できるようになる人と諦めてしまう人

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利用方法の決まっている人

3人家族奥さんや恋人、自分の子供が苦しんでいる場合(精神的な悩みやアトピー性の皮膚炎など)それを「何とかしてあげたい」という強い愛情を持っていると、少々のことでは諦めません。

他人任せにするのではな、「私がこの子を直すのだ!」「助けてやりたいんだ!」という並々ならない決意や信念に、かなうものなどないのです。

そういった人の場合、どんな専門家よりも熱心でどん欲な場合があります。どんな優秀で親切な医者でも「熱心な親族」には適いませんよ。

患者は徐々に入れ替わるものですが大切に思う家族、恋人や友人はたった一人しかいません。救いたいとの願いが学習意欲を高め練習を手助けします。

誰かを助けるために関わった人間は途中で諦めたりはしないですからね。それがご家族や恋人なら尚更でしょう。利用方法が最初から決っているのです。

私が催眠に深入りするきっかけになったのも結局は同じ思いからです。

催眠で「誰かを操りたい」とか「先生ぶって崇められたい」ではなくて、元々は苦肉の策というか、自分が当時お付き合いのあった女性を救いたいがために勉強した部分があります。

その当時、私は地方都市に住んでいました。

大都市周辺には精神療法を取り入れる施設や病院もあります。最近はカウンセリングを行っている施設や病院も増えてきました。ところがそのトラブルに見舞われた当時は、そういったものが周辺には皆無でした。どこかに連れてゆこうにもその場所がわからない。

ブロードバンドが当たり前になってスマホや携帯でも定額料金になって。いつでも気軽にネットで情報が検索できる現代とは状況が異なります。

また、その場所が見つかった所で被験者(相談者や精神的なトラウマに悩む人)がその施設まで出向いてくれるとは限らない。対人恐怖症に陥っている例も多いのです。

病院に行くというだけでパニックを起こす例もあるんですよ。過呼吸になったり家から飛び出したり。「私を異常者扱いするのか!」と・・・。私の付き合っていた女性がそういうタイプでした。

そういったケースの場合は、誰かに会うとか病院に行くようにセッティングするだけでも一苦労です。外に連れ出すことも難しくなります。

私の巡り合ったケースのように、被験者に呼吸停止まで起こっている状態では不可能に近かったでしょう。それで私は自ら勉強することになりました。

私の元に習いにみえた医療関係者も「患者のために」というよりは、自身の身内とか家族の悩み事や精神的なトラブルを解消したいと望んで関わった方が複数いらっしゃいます。

学校の関係者、医療の関係者

学びに見えた方には医療や学校教育に携わっている方がいて。飛び抜けた集中力と強い意思を持つ方が時折、いらっしゃいます。

これは開業当初の予想に反していて私としても意外だったのですが・・・。私の作ったテキストをあちこちの医療関係者(医師、歯科医)が購入してくださっています。

私は実地で身に付けた側です。誰かに習ったものではない。だからこそ特殊な部分が強化された所もありますね。催眠誘導自体は当初(どちらかと言うと幼い頃)から成功していました。

ただし、それを医療とかカウンセリングに昇華させたり応用するには技術的、知識的な背景がとぼしく、それを強化するためにあちこちの方からお話を伺い書籍や情報を漁る必要が生じました。

図書館や書店だけでは足りなかったんですよ。医療の現場で実際にあった話などを伺いに連絡をとり、直接出向いたことも何度もありました。

本来、私はそういった方々に「指導を煽ぐ」立場だったのです。

一般人に広く催眠の知識を持ってもらいたいと願って始めたのがこのホームページで、医療関係者が私の指導の対象者やテキスト購入者になるとはまったく思っていませんでした。

私の開業前の予想だと、医療関係者などからは徹底して否定されることが多いのかと思っていました。

実際にはそうではなかったですね。医療関係者から温かな励ましの言葉も沢山戴きましたし、テキストを購入して戴いたり、練習会に参加してくださったりもありました。

やはり、自分の仕事に生かすことを考える方は覚えも良く理解も早いように感じられます。

お名前こそ出しませんが、大阪のある有名な私学の学校の理事長は「面白い授業や、生徒の興味を持つカリキュラムの一つとして催眠や心理学を考えたい」といって下さりました。

やはり嬉しかったですね。「生徒に催眠を行って成績をあげたい」という即物的な願いではなく、面白い授業、不思議な現象を直接みせることで、「勉強したい」「学校に来たい」「社会には不思議なもの、まだ知らないものがたくさんあるんだ」と言うことを教えたいと考えておられました。

生徒の知識欲を高めたい「生徒達の好奇心を刺激したい」と言ってくださったので。私はその指導方針を聞いて、素晴らしい先生で経営者であると思いました。

今では甲子園の常連校で高校野球の強豪校になっています(笑)。スポーツ医学や医学療法士の育成にも熱心で。その当時からの理事長先生の取り組みが活かされていることに喜びを感じます。

ある塾の先生は「塾生の中には強いストレスを感じている子供もいる。その子供のストレスを軽減する方法として催眠の技術を応用できないか?」と言って下さいました。

嬉しい事に催眠に興味があって私に「習いたい」と言ってくださった方は、催眠で学成績をあげようだとか、無理にでも勉強をさせるようにしようなどという浅い感覚の方は殆どいませんでした。

時折、「私は催眠の大先生だ!」などと自称、宣伝する人の中には、そのような主張(子供を強引にでも勉強させられる、親に言いなりにさせられる、など)をする人もいるようですが・・・。

私は子供の頃からどうも反逆児で「学校の先生」に考えを押し付けられるのは苦手でしたから(笑)。当然ですが、催眠を用いてそういった行為を行ったり、子供を操ろうとする連中が大嫌いです。

勘違いはしないで下さい

マンツーマン開業当初、まだ30代前半だった私から催眠などの技術の勉強に熱心に取り組んでいる姿は「今だにこのような先生もいるんだな」と感じ、とても頭の下がる思いがしました。

番組等に出始めるずっと前の話ですからね。何の知名度も実績もない頃にこのホームページに書かれている内容だけを見て信じて会いに来てくださったり依頼してくださった方々がいたのです。

今も深く感謝しております。

反対にメールで「私も催眠ができます」みたいな、恥ずかしい自慢話を延々とメールで送ってこられた学校の先生もいらっしゃいましたが・・・。そういった人のメールも全て保存してあります。

確か催眠が出来ます、などと私にメールで自慢する暇があるなら「生徒のために何が出来るか真剣に考えなさい」と叱った覚えがあります。

当時、30代前半に過ぎない若造である私に、そんな叱責を受けなければならないその「先生」もそうとうに恥ずかしいですが・・・。何が言いたかったんですかね?

「私もできるんだ!」というような自慢をする暇があるのなら、先に連絡をくださった先生方のように教育の現場、生徒の指導やストレスの解消に「その技術をどう生かしてゆくのか?」を考え、真剣に取り組むべきだと思うのです。

常に私が周囲に話す言葉ですが、催眠や施術は「できる」のではなく「行う」べきものです。

相手の立場や気持ちを理解し、何を「行うか?」が重要なポイントになります。

催眠をできるようになったと周囲に自慢したり誇ったりする人に、生徒の悩みや苦しみを解くことができるとは到底思えません。本当の意味での催眠や施術の「上手な」人も存在しないでしょう。

他人の「苦しみ」を理解しようという人間が、その技術のみを誇るとは思えないからです。

逆にいえば、どんなに拙い(つたない)技術や知識でも、生徒や自分の子供のことを真剣に思い、懸命に努力を重ねるとすればそれが悪い結果ばかりを招くとは思えません。

催眠や心理学、カウンセリングとは「相手の心を理解する」技術に他ならないのですから・・・。

安易に「子供に強引に勉強だけさせればいい」と考え、「テキストセットを購入すればすぐに子供を親の自由に操れる」と考えるような底の浅い、お母さんやお父さんもいるようです。

そういった感覚でメールを送ってくる人には私は必ず、こう申し上げます。

「子供は親の所有物ではありません」

子供は子供の生き方があり都合がある。いくら親だからと勝手に操ったり好きに扱っていいってことにはなりませんよ。時代背景や常識は猛スピードで移り変わっています。強引に「親に従え!」と押し付けることで子供達が幸せになると私は思っていません。

※これについては催眠に対する考え方「催眠と教育、社会問題について」などを参照

これは初期の頃から何度もホームページ上で申しあげていますが、あなた(達)を育てられたご両親が、あなた達にそのようなことを行おうとしたとしたら嬉しいでしょうか? 子供は親に全て黙って従って一切逆らってはならず、ロボットのようにプログラムをインプットされるのですか?

それじゃ都合のいいペットのようです。粗相をしたり出来が悪いとあっさり捨てられそうですね。

私はそのような行為には賛成しませんし、当然、指導も応援もしません。

テキストセットは、そのようなことに用いるために制作したものではないのです。