男の子を集めての実験、女の子を集めての実験
ここで「異性について」という言葉で解説していますのは、普通は女性は男性に、男性は女性に魅かれて付き合うものだから。
私個人はゲイとかバイ、ホモセクシャルやレズビアンの人に偏見はありませんが、そういった方は「自分がどちらのタイプに当て嵌まるか?」で考えてください。
そこまでを含めると解説が難しくなっちゃうので(笑)。
「自分を特別扱い」つまり、「あなたのは才能がある!」とか「頑張れば出来る人だと思っていた!」と褒められて喜ぶタイプの人はより男性的な気質が強いことになります。
反対に「私の話をじっくり聞いて欲しいの!」と願う人は女性的な気質の強い人になります。
ここでちょっと変わった実験について述べます。
あるテレビ番組で小学校の低学年程度の男の子、女の子を個別に集めて行われた実験があります。
集まった男の子にね、「あなたがボールを持ってて上に向って投げたらどこまで届く?」という問い掛けをします。するとね、子供たちは口々に答え始めますが、多くの男の子は「僕のほうが高く投げれる!」と口を揃えるのです。
肩が弱かったりね(笑)。野球や運動など殆どやったことがない子供でもそう主張しますよ?
他の男の子が答えた高さよりももっと上に、と言い張りますよ。
おそらくは自分こそがリーダーの資格がある、能力や行動力がある、ということを示したいとの競争原理が、幼い男の子達の遺伝子や潜在意識の中にしっかり組み込まれているからでしょう。
この実験は各国で検証が行われていますが、国籍とか人種による変化はあまりない模様です。結果をみれば世界各国、どこの国の男の子でも「自分が一番!」と言い張りたいということになります。
それが男の子なんですね(笑)。
大変興味深いのは、馬とか犬と人間の共通項です。
馬は先頭を走る馬がリーダーとされます。外敵から逃げるためには足が速くないといけないので先頭の馬こそが群れを率いる資質であり、厳しい生存競争を生き抜くリーダーの資格を持っている、とされるからでしょうね。
野犬などの群れがいるとね。やはり群れを率いて先頭を走るのがリーダーなんですよ。強さの証明でもあります。馬と多少異なるのは足が速い犬がいても「自分がリーダーより前に」はでてきません。
外敵に当たった時に前に出られる者、強さや賢さがある者が群れの長(おさ)なのです。
馬、犬、どちらの例も共にリーダーはメスではなくオスが多い。
反対に小学生の女の子を集めての実験で、同じ問い掛けをします。
すると今度は「私は何々ちゃんと同じ」といった返答が得られるようです。
男の子達のように「俺のほうが遠くに投げれる!」といった一番争いは起こりません。
興味深いのは日本人だからそうなる、というわけではなくてですね。世界各国の幼い子供たち、女の子に問い掛けをすると多くが同じ反応をするということです。
女の子の場合は「自分が一番」と主張するのではなく、周囲との同化を目指すようですね。
ですので、クラスメートや友達と同じ遊びとか同じ持ち物を喜んだり、「○○ちゃんと同じ」というような返答を繰り返すことになります。
幼い子供の時点では、女性は他人よりも自分が上位にあること、男の子のように「一番!」にはあまり興味がないことになります。
男性、女性それぞれに特性がある
これは仮定の話として行われる実験なので、子供たちの実際の肩の強さとか力の強さ、スポーツの経験はあまり関係ありません。
「どこまで遠くに投げれる?」「誰が一番速く走れる?」という問い掛けを大人がすると幼い男の子達の多くは「自分こそが一番になれる!」と主張することがわかっています。
おそらくですが、これは先に述べた「男性が自分を凄いとか特別だと言ってくれる女性に魅かれる」原因になっています。
こういった幼少期の反応がそのままその人の個性とか性格として固定するものではありません。育ってゆく過程の中で人は様々な価値観を吸収しますので・・・。
この実験結果が即、「あなたこそが一番!」と持ち上げられることですぐに満足したり、自惚れてしまう男性ばかり、ということにはなりません。そこまで単純ではないでしょうし、年齢が上昇すれば見え透いた追従やおべっかは嫌がる人もいますよ(笑)。
ですが、男性にはそもそも遺伝子というかその性格の中に「自分を群れのリーダーだと」認めて欲しいという願望があり、そういった自尊心とか自分の優秀さを認めてくれるメス(雌、この場合は人間の女性)を好ましく受け止めてしまう性質が備わっているのは間違いないでしょうね。
女性が「話を聞いてくれる人」に好意を持ってしまうのは、それが「同化」に近づくからかもしれないですね。「○○ちゃんと同じ」という反応を得るには、持ち物を同じものを買い揃えるとか、周囲と同じ行動をする必要があります。
女性のほうが流行に敏感だ、というのは裏を返せば「流行に遅れたくない」「周囲とズレたくない」との感情でもあると思います。
まあ、私と同じ性別である「男性陣」からなら同意が得られると思うのですが、女性の相談というのは「実際には相談ではない」こともまま、ありますよ?
具体的なアドバイスとかはっきりした答えが欲しいのではなく、自分を納得させるため、欲しい商品とか何かを決める時の後押しのために「誰かの同意を得ようと」して話している場合があります。
時にはただ単に愚痴を聞いて欲しいだけだったり(笑)。
話すことが目的なので内容とか返事については、かなり曖昧だったりします。
ファーストフード店とかファミリーレストランなどで観察しているとたまにありますよ? 2人とか3人のグループで来ている女の人の会話がまったく噛み合っていないことが・・・。お互いで何かを言い合っていますが、まったく違う話題で終始していることもあります。
よくあれで会話として成立してるもんだな? と思ったり。
適当に相づちを打つだけで深く踏み込んできません。私としては観察してプッと笑ってしまうこともあります。女性としてはそれで十分ストレスの発散になったり、目的として達せられるのでしょうね。
男性はそのような会話は苦手です。結論も目的もなく、脈絡のない話をお互いに一方的に投げあったら喧嘩になるでしょう。「お前は何が言いたいんや?」って話になります。
男性の理解の範疇(はんちゅう)を超えています。
男性は誰かから何らかの相談を受けるなら、自分なりに解答や方向性を示さなければならない、と無意識に思い込んでしまいます。
お笑い芸人の方が番組で・・・
男性の場合、女性が商品を二つ手に取ってね。「どちらがいい?」と聞かれたら「こっち!」と言います。
洋服とかドレスを選ぶ時にはよくあります。「どっちでもええやん・・・」と言うと怒られるので渋々付き合っている男性もいます。
男性はそう聞かれた時点で、はっきりとどちらかを選べと言われているように感じます。ところがそうではなかったり。
女性に「一番良いものを、あんたの目で選べ!」と指示されたと思い込んでしまうのでそういった誤解や錯覚が生まれますが、女性の側からするとちょっと違う。
自分の中ではとっくに答えが出てしまっており、本当は「自分で買うならこちらかな?」と思っていたり・・・。先に述べたような事情で「同化」つまり同意が欲しいんですよ。
そこがポイント(笑)。
自分で買うならこっちで、プレゼントして貰うならこっち。高いからとかサイズが小さいから我慢しているけど、本音では「やっぱりこっちが欲しい」などの複雑な心理もあったりします。
本当は自分が欲しい側に誰かの「参加」とか「同意」が欲しいわけですね。いわば確認や追従を求めているのであって、男性(夫や彼氏)の意向とか積極的な選択を求めているのではありません。
私はお笑いが好きでよく見ますが、お笑い芸人の方が番組で女性と一緒にショッピングに行った際、「どっちを選んでも怒られる!」とか「欲しいんやったら両方買え、ちゅうても怒られる」と言っていました。
「どないせいっちゅうねん!」と言っていましたのでここで正解を。
女性が二つの服を掲げてね。「どっちがいいと思う?」と聞かれた場合には、
「君はどちらがいいと思う?」
と最初に優しく聞くことですね(笑)。
「僕はこちらのほうが似合っているように思うけど」
と弱めの推奨意見を混ぜて様子をみましょう。
強めの意見だと受け入れてもらえませんよ? 奥さんや彼女の好みとか意向を先読みして確実な場合でないと「強く推しては」いけません。
難しいのはですね。この時に適当に答えると怒り始めますよ。迂闊な受け答えを繰り返すと、怒りに火を注ぐ結果になります。
奥さん側が「うーん、こっちかなぁ?」と答えたら、「そうだね。そっちのほうが似合ってるかなぁ?」「でも値段はそっちのほうがちょっと高いね」「デザインは君が選んだほうが良いけどなぁ」などと話すこと。
示すのは方向性であって決定打ではないのです。その権利は男性側に与えられていません(笑)。
安易な肯定も否定も良い印象は残さないのです。肯定も否定もそれなりに手順とか準備が必要になってきます。女性の場合には特にその傾向が強い。
これは私のホームページの「販売に応用してみると!?」(比較販売法、3点法)「政治報道を見ての感想」のコーナーでも、一部、紹介しています。
女性側が2点を選んで「どちらがいい?」と聞くということは、その時点で何らかの答え、自分の中に「腹案」があることになります。
女性側は自分なりに解答は出ているのですが、自分が選択した側にもちょっと気になるとか気に入らない部分があり、それを打ち消して欲しいから「あなたに」聞いていることになります。
ですので多少、上手に水を向けて「どちらかの商品を」否定するなり肯定するなりに振ってあげる必要があるのです。できれば女性本人の「反応を見ながら」ね(笑)。
それが正解なんですよ(笑)。男性の明確な答えを待っているのではなく、この男性(自分の旦那、パートナー)が、「自分の考えや好みを理解しているかどうか?」「意思を尊重してくれるかどうか?」を試されていることになります。