女性心理、花束の心理学

スポンサーリンク
贈っているのはモノではなくて

男性と女性の違い

リース アイコン私の場合は、プロポーズではなかったんですけどね。

男性である私からすれば花束などあまり意味のないものに思えます。

こんなことを言うと女性に怒られると思いますが、花束など喰える訳ではありませんし(笑)。

実用品でもないし形として後々、残る物ではありません。男性はどちらかと言えば「誰かから贈られるプレゼント」としては形として残り、後からでも実感として味わえるものを喜ぶ傾向があります。

ですから、男性に花束を贈ってもまず喜ばない。

男性は自分がそうだから「女の人もそうだ」と思い込みがちです(笑)。確かに私は物欲は女性の方が若干強いようにも思います。ですが、物欲の形が男女で微妙に違うのです。

男性は「形のないもの」においては例えば社会的な地位(ステータス)や肩書き、周囲に威張れる立場や仕事にしがみつきます。

さっきの車を例にとるならば「ベンツやBMW、フェラーリにカッコよく乗れる」立場や収入、地位があることを誇る場合が多く、その物を誇るのではありません。

車などは保管場所も必要ですからね。ですからさんざん車や飛行機、船を自慢していても、友人や知り合いが同じタイプを買うとあっさり乗り換えたり、誰かに与えてしまうような行動が見られます。

「物」が気に入っているのなら新しく追加すればいい。

他人に渡す必要はありませんよね?

男性の場合は「物」に固執しているというよりは、そのような高額な「物」を、簡単に買える立場や誰かに譲り渡せる環境を。周囲に自慢し固執している部分があります。

昔の恋人に貰った品物を見ようともしない反応は男性に多いですね。恋人と別れると捨ててしまったり誰かにあげてしまったりします。後生大事に飾っていたり隠し持っている男性は少数派でしょう。

女性は「プレゼントはプレゼント」と割り切って平気で使っている例が結構あります。

自分の贈ったプレゼントを使っている元彼女をみて「あいつは俺にまだ気がある!」と思い込む男性諸氏がいますが、殆ど勘違い。

それは男女の精神構造の違いです。

毎日のように飲み屋をはしごする男性もいます。

懇意にしている高級クラブのママが「男の人って馬鹿ね。私だったらあんなことにお金を使わないわ」とあきれていました(笑)。ご自分がそういった商売をやっていながら、飲み屋(自分の店)にきて、見栄を張って高いお酒を入れたり何件もはしごする男性を見てそう思うのです。

女性の立場からするとその行動が非常にもったいないのでしょう。一件の店にするとか、特定の女の子にすればいいのにと女性は考える。

複数の場所に入り浸れることに優越感を感じる男性も少なくない。女性ならば、店舗とか相手をかなり限定してくるでしょう。

お気に入りの店とか気に入った男性のみに集中したほうが意味とか価値があるように思います。完全に切れるというか別にお気に入りの店や店員が見つかったら乗り換えたほうが効率が良い。

男性は広く浅く色々な店にいってチヤホヤされようとします。女性は一箇所で深く関わろうとする。ところが「関係が切れた」場合は女性のほうが対応がドライです。

それが男女の違いでもあります。

そういった行動(何件もはしごをする)をとる男性は「女の子を口説きにいってる」というよりも、そのような高い場所に何件も出入りできる自分を「凄くなった」「俺は立派になった」と思って陶酔している部分もあります。

殆どが自己満足です。きっと女の人の側からみると「バッカみたい」と思うでしょね。

実は贈っているのは品物ではない

ハートブレイク アイコンたまに別れる際に「いままでにお前に贈ったプレゼントを全部返せ!」と言うセコい男性もいますが・・・。

それは商品というよりは悔しさから自分が贈った気持ちや時間を返せ、と言ってるのです。

まあ、いずれにせよ、そういった人物がセコいことにかわりはないですが・・・。

女性は誰かから贈られた物を大切に保管していたり、それを贈って貰った男性と別れても平気で使っている場合が結構ありますが、たいていの理由は「もったいないから」だそうで。

とても単純です。

別にその別れた恋人や夫に対する未練でも何でもありません。ですから、誰かに指摘されるまでそれが「別れた旦那や恋人からの贈り物」だったことを忘れていたりもします。

はっきり言えば「誰かから贈られた」時点で、女性からすると私のものなんですよ(笑)。

そこが男とは決定的に違います。

すべての男性や女性がこのようなことに当てはまる訳ではありませんが、大変興味深い結果です。

良かったら周囲の方にアンケートでもとってみて下さい。面白い結果が得られますよ。

大きな花束を贈る(贈られる)ことは、いわば「非日常的なことを経験する」ことに他なりません。

贈られているのは花束ではなく、「自分ではなかなか体験できない」一瞬を誰かから贈られていることになるのです。

消えてしまうからこそ価値があったり。枯れてしまう花だからこそ、男性は高額なものはなかなか贈りません。日本では特にそうかもしれないですね。

この文章を書いた初稿の頃から20年近くが経過していますが。高い結婚指輪や婚約指輪を贈る人はいますが、奥さんや恋人に数万円もする花束を恒常的に贈る方は珍しいですね。

「それならば同額のバックとか形として物が残るものにしよう!」と男性は考えがちで確かにそれでも女性は喜ぶのです。ところが花は花で別腹というか、喜ぶ人も多いのです。

本当は花束と「形に残る」プレゼント、その両方がセットというのが理想なんでしょうね。

思わぬプレゼントを貰って人が喜ぶのはその「非日常的な瞬間」が感動を呼ぶからです。自分では積極的に買おうと思わない大きな花束とか、ちょっと気の利いた小物とか高級品とか。

傘とか帽子とか高級オリーブオイルなんてのもあります(笑)。最近はネット通販が盛んになりましたので一匹数万円もするトラフグとか高級牛肉とかも贈れますよ?

ちょっといいなと思っていても贅沢品だったり嗜好品だったり高いものもある。自分ではなかなか手を出そうとしない。それを貰うことで自尊心とか優越感、充足感、満足感を刺激するから嬉しいのではないか? と私は考えます。

ですから「私、花束なんかより食べ物の方が」とか「物やお金で貰う方がいい」と考える女性であってもいきなり知人や家族、恋人から大きな花束を「おめでとう!」と差し出されれば嬉しいのでしょう。

卒業式や謝恩会、結婚式やプロポーズなどで異性から大きな花束を贈られている人を、女性は同性として羨ましくも思います。

だからこそ大きな花束を抱えて贈ろうとしている男性や、そういった花束を嬉しそうに抱えて帰る女性やカップルを無意識に目で追ってしまうのではないか? と考えます。

プレゼントには思いもよらない刺激がある

言葉を返すと、中途半端の物を贈ったのではあまり効果がない、ということです。

女性が自分で買うことができるレベルであったり、何かの機会に贈って貰える可能性のある品物ならば「非日常」的ではありません。

面白いなーと思うのは、女性に同じ「2万円の品物」を贈るのでも「花束」と何か別の商品を贈るのとでは反応が違います。

最近の女性は贅沢? な方も増えましたから2万円程度のプレゼントではあまり満足しない方もいます。ブランドバッグとか宝石やアクセサリーなど高額なプレゼントを、男性に平気でねだる方もいらっしゃいますよね?

ただし、日本の男性はまだシャイな方も多いですから、思いきった大きな花束などはあまり贈りません。まして、それを抱えて自分で持ってくる人は更に少ないでしょう。

恥ずかしいですからね(笑)。店員やショップに頼んで届けてもらったり、先に店先とか会場に飾ったりしておきます。

ですから、よほどプレゼント慣れした女性じゃないと日本では同じような体験をされている方は少ないのではないか? と思います。

思い切って何かの記念日とかイベントの時には、贈られた女性が周囲に「大きな花束!」と驚くくらいのサイズの花束を贈るといいかもしれませんね。

特に交際期間が長かったり、普段はそういったことをやったことないご夫婦などの場合には、より効果的でしょう。

ただし、やりすぎは禁物です。私の知り合いの男性である女性の誕生日に花束を100万円分贈った方がいます。

大阪北新地にあるお店にお勤めの女性でしたが、当日、お店の中は他の方からの贈り物が置けない状態になってました。店が花で埋まっていましたので・・・。

その女性からかかってきた電話での第一声はこれです。

「何これ? 何かの嫌がらせ!?」

これには笑ってしまいました。

非日常的な刺激は「適度であれば」嬉しいものです。

贈り物とは物ではなく、心を贈るもの

エンジェルハート アイコン実は、このコーナーの文章は私が以前に付き合っていた恋人のために卒業式に綴られた文章です。読み返すと懐かしいですね。

相手の浮気で別れたのですが(笑)。アルバイトでコンパニオンをやっていたのですがその時もお客さんと関係があったそうで。

実名でホームページやってるとね。何年も後になってそういった話をメールで送ってくる人がいたりして。ビックリしました。

この内容を書いた時は彼女のそういった部分には気が付かず、お祝いの意味も兼ねて丁寧に言葉を綴ったつもりです。

長い人生ではね。結果として苦い思い出になったり嫌な相手と当たることもありますよ? ただし、だからといって全ての女性とか男性を憎んだり過去の恋愛の全てを否定するのは間違いでしょう。

そういった意味合いも含めて、このコーナーもそのまま残してあります。

プレゼントとか贈り物というのは、あまりに極端な行為や常識からかけはなれると怖がられると思いますが・・・。まったくその気がない異性や、それまで面識がない人にいきなり大きな花束や高額な品物を贈りつけらると逆効果でしょう。

おそらくは怖がられます(笑)。

適度な刺激、優しい思いのこもったプレゼントは生活に変化と感動を与えます。悪くないものですよ。

え? あんた、いっつもそんな事ばかりしてるんでしょって?

違います。たまにですよ、たまに。この時は意図的にやったものではありません。偶然です。

私自身は、そんなにお金持ちでもありませんし。

え? 「試しに実践してみる!」って?

これを読んだ男性が大きな花束ばかり贈るようになると困りますが・・・。きっと私が贈る花束が小さく見えてしまいますから。

わかりました。私はまた別の方法を考えましょう。今度は誰にも内緒にしときます。ここにも書きませんよ。

プレゼントは物を贈るのではありません。相手に「気持ち」を贈るものです。

「高額な商品か、現金や商品券の方がいい」というような女性とは、最初からおつきあいしない方が無難です(笑)。

その人はあなたからの気持ちではなく「お金とか物品」のみをを求めています。そういう人は結局は「誰だっていい」のですから・・・。

見ているのはあなたではなく品物だけです。

全国で卒業された皆さんへ。

卒業、おめでとう。

あなたがたの将来に、幸多からん事を。

このコーナーの初稿は1998年に書かれています。年数が経過しましたので2017年のサーバー移転の際に原文の内容を変えず、読みやすいようにレイアウトと一部に加筆修正を加えてあります。

1998年03月30日 初稿

2017年12月07日 加筆、修正

谷口信行

応用と実践のインデックスへ