自殺したい、手伝ってくれと言う前に

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自殺依頼のメール

私は全てをひと括りにはしません

ウォーキングウェイ アイコン私も兄も何度もそういった思いはしていますよ(笑)。すべてがいい思いとか幸せな関係に繋がることはない。

間違った道筋に迷い込んだり、出口が急に変更になることもあります。

元は良好な関係だったのにそこに誰かが割り込んだり。経営者に愛人? なり彼女ができた途端に仕事をすべて他の業者に任せたいと言い出し、愛人の系列会社に奪われたこともあります。

それでも飲み込んでいるのはね、「サポートを必要としている人がいる」ことと、実際にそういったサポートで独り立ちして「立派に生活していけるようになる」人が時折いるから。

先に紹介した視覚障がい者の女性などは、ご自分で資格をとって今は一人暮らしをされています。

兄が指導した生徒の幾人かは、ネット販売とかシステムエンジニアとして独り立ちされ、健常者と変わらないどころか優秀な成績をあげて表彰されている人もいますよ。

誰かがサポートしたりね。何かのきっかけで応援していなければ、そういった方達の活躍や自立も、やっぱり妨げられると思うのです。

前出のね。会社の同僚で気に入らないと帰ってしまい、ご両親だけが謝っていて本人は知らんフリだった人は、私の兄も知っている人です。

一時期、兄弟で同じ会社に勤めていた時の出来事ですので・・・。

私も兄もほろ苦い経験はある。身勝手な人に迷惑をかけられたり、「俺達には障がい者年金や保障があるから、真面目に働かなくていいんだ!」と堂々とのたまう人にも何人かは遭っています。

それでも兄は講師に立っています。

私たちは「全部がそんな人ばかりではない」ってことも十分に理解していますから・・・。障がい者だからといって全部をひと括りにすべきではないんですよ。

私の催眠誘導の指導とか練習会にも障害を持つ方が、過去に何人か参加されています。

普通のサイトは嫌がるでしょうし断ると思いますよ? 他の練習者や参加者への負担にもなりますし、到底、そういったこと(催眠等)が、できるようになるとも思わないでしょうから。

それでも参加させたのは「そういった経験がきっかけになって、何らかの勉強の意欲が沸いたり、誰かへのサポートの意味を知る機会に」なって欲しいと願ったから。

私が教えたからすぐに催眠術が使えるようになって、技術者として独り立ちできるみたいな浅い感覚からじゃありませんって。

人生における全ての出会いはきっかけです。ほんの些細なことかも知れませんが、それを刺激として勉強の意欲とか就労、修学の励みやチャンスにして貰えるなら嬉しいと願っています。

ですので、時には習得が難しくても参加してもらうことに意義があると考えています。

そんな人達だけじゃないですよ

その以前に練習会に参加した障がい者の方からこういった内容のメールを貰いました。

「電車に乗ろうとしたら、若いカップルが自分を指さして笑った」

「のみならず、私の不自由な身体の真似をして一緒にいた女も同じように笑った」

趣旨はこのような内容でした。この話ももう10年以上も前ですが・・・。その時の怒りを、なぜか私にメールでぶつけてくることがありました。

たまたま、練習会が終わった後の帰り道での出来事だったようです。

確かに社会にはそういう連中もいますよ。残念ですがそれが現実です。

ただし、私はそういったことはやらない。私の嫁さんも私の兄も、おそらく兄の奥さん、姪っ子や甥っ子、親族も絶対にやらないでしょう。

なぜなら亡くなった義理の父親も心臓の疾患で手術を受けており、亡くなるまでは一級障害者の認定を受けた側だったからです。

血の繋がりはありません。ありませんが義理の父は子供たちを本当に大切にしてくれました。

その父を大切に思い、支えようとして育ち、亡くなった時に大泣きした子供たちや孫達が。安易に障がい者を指指して馬鹿にしたり、物まねしてあざ笑うような人間になるわけがない。

家族それぞれに私とは背景や考え方が違うでしょうが、根っこは同じです。

兄が長く障がい者支援とかそういった施設で講師に立ってきたのは、亡き父への思いもあってのことです。当時、兄弟で散々泣きました。その反省もあって、障がいがある人へのサポートのために、兄は忙しくなっても辞めずにいたんだと思います。

生活が苦しい時もありましたしね。辞めたほうが効率は良かった。途中、兄も私も体調不良で苦しみましたので、正直それどころではない時もありました。

休めば教わっていた生徒が困ります。なので兄は辞めずに通っていました。そういった事情や背景も知らず、本来なら感謝するべき立場の人から(障がい者の方ではなく、施設に関わる他の業者)一方的な中傷や悪口を言われたこともありますよ。

初心を忘れてというか、途中からご自身の商売がうまくいかなくなったために、障がい者のサポートよりもその繋がりを利用したお金儲けに熱心になってしまった人もいます。

障がい者の方のために、一緒にやってた筈の仕事とか商品開発がそれ以外に使われそうになったり。それにこちらが販売に協力しないと悪口を言い始める人もいます。

講師料以外は受け取らない。同時に、そういった活動を他のお金儲けとか宣伝に利用しない。私たちはそう決めてやってきました。

これはおそらくずっと変わらないでしょう。亡くなった父親に誓ったことでもあります。

周囲を敵視することで育つものはない

私が障がい者を「障がい者である」の一言でひと括りにしないように、私を「健常者である」の一言でひと括りにするのは間違いです。

人間には様々な立場、背景、考え方がある。個性、パーソナリティに違いがあるのですから「健常者」という枠組みだけで括られても困ります。

私の場合は時折、「催眠術師である」という事だけで括られることもあって、更に苦笑いしますが・・・。番組の関係者とかネット経由で聞き齧った人には多いですね。

不自由な身体を物まねしたり、悪意を持ってあざ笑う連中に腹が立つのは当たり前でしょうが、それを誰にでもストレートに当て嵌めるのは間違いだと思います。

「誰かを支えようとする側」や「手助けしようとする側」もいますよ。純粋な善意とか思いやりでそういった活動をする人もいます。何もかもを一緒にして敵視してはいけない。

そうではないでしょうか?

あえて厳しい言葉で書きますが、障がい者を馬鹿にしたり、ないがしろにする行為を嬉しそうにする奴はよほどの愚か者ですよ。脳みそがついていません。現実社会においては、自分がいつ車に撥ねられて障がい者になるかわからないのですから・・・。

所詮は、その程度の想像力もない人なんですよ。

運良く自分自身や家族が事故や病気に遭わなくてもね。歳をとったら障がい者と同じですよ。手も足も動かなくなるし目も見えなくなる。自由も効かなくなるんです。

バリアフリーにしたり障害がある人のために「道筋や病院、交通機関やシステムを整える」ことはそのまま、老齢者の保護や自分たちの将来に繋がることでもあるのです。

動けない人や恵まれない人を差別したりあざ笑うってことは、結果として将来の自分自身や歳をとった自分の家族、自分の祖父母や親をあざ笑ったり、首を絞めるのと同じですよ。

社会は相互の理解で成り立っています。多くの善意がありますが同じように悪意もある。

一部の悪意がある人、たった数人の目立つ行為だけを捉えて何かのレッテルで括ってしまうと、全てが同じに見えてしまうでしょう。

それを繰り返してしまうと、本来は善意があって支援や応援したいと思っていた人までを遠ざけますから・・・。それは良くないと思うのです。

社会には色々な人が混在しているんですよ。

そこには悪意も善意もある。育った環境や背景、年齢や性別、職種の違いもあります。

障がい者だからも健常者だからもない。宗教や宗派でも様々なものが入り乱れます。思想や政治、人種的な背景、国家や地方によっても様々な慣習や価値観、思惑があります。

これはコミュニティの心理学でも述べていますが、敵視することから開始すれば排斥しか生みませんよ。お互いのコミュニティとか立場を理解し合うところから始めなければ、話はなーんにも進まないのです。