正しい催眠誘導の方法 / 第二十一章

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安全に行える自己催眠の方法の解説

意識を失ったり、身体が動かないのは異常です(136ページ)

ヨガ戻ってこられなくなることを本人が「無意識」に恐れるからです。

「意識を失う」というのはそんな軽いものではありません。

あなたが電車の運転手とかパイロットだったらどうでしょう? あなたの周囲で「失神や気絶したことがある」人が何人いるか確認してみてください。そんなにはいないはずですよ。

よほどの怪我とか病気、精神的なショック、例えば家族や友人を目の前で亡くしたとかがないと意識は失いません。酸欠とか血栓でも起きて遮断されない限り、ギリギリまで意識は失いません。麻酔薬とは違いますよ。

それは死と直結することだからです。

まず、他者催眠と同じ現象が自己催眠においてすぐに再現するものではないことを最初に理解されてください。

よく混同してしまう人がいますが、他者催眠においてもトランスが生じるまでに時間がかかる人がいます。誰にでも一瞬に催眠「術」(誘導)が可能で、全員が意識をロスト(失う)ものではないんですよ。

研究者にもよりますが全体の約2割と解説しているものもあります。年齢層や言葉の壁もあります。このテキストを最初から読み進んできた人ならわかるはずです。

自己催眠なら一人である分だけ、尚更、時間がかかることはありますよ。

簡単でお気軽で「特殊な」手法を用いれば一瞬で自分が生まれ変わるように考えている方は改めてください。そういった感覚の人がネットで宣伝してるカルト宗教とか紹介販売、能力開発を掲げているサイトに騙されます。

自己催眠、自己暗示でもトレーニングを積むことで結果としては他者催眠と同じような効果が得られるようになりますが、最初から高い効果を求めすぎ焦らないようにしてください。

自己催眠は自分で行える分だけ安全性も高いですが、反面、練習を重ねないと深化しにくい部分もあります。

宗教関係者やヨガの達人? が下手をすれば一生をかける代物なんですから・・・。

精神医学の祖であるフロイトや、そこから派生したユングでも「無意識の外」の概念、神に近い存在や宇宙意識(ユングはフロイと表現しています)のようなものに繋がっているかも、と推測しています。

そこまで行ってしまうと心理学とか催眠術ではなく、宗教学とか哲学になってしまうので。私なりの考え方とか経験、推論もありますが、オカルト寄りにならないためにサイト上では記述しないようにしています。

このテキストではそこまで深いもの、概念とか宗教、宇宙意識などについては考えずあくまで「他者催眠の延長線上」に自己暗示や自己催眠と捉え、それを安全に行える方法を考えます。

自己催眠を始めた途端に、フラフラと自己の欲望や欲求のままに勝手な行動をとり始めたらそれこそ大変です。

自己催眠を勘違いしている人は多いですが、自己催眠は夢遊病者のようになって、自分の意識を全て失って行動することが目標でも、それ(ただトランスに入ること)だけを目指している訳でもないのです。

また先に上げた例のように、いきなり「私は生まれ変わったんだ!」と周囲にいい始めるのも同じことでしょう。自己の改革は自らの生活の中に生かされてこそ、その意味を持ちます。

どこで何を聞き齧って読んだのかはしれいませんが・・・。

自己催眠とか自己暗示は「身体がいきなり動かなく」なったり、意識を「いきなり失う」ものではないです。そんなことが練習し始めてすぐに起こるようになったら異常ですよ?

すぐに停止して病院に駆け込んでください。

正しい理解と認識を持ち、自分が取り組むべき内容や目標の設定をまずしっかり定めてから、自己の改革にじっくりと取り組んでください。