正しい催眠誘導の方法 / 第二十九章

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諦めなければ変化は確実にある

消去動作、身体を動かし感覚を戻しておく(181ページ)

催眠から目が覚めたら念のために、消去動作を行っておきます。

これは、「頭がボーッとする」とか、「身体に力が入らない」といった状態を元に戻し生活に支障がないようにしておくためです。

シュルツの自律訓練法でも触れましたが、被験者は手足のだるさとか体温の上昇を訴えることがあります。

覚醒後、いきなり立ち上がらないこと。まず深呼吸です。意識をはっきりさせておかないと、車の運転などは危険になりますから必ず「消去動作」を行ってください。

1.両手を胸元の辺りで固く握り、何回か開いたり閉じたりを繰り返す

2.肘を外に向かって、伸ばしたり曲げたりする

3.両足を曲げたり伸ばしたりする

4.両手を上に伸ばし大きく背伸びをする

5.最後に深呼吸も行う

意識をはっきりさせることが目的ですから目は開けて行ってください。

手や足を伸ばし、軽い運動させてあげることです。さっきまでは随意筋とは違う形で経路を使っていたことになります。ですから深呼吸をしてしっかり切り替え、筋肉を動かして元の伝達方法に戻しておく必要があります。

意識レベルを下げて身体の感覚が鈍っていますから、感覚を取り戻してから普段の生活に戻ってください。

5分も軽く運動すれば完全に目は覚めます。