呪いはマイナスのプラシーボ?

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丑の刻参りが行われた背景

プラシーボ効果について

お医者さんならわかるでしょうが、病(やまい)は気から、といいます。

前向きな人や性格的に明るい人、楽天的な人の場合には、病気や怪我からの回復や生存例は多いのに、悲観的な人や否定的な人は病状が悪化したり、入院が長引くような例もあるからです。

胃潰瘍(いかいよう)などは一晩でも出現します。

胃潰瘍にピロリ菌といわれるウィルスが関連していることは最近の研究で明らかになってきましたが、精神的なストレスやショック、本人の気の持ちようで病状を急速に悪化させてしまうこともあるのです。

心因性のショックで、出血量が致死量に達する前に亡くなる方はいますよ?

ですからマイナスのプラシーボなるものが「まったくない」とまではいえません。

ただ、だからといって悪い現象や病状の悪化の全てを

ディレクター
ディレクター

プラシーボ効果だ!

で括られてしまってはたまりませんよ。強引過ぎます。

それで全てが片づくのなら社会に医者も薬も必要ありません。

医療より占いや咒(まじない)や催眠術師? のほうが実効力を持つことになってしまいます。

確かに不眠症で悩む入院患者に生理食塩水やビタミン剤で点滴を打って「眠れるお薬を入れておきましたから」と看護士が言うと、スヤスヤと眠ってしまうことは時折あります。

では、その人に「さっきの点滴に毒薬が入っていた!」といえば、簡単に死んでしまうのでしょうか?

残念ですが、人間はそんなに単純にできてはいませんよ。

確かに多少、体調を崩す可能性はあるでしょう。気分が悪くなったり吐き気を催すことはある。

ですが全員が急変してすぐに死にますか?

そのような思い込みは人間を平面に捉えています。

人の心の内側に潜む本質や反応を考えてもいないですし、そのような方向に傾く人は暗示(プラシーボも同じ)の意味をまったく取り違えていて大変に危険です。

入院していれば気が弱くなることもありますよ。恋愛でも仕事でもうまくいかないときやマイナスの思考に陥る時もある。嫌な感覚がどうしてもぬぐえず、何日も寝られないくらいに悩むことはあります。

では、それで皆死んでしまうのですか? 

皆が呪いにかかったような感覚になると?

人間の持つ強さとか自浄作用、精神力やたくましさ、生命力や回復力を考慮にいれずに忘れてしまい、悪い方向にばかり考える人が錯覚すれば、そういった勘違いも起こるのでしょう。

私のホームページの読者、特に著書を読み催眠に興味があってテキストを取り寄せた方はよく考えてください。

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催眠術師のひとりごと / INDEX
催眠術師のひとりごと/もくじ二重表記や誤字脱字、辻褄の合わない部分は直しています。ページ番号は発刊時のものをそのまま使っています。WEBで読みやすくするために縦書きを横書きにしました。各コーナーへリンクが貼ってあります。アイキャッチ画像用に...

私は「どういった暗示」すなわちどういった「指示や効果」が長持ちすると言っていますか?

練習会や講習に参加したり、テキストや著書を読んでその意味を正しく理解した人なら、私のこの設問に関する解答は簡単に得られるでしょう。

小学校の頃、読んだニュース

確かにあるシュチュエーションにおいて、プラシーボ(プラセボ)効果は絶大な効果をもたらします。

これは何十年も前にアメリカで実際にあった話らしいのですが、末期癌にかかった宇宙飛行士に歯磨き粉を飲ませ「これは新しくできた、癌の特効薬だ」と暗示を行った、という逸話が残されています。

当時は今とは異なり、本当に少数の人間しか宇宙飛行士には選ばれませんでした。国家的なプロジェクトですから倍率は天文学的な数字でした。

現在も難しいですが、更に競争率が高かったと言われています。ある分野に突出するのではなく、医療も含めた幅広い知識を持つ人が、スペシャリストとして宇宙飛行士になり得たのです。

訓練の途中でかなり専門的な知識、医学的な勉強も要求されますので治療に際し中途半端な嘘などは通用しません。末期の癌にかかっていた彼は、自分の病状がよくないことを十分に把握していたと思われます。

その歯磨き粉、主成分は炭酸カルシウムなどに過ぎない偽薬が、劇的な効果をもたらしたそうです。

真偽のほどは定かではありませんが・・・。今から何十年も前、海外のニュースとして小学校で貼り出してあった記事です。海外のニュースや情報を、先生がどこかの雑誌や新聞から切り張りして簡単にまとめたものが、毎週貼り出されていました。

そこには当時、海外で本当にあった不思議な話として、偽物の薬を飲んだのに癌が治ってレントゲン(当時はCTスキャンなどありません)に映っていた影はなくなり、一時期は回復したと報道されていました。

当時、私は小学校の4、5年生の頃です。私の著書を読んだ方はご存知でしょうが、私が初代、引田天功に憧れ催眠に興味を持った歳でもあります。様々なことに興味を持ち、図書館の本から壁新聞に到るまでどんなものでも読み漁っていました。

その頃に読んだ内容に驚き強い興味をひかれましたから、奇妙に鮮明に記憶に覚えています。

マイナスのプラシーボ効果とは?

実は、この話には後日談があります。

病巣の影が消え、癌が治ったことに気を良くした医者が彼(宇宙飛行士)に「実は、あれは癌の薬などではなく、ただの歯磨き粉だったんだ」と教えてしまったそうなんです。

すると、しばらくして癌が再発したんだそうで・・・。

ここからは私のただの推測に過ぎませんが、よほど病後の経過が良かったんでしょう。完全に癌の影や病気の兆候はなくなり「まず大丈夫だ」と思えるほど経過が良かったからこそ、医者も油断したんだと思います。

ですが、やはり本当のことを教えたのはまずかったようですね。癌は再発してしまい、今度はどんな薬をどういった暗示(プラシーボも一種の暗示でしょう)を与えても効果がなく、そのまま亡くなったんだそうです。

子供の頃に読んだ話ですから、本当かどうかは怪しいですけどね。

ただし、これが作り話だとしても、私のような仕事に携わる者としては興味深い話です。当時(今から30年以上も前)から偽薬の効用について、考えていたグループがあったという証明になりますから。

一時は好転し、良い方向にしか効かなかった暗示(プラシーボ効果)が、ある時期やある言葉を境(さかい)にどうして反転し、マイナスの効果として働いたのでしょうか?

では、その彼(宇宙飛行士)の中では、いったいどういった心の動き、心理的な葛藤(かっとう)が行われていたのでしょう? 彼にその薬を与えた医者のどの言葉が彼を励まし、反対にどういった言葉や対応が彼の生命力を奪い、病からの回復を難しくさせたのでしょうか?

興味はありませんか?催眠や心理学、暗示や臨床医療を学んだものならきっと興味がある筈です。

話の真偽のほどは定かではありませんが、そういった話が何十年も前に海外から情報としてもたらされ、それがどこかに載っていたということは、少なくとも類似する出来事か、そういった推測をさせる何らかのエピソードが当時にあったのでは? と私は思うのです。

こういった逸話はプラシーボがマイナスに働くかどうかを考える時、とても大切なことだと思います。

もし、こういった部分に興味のある番組関係者は過去の事例、事実関係を調べてみてください。

女性が一本下駄で真っ暗な山を駆ける?

布引の滝

番組で取り上げていたのは「呪い」は相手、つまり恨みを買って呪われる相手に「呪っている」とわからせることで発動する、になっていましたね(笑)。

もし借りに昔の呪いが「相手に意識させる」ことで発動する、としましょう。

道具を揃えるのは高額で、当時入手が難しいものであることはすでに述べましたよね?

また、呪いを行える場所は限定的です。

目立つ場所(神社)にある大きなご神木などを選ばなくてはなりません。

わら人形を掲げて釘を打ち、場合によってはそれを相手に直接、手紙で通知することもします。

呪いに実効性があり高い効果を発揮するとするのなら、わざわざ相手にそれを告げたりわかるように行う必要があるのでしょう?

内緒でやったって同じに結果になる筈です。

なのになぜ、高いリスクを犯して何日も呪いを行い、相手に知らしめる必要があるのでしょうか?

私は、その自分で背負うリスク、つまり精神的な負担や金銭的な負担、呪いを行う者の背負っている重さや思いそのものが「呪い」つまりマイナスの暗示の発動のために重要なファクター(要因)だと思っています。

先にも触れましたが、当時(江戸でも初期の頃の平安でも構いません)呪いのためのグッズを買い揃えるのは大変でした。また、手法や方法についても尋常な方法ではなく実現はかなり難しいものでしょう。

お告げに従って「宇治川に二十一日間漬っとけ」ったってあーたね・・・。途中で死んでしまいますよ?

食事はどうするんですか? トイレは? 神域にいるのに垂れ流しにしていいんですかね?

「七日間、深夜に一本歯の下駄で風のように走って神社に行け!」

も、そうそう簡単なことではありません。

このコーナーを読む皆さんは山道を歩いたことがありますか?

つい先日、神戸の六甲山に紅葉の撮影のために登ったのですが。帰る時間を間違えてしまい日がとっぷりと暮れました。近くを滝が流れているもので。

その滝音が真っ暗な中で轟々と響く。スマホのライトなんかじゃ足元を照らすこともできないので、久しぶりに

谷口
谷口

闇夜って怖いんだな・・・。

と思いました。

当時の貴船神社ですよ? 街灯も何もない。

田舎のうっそうと茂る木立の中を、深夜の2時、3時に明かりもないまま歩いてみれば、その恐さとか暗さがどれくらいなのかわかると思います。

深夜になれば真っ暗に近いでしょう。少し郊外に出れば人家もまばらで逃げ込む場所すらありません。

現代とは違い神や魔物、鬼も信じられており、神社(山)は一種の聖域でした。

だから太い樹がそのままの姿で保存され何百年と切られずに残されたのです。

そこに一週間、毎日、通えますか? 五徳を頭に括り付けて? 山道で真っ暗な中を一本下駄で走る?

盗賊(野ぶりとも言う)や山賊もいましたよ。平安京も江戸の街も一歩、郊外に出てしまえばとても危なっかしくて、夜間に治安が十分に行き届いていたとは到底言えなかったのです。

アニメの一休さんにでも山賊は出て来ます。寺社奉行はその頃の名残り。