潜在意識に働きかける特殊な例(34ページ)
他にも潜在意識に直接働きかける特殊な方法としては、サブリミナルメッセージ(コマーシャルも広域の意味ではサブリミナルの領域に入りますがここで紹介するものとは違っています)が挙げられます。
これは催眠とは違う話ですが、知識として知っておいてください。
1957年のアメリカ、ニュージャージー州の映画館で、ある実験が行われました。
有名な話ですから知っていらっしゃる方も多いと思います。
映画のフィルムに細工を加え、よく冷えた飲料水の映像とポップコーンの静止画像を挟みます。5秒間(30~50フレーム前後)に1コマのペースで挿入した所、どちらもその売り上げが飛躍的にのびたといわれています。
真偽の程が怪しいと騒ぐ人もいますが。この情報を最初に日本に紹介したのが朝日新聞社なんですよ。
朝刊の紙面、コラムで紹介しており後にまとめられて書籍にもなっています。
映像においても、意図的に下意識に大量に情報を流し込む方法も存在する訳ですね。
今はもう少し技術的には進んでおり、もっと確実に売り上げを伸ばす方法もあるようです。
もっともアメリカでもヨーロッパ各国においてもそういった方法は法律で禁止されています。
(音声データによる合成は除きます。一部コマーシャルなどでは現在も利用されている模様)
サブリミナルなど無いなどと言い張る古いタイプの研究者もいるようですが・・・。朝日新聞が数十年も前から記事にしているくらいですから。複数の研究者が検証を行いその効果は現実として受け止められています。
サブリミナル効果をいち早く研究していたのはドイツだとも言われています。ヒトラーが若い頃に画家を志していて、精神医学や催眠術に興味を持ったり傾倒していたことは有名なお話です。
今ではバラエティでお馴染みの手法ですが・・・。オリンピックのラジオ放送にドイツの試合や選手の時にだけ歓声を足しています。
ドイツが優勢で人気があるような大衆操作、放送を利用した「暗示」を行ったことでも知られています。笑い声や歓声を足すことで民衆の心理が動いたり、同調する効果を狙ったものです。
まったく効果がないならば、国家がわざわざ法律で禁止などしないでしょう。多少なりとも何らかの効果があると考えられているから、各国の政府やテレビ局が警戒しているわけです。
日本においては国の法律でこそ規制されていませんが、自主規制がそれぞれのテレビ局にあります。持ち込まれる素材(編集した動画、ビデオテープ)についてはサブリミナル効果が含まれていないかどうかのチェックを受けています。
これも関係者から直接、お伺いした話ですが、各局に検査する機械が設置されており持ち込まれた素材はそこを通されます。サブリミナル効果が埋め込まれた映像は排除されるようになっています。