正しい催眠誘導の方法 / 第六章

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催眠とは暗示とラポールで繋がる 正しい催眠誘導の方法

催眠における「暗示」(33ページ)

壁 レンガところが催眠においては数日から数時間、下手をすると数分で効果が現われます。あまりに短い時間で大きな変換が起こるため、「そんな馬鹿な!?」と思う人が出るのです。

催眠において暗示を用いるとなぜ、ストレートに行動に現れたり効果が短時間ではっきり現れるのでしょうか?

催眠には特異性があります。それは様々な手法や話しかけを行い、被験者の心の壁(心理障壁)を乗り越え、自意識や表層意識を超えた形で誘導を行い、中心部にストレートに情報を伝えるからです。

直接、下意識(自意識の下にある意識、イドとか潜在意識などと同じ意味)に働きかけを行うのですが、本来ならガラス越しというか、フィルターを通してからしか情報や刺激が通りません。

今までの情報や刺激とは違い、催眠を用いると言葉による暗示はより心の深い所まで直接的に届くことになります。

コマーシャルなどで細かく分けて何度も何度も繰り返し、やっと視聴者に印象を残す筈の部分(情報や商品名)が、一瞬で深層にまで届くことになります。

例にとったデビアスなどはバブルという加速剤はあったにせよ、定着するまでに10年以上もかかっています。大金を投じたにも関わらず効果がまったくなくて倒産する会社もかなりあります。

一攫千金というと語弊がありますが、CMや広告一発で大きくなった会社もありますが、反対に失敗して借金を抱えたり評判が悪くなって潰れる会社やショップもあるわけです。

催眠だと特殊な現象が短時間で起こる。それを例えるなら、車で何時間もかけて移動する筈の距離を、飛行機で一瞬に移動するか超能力でテレポートしてしまうような感覚ですね。

なので誤解も錯覚も恐怖感もあるわけです。

実際には顕在意識というものがガッチリあって潜在意識への接触は「心理障壁」によって阻まれます。情報がストレートに届くなら傷つく可能性もあります。

それを本能的に恐れるので、いかがわしい感覚とか見た目がおかしい人とか、モテそうにない気持ちの悪い人が「催眠をかけてやる!」「俺にだって出来るんだ!」と近づいてくると被験者は逃げることになります。

私がラポールの解説で「心構えや自らの姿勢を正せ」とクドいくらいに繰り返した理由です。

本来なら意識の変容には何ヶ月も何年もかかる。下手をすれば10年単位でしょう。それが催眠を用いるとあっという間に変化する。ですから、不思議な現象にも思うのでしょう。

ショー催眠などにおいて「あり得ない!」ような現象が短時間で起こるのは潜在意識への働きかけを直接行うからです。

本来はショックを受けないように厳重に管理、守られている下意識や潜在意識に暗示、つまり刺激や情報をある種のテクニックと手順「施術者の言葉や働きかけによって」上手に伝えると、そういった現象が起ります。

ショー催眠とカウンセリングの違いを先に解説したのは、ショー催眠で起こる不思議な現象をそのままカウンセリングとかトラブルの解消に用いれると錯覚する愚かな人が後を絶たなかったからです。

催眠における「暗示」は確かに強烈ですが、不自然なものとか違和感を覚えるものは解けやすいですよ? 元が顕在意識、心理障壁に阻まれるものを一時的に乗り越えただけですから、過信することは禁物です。

わかりやすく例えるならね。給料の3ヶ月分を前借りして婚約指輪を買ったとしても。明日、スマホや携帯、電気が止まるなら返品しに行くでしょう? 彼女とも連絡とれなくなりますよ?

ボーナス払いとか貯金で買ったなら問題はない。不自然な借金ならハッと我に返ります。

実際に宝飾品の販売員だった私が言うのもなんですが、店員の口車に乗って買ったとしてもそれは長続きはしないものです。

ご本人の意向や希望に沿った形で時間をかけて調整を行うのがベストでしょう。