Nobee谷口の撮影日記 / 第四章

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最後にスタッフにかけられた言葉

終了後、スタッフにかけていただいた言葉(243ページ)

通りがかりの人に催眠はかかるのか?
2018/12/10改訂1998/11/23初稿個人では実現できない実験、検証この企画は1998年の11月23日にテレビ番組の企画(TBS系列、ワンダフル)で行った物です。古い書籍、自著である「催眠術師のひとりごと」で、紹介した内容と一部は...

そのあとで強行参加になった「雪山ロケ」の時にですね。撮影スタッフに撮影終了後にロケバスの中でかけていただいた言葉が私には忘れられません。

音声の方や照明、カメラマンの方がですね、帰りのバスが動き出した時に私にこういって下さったのです。

「先生、今日はプロの仕事を見せていただきました」

嬉しかったですね。危うく泣くトコでした(笑)。この言葉を聞いただけで、私はこの撮影や収録に参加した甲斐があったと思います。

私にそういった言葉をかけて下さったのがディレクターとかプロデューサーではなく、撮影スタッフってところがミソですが(笑)。番組のディレクターはなかなか出演者を誉めたりはしませんよ? 

タレントというか、素人出演者を安易に褒めるとギャラが高騰したり後が大変だと思うからでしょうか?

撮影スタッフはディレクターとは違い私にお世辞をいったり気を遣ったところで直接得る利益なんてのはありません。出演交渉なんて音声さんや照明さん、カメラマンなどの撮影スタッフには関係がありませんからね。次の撮影ではまったく別のスタッフと組むこともあります。

彼らは撮影のプロとしてあちこちに撮影に行っています。ですから少々のインパクトや不思議な内容には慣れっこになっていると思いますよ。

私の前の収録で別の催眠の先生にも会っていますし、スタッフで年輩の方は照明業界のドンとまで言われた方で。なんと私の憧れた初代の引田天功さんの収録の現場についてもよくご存じでした。

ロケバスの中で当時の裏話について聞かせてもらったり。

普通の人とはキャリアが違うんですよ。そのいわば「映像、製作」に携わるプロに「プロの仕事を見せてもらった」と誉めてもらえるくらい嬉しいものはありません。

わからない人にはわからないでしようが、私には何より誉れであり誇りにも思います。

あちらにすれば、何の気なしにいって下さった言葉なのかもしれません。多少は社交辞令も含まれているのかもしれませんが、この言葉はこれからも私の誇りとなり励みとなるでしょう。

出演が決まった時には「こんな内容に参加して良かったのかな?」と悩みもしましたから・・・。やはりバラエティとしての意味合いが強い内容でしたので、カウンセリングや相談を中心に行ってきた私としては周囲の反発や誤解や中傷も予想されました。

すべてを辞める覚悟で臨んだものですが、そうであっても苦しんだんですよ。飲みに行ってその場で頼まれてやるものとか、普段、遊びで行うのとは訳が違うからです。

だからその言葉を聞いた時、私はとても嬉しかったんです。