはありません。あなたご自身が弱者を庇って生活してきたのなら、あなたが弱者になった時にも周囲に慕われ、家族や仲間に恵まれて一人きりにはならないものですよ。

そこが本来、サルと人間をわける重要な部分です。社会的な弱者や周囲を思いやる優しさが人間社会に求められる叡智や知性であり、それを当たり前のように行える人が本物の「勇気」を持つ人でしょう。

私は本当の意味での「強さ」とは優しさであり、周囲を思いやり弱者を抱える余裕だと思っています。

このコーナーの初稿は1997年、私が開業当初に書いた内容です。年数が経過しましたのでサーバー移転の際に読みやすいようにレイアウトと一部に加筆修正を加えてあります。

1997年08月23日 初稿

2018年12月13日 加筆、修正

谷口信行

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