正しい催眠誘導の方法 / 第二十五章

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緊張を解すために手のひらを開く 正しい催眠誘導の方法

最初は座ったままで行う(157ページ)

緊張が解けない場合は頭で考えるよりも、先に解説した足湯などを行い時間をかけてください。

意識が遠のくことが不安にならないように目覚ましなどを用いた「準備」を入念に行ってください。その後、ここから紹介するような方法を用いてイメージを強化し緊張を解きます。

自己催眠を行う際には、仰臥 姿勢(寝たまま行う)方法、安楽椅子(ソファーなどの柔らかい背持たれのある椅子を用いる)方法、硬めの椅子を用いる方法があります。

以前は背もたれなしの椅子を勧めていましたが、今はそのタイプの椅子は少なくなっています。オフィス用のチェアとかリビング用の木製の椅子で十分でしょう。

実際の生活においてもっとも用いる機会が多いのは、この椅子に腰掛ける方法ではないでしょうか? 

これならば自宅のベットに腰掛けてでもできますし、ちょっと時間がある時に会社や電車の中で深呼吸法を使い、リラックスしたり緊張をほぐすことができます。

いくら自己催眠とはいえ、会社や人目が気になる場所で深層催眠(完全に意識を失う状態)にまで導くことはしないほうがいいでしょう。何も知らない人から見れば、ずいぶんと変わった光景に見えますから。

あなたご自身が職場や学校で奇異な目で見られかねません(笑)。ですが、その途中までを応用すれば、生活の中でも便利に利用することは可能です。

私は自己催眠を行うにはまず、硬めの椅子を用いて練習し深化(トランス)を自覚できるようになってから、背持たれのある柔らかい椅子やベットに横になるように指導しています。

この辺りは他者催眠と同じですね。他者催眠において硬めの椅子を勧めるのは被験者の反応を見逃さないためでしたが。自己催眠を行う時も自分の身体の動きがわかりにくくなるので、柔らかめよりは硬めのクッションのほうが練習になります。

もちろん練習を重ねた後は最初から仰臥位で行ったり、ソファーや背持たれのある椅子で行っても構いません。

自己催眠が上手くなってくれば寝そべったり、何かにもたれかかって行う方が全身の力を抜き易いですから深化はより早くなり安定します。

初心者が最初に自分でトランスに導く場合は仰臥位(ぎょうがい)より腰掛けて行った方が、本人にとっても自分の反応がわかりやすくていいのではないか?と考えます。

初心者が自己催眠の練習を行っていると、こういった報告をして来る人がいます。

「自己催眠を行っていたら眠くなってしまい、気がついたら寝ていた」

ソファーやベットだと、確かに力は抜けますしリラックスもします。それそのものは悪くないのですが・・・。

当初の目的である「潜在意識へのアプローチ」が上手く終わったかどうかがわかりません。力が抜け過ぎると寝てしまうケースも多くなります。上の報告などはその典型になります。

リラックスや不眠症の治療にはそのままでいいですが、自己催眠を使った行動抑制(ギャンブルなどの依存を断ち切ったり、ダイエットなどに繋げる場合)を自己催眠で行ったり、自己改革(緊張をほぐしたり自信をつける)などが目的の時には少々問題となります。

他者催眠の場合においても腰掛けた状態から催眠を深化させ、トランスが深くなってから寝かせるケースが多いのです。自己催眠においても最初から寝た状態から行うよりも、本人が身体を支えることのできる「腰掛けて自分の身体が動く」所から練習を始めると、自分の反応もしっかりわかります。

自己催眠に関する書籍や資料の中には「寝て行う」ことから奨めているものもありますが、その方法でうまくいかなかった方は、座って練習を始めることからやってみてください。

お坊さんなどが座禅を行っている最中にも、アルファー波(脳波)が出ることは広く知られていますが、それなどは完全に寝転ばない状態でもトランスに入れる実証例ですね。

私は常に「寝転ばなければトランスには入れないない」のが常識であれば、座禅やヨガなどもその形で体系化されている筈だと考えています。仏教やヒンドゥー教などは千年も前から座禅や瞑想を繰り返していますよ。

身体の力がある程度、抜けるようになり、意識を失って眠り込んでしまうことがなくなったならば、静かな環境(138ページ参照)を整えて仰臥位(寝転んで)でイメージトレーニングを行うようにしましょう。

正しい催眠誘導の方法 / 第二十二章
自分で行える準備(137〜140ページ) 自律神経を&...