最初は休養が基本です
本当かどうかはわかりませんが、中島さんがお父さんの尽力で「身柄を確保された」との報道が流され始めています。
部外者である私にはそれが「事実かどうか?」はわかりませんが、そういった報道が今になって流され始めたこと自体に何らかの進展があったことを意味します。
膠着状態が長く続き、洗脳者との同居や生活が「長くなればなるほど」脱出は難しくなってしまいます。そういった意味では不幸中の幸いで、いい方向に歩き始めたと言えます。
関係者各位、特にご両親、お父様はご苦労様でした。
ここで身柄確保後の重要なポイントを幾つか。
身内とか親族、友だちなればこその「陥りやすい」ポイントがあって、そこに注意しないと対象者が「にげ出してしまう」とか、回復が遅れる事例がありますので。
最初は「休養」休ませることが大切です。
海外のデプログラム(解除)施設では、最初の数日は鎮静剤や安定剤などを与えます。ともかく、眠らせるんですよ。周囲に宗教関係者とか、洗脳を行う者がいる環境の時には「常に他者からの精神的な干渉を」受け続けてきたに等しいですから・・・。
寝食を共にしてしまっていると、一挙手一投足(いっきょしゅ、いっとうそく)をも、監視されていることになります。洗脳を受けたご本人は、途中から意識が混濁して気にしない様になりますが、衆人環視の中で暮らすということは、やはり精神や神経が疲弊するんですよ。
ですので、最初は「他人の目」を絶って、よく寝かせること。
他人の目には「親族や友人、医療関係者の目も」含みます。
ただし、監視は怠ること無くしっかりやること。
ここでカルトや洗脳者に接触され、奪回されたら元の黙阿弥ですから。また、洗脳の被害者は「別のカルト集団」や宗教団体から付け狙われることもあります。
原則として、影響が遠のくまで携帯電話やテレビ番組なども禁止です。
感情的にならないように
対象者(洗脳の被害者)を、叱らないように。
洗脳の場合、対象者(被害者)は「叱るべき相手」ではなくて、保護すべき相手なのです。
暴言を吐いたりね。親や家族、仲間や友達を罵るような行為を繰り返すので、仲間内であればあるほど強い言葉も発してしまいますし「元に戻って!」と言いたくなるものです。
おそらくですが、多少なりとも経験と知識のある私であっても、家族や親族がそのような状況になれば冷静ではいられないでしょう。
大声で怒鳴ってしまうかもしれません。
赤の他人というか、カウンセラーとかデプログラム(解除)を行う者として接しているからこそ、我慢したり偉そうに言えるわけであって・・・。人間なんてのはそんなもんですよ。
身内や親族、家族や恋人だからこそ、腹も立ちますし我慢できないこともあります。
洗脳ってのは「インフルエンザのようなものだ」と過去の記事で書いていますが、悪意のある人間とか集団に取り囲まれたら、個人では対抗する方法なんてありませんよ。
それは私でも同じ事です。
だからこそ、欧米ではカルトにたいして厳しい罰則が設けられています。
一般人や知識のない人にありがちな錯覚ですけどね。被害者側に「問題があったから取り込まれた」のではなくてですね。何らかのきっかけとか接触のチャンスがあれば、どんな人だって危険なんです。
人間というのは他者からの干渉、言葉や態度の変化を敏感に受け取ってしまいます。
嫌なメールを送りつけられて読んでしまうと、それが何の根拠もない中傷誹謗であっても何日も嫌な気分になってしまったりします。それは人間が「他者からぶつけられる感情」「文字や言葉という情報」に、どうしても反応してしまう生き物だからです。
ストレートに言えば、人である限り「遮断する方法」がないのです。
目にすりゃ読みますよ。読めば気分は悪くなる。かといって全部を無視するってのも難しい。あまり良い内容ではない、とわかっていても気になってしまうことも、人ならば多々あります。
ですので、洗脳者などから執拗な干渉を受けた人は、親族や友人、家族に対して「怒り」とか「悲しみ」を増幅させてしまっており、それを抜いたり収めるために時間も必要になります。
どんなに相手を思いやり、助けてやりたいと望んでの言葉で、常識的に考えてそれがどんなに正しくとも、「直後は」だめです。
適切なタイミングや状況を選び、一定の期間、配慮する必要はあります。
元は戦争中に軍部によって開発された
俗に「洗脳」を言われるものには大きく分けて、2種類が存在します。いわゆる「ロボット化」と言われるものと「激情型」と言われるものです。
ロボット化、といわれる手法はいわば古いやり方で自身の考えや行動力が弱まります。うつろな目をしたまま、黙って周囲に流されるだけで指示には従順ですが、自分から何かを積極的に行おうとはしなくなるのです。
どうしてもワンテンポ遅くなるんですよ。これだと工作員や兵士として用いれません。
激情型というのは、相手の性格を助長する形で行われます。怒りとか悲しみとかね。元からある感情を利用するのです。元々の性格に「かぶせる」形になりますので、発覚が遅れます。
周囲にもバレにくいし、「自身の感情」によって動けますから、ロボット型に比べて行動も反応も早くなります。
現代における洗脳においては、これが主流派です。
泣いたり笑ったり、時に激しい感情を表にして「大声で怒鳴る」とか「世界平和を声高に」話し始めたりするのが特徴です。
これは個人の持つ個性、性格にも左右されます。
激情型、つまり本人の持つ個性とかアイデンティティを強化する形で「洗脳」を行えるのは本来、優秀な人、行動力や特殊能力を持つ者に限られます。
ぼんやりしてる人とかね(笑)。何の仕事もできない人を「ロボット化」してもあまりメリットがない。お金持ちであるならば、お金を奪うまではぼんやりして欲しいでしょうけどね。
能力も人脈もお金も持っていない、人付き合いも恋愛も下手で、ずっと家に引きこもってる人は洗脳する側にとってもメリットがないのです。
何らかの工作活動とか、組織の拡大化、宗教の勧誘作業などに用いようと思えば「ロボット型」では難しくなってしまう。なので「激情型」女性であれば感情の起伏が激しいタイプとか、男性であれば精力型、つまりバリバリに仕事に励み、社交的なタイプが選ばれやすくなるのです。
もっとも「選ばれやすく」なるだけで、そういったタイプに「問題がある」から、洗脳されやすいではありません。そこも誤解をなさらないように。
積極的に工作活動に「利用しやすい」ので用いるだけで、他のタイプができないとか「洗脳されない」にはなりませんよ。
反戦運動とか反政府運動など用いることのできるのはこういったタイプになります。
それにプラスして、地位とか立場とか金銭を与えることで洗脳は洗脳から「固定観念」へと変化し、いわゆる思想教育が完了してしまい、長く過激派活動などに従事する例があります。
洗脳に関するものが、社会で問題視された始めたのは旧ソビエト、日本兵のシベリア抑留者の「思想教育」があります。
洗脳者側が自分たちの思想や思考に近づけるためにあえて、反論者を仲間の中に設置したり徐々に論議(ディベートとも言います)の途中から「変質」していって、その他の大勢の人間を追従させようという実験が盛んに行われていた時期があります。
アメリカでも第二次世界大戦、太平洋戦争当時に「赤狩り」と称する共産主義者狩りが行われていますが、それは、そういった思想教育や洗脳のプログラムが優れていたからでしょうね。
反陣営から、恐れられたのですよ。
営利目的での「洗脳行為」は一定期間で薄れる
「表面上は」まったく以前と変わっていない。下手をすればご本人が気が付かないとか覚えていない。
忠誠を誓うもの、所属する国家や組織が「正反対」になっていて、しかも影響(情報の漏洩)は数十年間も続いた例があります。
軍部などが行う洗脳などは、深層までに及びます。
ただし、一般的な洗脳と呼ばれる行為、営利目的による精神的な支配や影響は「一定期間」で薄れてゆくことが多いでしょう。
だいたいにおける「洗脳」は、ご本人も「洗脳された」とは思っていません。
これも一般人がよく陥る(おちいる)錯覚です。自覚がないから「洗脳」なんです。
本人も「自覚がないうちに」内側に入り込まれ、相手の言いなりになったり、金品を提出してしまう、自我を失い奇行に走ったり、仕事や学校に出て来なくなる、というのが洗脳にあたるのです。
自覚があれば洗脳じゃないんですよ(笑)。私は「洗脳なんてされていない!」と言い張るものです。忠告を受けたり、手助けに入っても「あんたらがおかしいんだ!」「あんたらのせいなんだ!」とも言います。
先に「洗脳されるような奴が悪いんだ!」「問題があるから洗脳されたんだ!」と決め付けるのは錯覚だ、と言いましたよね?
同じ意味で「解けない洗脳」というのもありません。
軍部による薬物なども用いた洗脳とか、営利を「与えて」対象者を取り込んだもの、家族や仲間の生活の面倒をみて、地位とか出世などの待遇まで与えての洗脳スタイルだと苦労するとは思いますが・・・。
ソビエトとか一部の共産国家、独裁者はそこまでやっていた、と言われます。
今回の場合は、お金とか財産を奪われ、地位や立場を「利用しようと」取り込まれたケースです。家族までは取り込まれていないですし、地位や権限を与えられたわけでもない。集団化、階層化されてしまう前に取り戻せたと思います。
ですので、近隣から洗脳者を切り離すことで徐々に影響下から遠のかせてゆくことは可能だと思われます。ただし、焦らないように。
これも過去の記事や固定ページで書いていますが、洗脳者は周囲との「つながり」絆(きずな)を断ち切り、対象者を孤立させます。その孤立期間が長くなればなるほど、周囲への憎悪とか隔絶感が増幅してしまっており、そのマイナスのエネルギーを抜くためには時間が必要となります。
ご本人への説得は「後回し」にしてください。
自浄作用、浄化作用は「誰の心」にもあります。
命令口調とか「誰かからの指示」で影響を受けたものは、同じく「誰かからの指示」に盲目に従ってしまったり、反対に強い反発心を持つことになります。
内容のいかんに関わらず、「怒鳴られてる」とか「命令されている」ように錯覚するのです。
親だから友達だからいいではなくてですね。「強く命じること」が、そのまま洗脳者の行動にもつながってしまうことになるんですよ。なので一定期間の静養期間というか、心を落ち着かせる時間が必要になります。
そうすると自浄作用が働き、自発的な行動や反応が得られるようになります。
テキストを直さないといけないですね
洗脳の専門家? を自称していたりね。オウムの事件で名前を馳せた政治家とかコメンテーターとかがね。番組の関係者が、私がこのホームページ上に載せたこととか、ネットに書いた内容を抜粋したり、したり顔で話しているのを見て苦笑いしてしましました(笑)。
専門書というか、他には全然載せられていない私のオリジナルの用語を、気づかずに使っている例もあるようです。
困ったことに2ちゃんの「まとめサイト?」にも転載されたようで、一日に最大で3千人を超える来場者があり、ページビューに至っては1週間で2万ページ超えてますね。
ウチのホームページを見た人の中に、そういった関係者も含まれていた、ということでしょう。
まあ、いいでしょう。今回は人助け、ということで。
洗脳を解く方法について、を含む専門的な内容を取りまとめ、最後に集大成として出す予定で、もう発売というか予約をくださった方に発送を行う寸前だったのですが・・・。
直前になって取りやめています。
まさか、こんな騒動が起こるとも思っていませんでしたので。
対象者がたまたま、過去に一緒に仕事をしたり面識のある方だったこともあり、本来はテキストで紹介するはずの内容を、一気に大盤振る舞いしてしまいました(笑)。
高額な商品(50万程度)で販売しようとしていて、予約も入っていたのですが申し訳ないことです。こういったことがなければ、そのまま発送していたでしょう。
一連の騒動で、私も考え込むことになりました。
やはり、洗脳に関する記述、専門的な内容については、ばっさり削除することにします。
今回、テキストに書いていたのは一連の洗脳騒動で書かれていたものよりも「もっと踏み込んだ」内容になっています。薬物使用の実例についてとか、過去の解除の方法、その環境づくりなどについても詳細に書いていました。
ただ、やっぱりこれは危険ですね。
社会は善意ばかりではありません。本来は被害者であるはずの中島さんを、ネットとかTwitterで執拗に攻撃したり嘲笑したりしている例もあるようです。
そういった連中が、私の書いたテキストとか内容を曲解したり、悪用できると思われるのではたまりません。誤った知識が一般人にまで浸透してしまえば、余計に被害者が増えるでしょう。
洗脳の被害はね。「騙される奴が悪いんだ」とか「取り込まれる奴が悪い、何か問題があるんだ」ではなくてね。狙われれば誰でも危ないのです。
そして、そうやって取り込まれた場合、もっとも犠牲となるのは弱者、特に親から離れることのできない子供たちになるのです。
親がカルトとか占い師に洗脳されたためにね。まともに学校に行けないとか薄汚れた部屋で腹を空かして待っているなどもあります。大人たちの都合で、信仰の名の元に子供たちに犠牲を強いるなら、そんなものは神様でも何でもない。
クソ食らえです。
それが嫌だから、私はこれまでに何度も警告を綴ってきました。
催眠誘導に関する最終型のテキストとして完成予定
私としてもお金は欲しいですし、必要なんですけどね。
テキストの売り上げで欠損してしまった奥歯とか前歯を、インプラントで埋めようと思ってたんですけどね(笑)。仕方ないのでちょっとの間、我慢します。
他の仕事で稼ぎましょう。
今、私がそういったものを出せば売れるでしょう。良くも悪くも注目は集まっているのですから・・・。これまでに十分な知識や体験は持っています。
専門的な内容を載せていたり、実体験で持っている人は日本にはとても少ないのです。
ですが、それでは私自身が、中島さんやこの「洗脳騒動」を利用した形になってしまう。綺麗事に聞こえるかも知れませんが、それは私として本意ではありません。
ここで出してしまえば、彼女に群がった自称専門家とか占い師、売名屋と同じになってしまう。
救出や身柄の確保が終わった、と知ったとか報道された瞬間に「私が彼女を救うために協力してやったんだ」と言い始めた自称、大物占い師などもいるようです。
私は見ていませんが、TBSの某番組(アッコにおまかせ?)で、そういった趣旨の発言があったようですね。残念というか嘆かわしいと言おうか。
正直ね。私はそういった後出しジャンケン、薄汚い真似をする連中が大嫌いです。
「それが事実かどうか?」が大切なのではなく、それが事実だとしても彼女が回復するまでは誇らない、話さないのが筋でしょう。一連の出来事が過ぎ去って、笑い話になった時に「あの時はありがとうございました」と、ご本人の口から話題にのぼるのならば正しいと思います。
今回、短期間に何度も更新作業を行ったのは、洗脳騒動の相手が中島さんだったからです。そうでなければ、ここまで時間や手間は割かなかったと思います。
ですから、というか、だからこそ、私は彼女を自身の商売や宣伝には用いません。
一連のこの騒動に関する記述もここまでとします。
洗脳に関するテキストの販売、制作は正式に取り止めます。今後も含め一切、出しません。
ただし「初級、中級、上級」までのテキストを取りまとめ、一本の形にして完成させる予定です。
目玉というか肝心の部分、「洗脳を解く方法」を除いた形になりますので、価格は大幅に下げます。初級、中級、上級をまとめた形で5万円を予定しています。
これまでのテキストだと、全部で25万円近くかかっていたわけですから、このサイト始まって以来の大幅値下げ、ってことになりますね。
今は私がこのサイトを立ち上げた当初とは違って、情報の伝達が早くなっています。
共有サイトとかネット配信も増えています。ですので、特殊な情報だから高額で、ってのも難しい時代になりましたね(笑)。苦労して作ったテキストをまた高値で転売されるのも腹が立ちますし、かといってあまりにも安値ってのもひっかかります。
まあ、大人が手を出せる適性な価格、と考えてその金額に落ち着きました。必要だとか興味がある方は、完成した時に買ってください。
もっとも、他の仕事をこなしながらの編集、執筆作業になりますのでまだしばらく時間がかかりますが・・・。希望者は気長に待ってください。
ps.
最後に。
中島さんの一日も早い復帰と健康を取り戻すことを願います。がんばれ。
2012年03月05日
nobee谷口こと、谷口信行