できるようになる人と諦めてしまう人

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無料公開のtextで基礎の勉強

手抜きをする人、責任を押し付けてしまう人は問題

覚えが多少悪いくらいは努力すればなんとかなります。

ですが、そういった人は他の人よりも時間がかかることを自覚し、手順などの確認や反復練習、イメージトレーニングは欠かすことが出来ません。「覚えが悪い」ことが問題なのではなく、それを克服する努力と時間を惜しまないことが大切なのです。

記憶力や判断力にはそれぞれ違いがありますからすぐに手順を覚え、簡単な催眠までならかけられる人もいますし、逆に異様に時間がかかる人もいます。

先にも伸べましたが、覚えが悪いとか勘が鈍い人でも地道な努力の末に上手になってゆく人はいます。むしろ、最初でうまくいってしまったがために調子にのってしまって転ぶ例のほうが多いくらいです。

ですから悲観的にならず諦めないことが肝心です。

私は催眠を覚える場合には技術的なことを早く覚えるとか手順を身に付けるよりも、相手(被験者)の気持ちを「理解する」感覚を身に付けることが大切だと思います。

空手やボクシング、英会話や生け花でも何でもそうですが、簡単に辞めてしまう人もいます。

基礎体力もなく、基本的な理論を覚えてもいないのに不向きを判断するのは間違いですよ(笑)。

何を判断するにしても、そこの部分が終わってから。

車の運転を覚えるなら日本の交通法規とか標識くらいは覚えておいたほうがいいでしょう? 英会話を覚えたいなら日本語の「語意」(ごい、言葉の意味)の理解が多少は必要です。

それを教えている最中に「何で英語で教えてくれないんだ」「もっと難しいテクニックを知りたいんだ」と言われても講師や教習所は困るでしょう(笑)。初期の段階で基礎を教えないほうが手抜きなんですから・・・。

初心者をいきなりF1カーに乗せる教官は頭がおかしいですよ?

事故起こして死んじゃいますよ。

格闘技や音楽教室でも次々に先生や練習場所を変える人がいますが、では、その場所(施設や先生)できちんと身に付いた人は一人もいないのでしょうか?

確かに先生や指導者を選ぶことも勉強においては重要なファクター(要因)になります。残念ながら催眠を指導している施設や先生の中には技術が稚拙(ちせつ)であったり、お金の話や宗教のような話しかしない連中もいますから・・・。

そういった所に当たった場合は時間の無駄というか命や家族にまで危険が及びかねませんから。とっとと逃げ出したほうがいいです。カルト宗教とか他人を操ることに快感を覚える異常者が催眠の看板を掲げているケースも過去には何度もありました。

おそらくですが、どんな指導も基本の部分は同じですよ(笑)。

きちんとしている指導者ほど基本を大切にしますし、危険を防止します。

反面教師とも言いますが教え方が下手だったり理解しにくい場合には、それも経験として今後の練習や自分が指導する側になった時の参考にして下さい。

どこに通っても身に付かない、うまくいかない人の場合、相手(教える側)だけではなく、覚える側の姿勢や取り組みにも問題があるのかもしれません。

もちろん、指導が巧い所に習いにいった方がいいのは当たり前の話ですが、ご本人の熱意や取り組む姿勢も重要ですよ。

神様にすぐになろうとする人がいます

十字架 アイコン笑えない話なんですけどね。これが結構いるんですよ。注意して下さい。

実際、催眠を教えている人の中には「私は催眠の大先生だ!」とか「私は世界で何番目に有名な催眠術師だ!」なんて吹聴する例もあります。

初期の頃はこのホームページで「どこでそんなコンテストがあったんだ?」「誰が世界一だと決めたんだ?」と散々叩いたものですが。さすがにネット検索が発達した今では騙される人は減ったかな? と期待します。

番組などに何度も出ていた私が言うのも何ですが・・・。テレビに何回出ているかなどは、催眠の指導とはまったく関係がありません。

聞いたこともないし見たこともない人が「私はテレビ番組に何度も出演した本物の催眠術師でカリスマだ!」とネットや講演会、主催している団体とかイベントで言い張ります。

今は昔と違ってネットも録画機器もあります。本当に有名な番組に出演していたり、しっかりとした実績があったらどこかに動画なり記録が残されていると思いますよ?

少なくとも自分を神様だと言い張ったり、気功だか前世だかと混ぜてカリスマぶるような人物をわざわざ番組出演させるディレクターはいません。

洗脳騒動やカルト宗教の問題もあって。番組もコンプライアンスが問われます。マルチ商法や強引な勧誘を繰り返してる人を出演させたら放送法、法令違反になってしまうでしょう。

その人(指導者)達の吹聴する技術力とか知名度とか組織の大きさなどではなく。相手の姿勢や人柄、取り組んでいる内容で評価して下さい。

催眠の指導を行っているとほんの少し催眠の初歩を覚えただけで天狗になり、自分の実力を異様に高く評価したり勘違いする人がいます。

このような感覚の人は基本を教えている最中にこちらの言うことを聞かなくなり、勝手に施術を始めたり、大先生ぶっておかしな団体の主催者を自称、開業してしまうようになります。

上記の「世界で何番目に有名な催眠術師」と同じように宣伝して自分が上位者だとネットで書き込んだりホームページを開設したら。一般人なんて簡単に騙せると思い込んでしまうようですね。

ラポール(催眠に必要な信頼感)の意味を取り違え、偉そうに振る舞ったり、凄い先生だと言い張れば誰でも催眠にかかる人が増えると思い込んでいるのは嘆かわしいばかりです。

マルチ商法まがいのやり方で「会員を集めてこい」だとか著書やグッズを買えと強引に迫る所もあります。底の浅い感覚の連中の考え方は双子のように似ており、すぐに独立だ開業だと煽り始め「そのために必要な資格をうちの団体が与えてやる」と言い出します。

要するに彼らは催眠に用があるのではありません。金儲けのため、マルチ商法や詐欺、誰かを騙したり利用するための道具や肩書きが必要なんです。

自惚れが強く、すぐに「教祖」になったかのような振る舞いに及び、ついには多くの友達や恋人を失ってしまったり、周囲にトラブルをまき散らす例もあります。

それでは悲しいですし情けないですね。心理学とか催眠はそのような浅はかな感覚のために存在するのではありません。知識を学び深く理解すれば必ずわかる筈です。

必要とされるのは、優しさや相手に対する理解

催眠の診療所ってね、あちこちにできた、と思ったらよく潰れています(笑)。

技法自体は数十年も前から存在しているのですから・・・。見え透いた煽りとか宣伝が診療所や相談所を流行らせるのではなくて、きちんとした取り組み、諦めない粘り強い姿勢が評判を生んで職業として成立させると思いますよ?

インターネットで催眠に関する知識を得たとしても、宣伝や依頼者の確保はどうしますか? 先に上げたようなマルチ商法まがいや資格商法をやってる連中から「何かを買った」としても。結局はそれだけで収入が約束されるわけではないのです。

知識の吸収や技術の裏打ちと共に、その人の経験や個性、持ち味や人柄が重要になると思いますよ? ただ単に催眠誘導ができる程度で周囲が尊敬してくれる筈がありません。

ですから街の診療所とか催眠のクリニックとやらが潰れます。良い鴨ですよ? 資格商法をやってる連中はそれをわかった上で高額な費用を請求していますから。

私に言わせれば催眠に関しては練習すりゃ誰でもできる。初心者の頃に難しいのは被験者の確保とか練習できる場所とか相手です。思い上がって本人が偉そうになればなる程、周囲からは人がいなくなりますから誘導も下手になるでしょう。

催眠って、他人が自分の思う通りに動いているような錯覚がありますから誘導をやってるご本人が自惚れてしまい易いんですよ。どちらかというと経験が長くなったり技術があがった分だけ謙虚にならないと、周囲から怖がられやがて誰にも相手にされなくなるでしょう。

傲慢さはある意味、度胸の良さや思いきりの良さにも繋がります。

ですので私は「適度な傲慢さ」程度は備わっていてもかまわないのではないか? と思います。私もどちらかというと若い頃は鼻っ柱が強かったですしね(笑)。

ただし、やはり傲慢さだけが先に立ち、練習や努力を怠ったり周囲に高圧的になる人はすぐに躓いてしまいます。催眠術が出来るから俺は凄いんだぞではなくて。そこは単なるスタート地点です。

社会には物覚えが悪くなかなかコツの飲み込めない人もいます。ですがコツコツと地道に努力を積み重ねた人の方が結果的に優秀になってしまうことはどんな世界でもよくあることです。

技術的に拙い(つたない、劣っている)場合でも相談者の悩み事をよく聞き、懸命になってトラブルからの脱出や力になろうと勤めた場合、優秀な「技術者」よりも感謝されることはあります。

野球の世界では「名選手、名監督にあらず」という言葉もあります。もたついたり失敗が多い人は、自分が覚えるのに時間がかかった分だけ謙虚さを忘れません。良い指導者になったりもします。

勘が鋭く、何でも簡単に身に付く名選手は「普通の選手」の悩み事はわからないでしょう(笑)。現役を引退していざ指導する側になったら何を指摘したらいいかがわからなくなります。

私自身は勘が鋭かったタイプなんですけどね。それでも指導をするようになってからは考え方が変わりました。覚えが多少遅い人でも諦めずに努力している合間に地力がつくので、技術的にも問題がなくなると私は考えています。

心を扱う技術であるだけにむしろ、小器用ですぐに手順を覚えたと錯覚したり、態度が豹変する人のほうがトラブルを起こしやすいですよ。

不器用であろうとも思い遣りや優しさを感じる方が、傲慢さを滲ませる相手よりも信頼され、結果としてより多くの依頼を受けるようになります。