コンビニは心理学の宝庫です

2017/12/10改訂
1999/06/19初稿

心理学というと縁遠くなりますけど

※このコーナーの初稿は1999年6月です。このコーナーを読んだ雑誌やテレビ番組から複数の問い合わせ、取材を受けています。2017年のサーバー移転で時代背景にあわせて一部修正加筆を行ってあります。

心理学とか催眠術と言うと、堅く考えてしまって敬遠したり、先入観があってなかなか理解できない人がいます。

「心理学なんて何に使えるっていうの?」「どうせ単なる学問で、たいした事はないんでしょ?」などと思う人がいます。

面白いのは、そういった誤解はマスコミ関係者にもありますよ。某番組に出演中にそういった趣旨の発言を私の目の前でする人がいてビックリしました。

催眠をかけてくれ、番組で実演してくれって言われて出てきていて。その効果とか様子を目の前で見ているわけです。私の書いた内容を呼んで出演を依頼した側がその程度の認識しか持ってませんでした。

実際には社会に心理学の応用の技術が利用されているケースは沢山あります。

例えばですが、お肉屋さん専用ライトとか売っていますよ。肉は明るい暖色系(赤い色)を強調したほうが肉が新鮮にみえて売り上げが伸びます。

反対に鮮魚ですとブルー系を強めたほうが良いようですね。近年はLEDの発達、低価格化が目覚ましいので。蛍光灯ではなくお肉屋さん、魚屋さん専用のLEDライトやLED付きケースが販売されています。

これなどもマーケティングや心理学者が検証した技術ですでに一般化した知識ですね。専用の蛍光灯なども商品化されておりどこでも普通に販売されていますよ。

人間が圧迫感を受ける天井の高さとかドア、入り口の幅もあります。

不動産屋さんに聞いてみるといいですよ。一等地にあるテナントビルの1階で良い物件の筈なのになぜかコロコロ商売が変わったり入居者が出て行く所もあります。

半地下と言いますが人間はほんの数段、階段を降りるのを嫌がることがあります。坂道に建つ物件では冠水を避けようと後で道路に盛り土をするので建物が低くなってしまうことがあります。

私が担当したケースでは天井が低くなることを覚悟の上で床を上げて出入り口の照明、LEDを設置して足元を明るくしただけで売り上げが劇的に改善したことがありました。

心理的なトリックで「足元が暗くて下り坂なのは怖い」ので入店者が減るんですよ。

商品を陳列する際にもレイアウト一つや照明一つでで売れ行きが異なったりもします。人気のある商品であっても人間の心理に逆らう形で販売を行うと売り上げは落ちるのです。

書店での書籍の並べ方や位置、スーパーの折り込みチラシに至るまで心理学を応用した知識や広告、技術は数多くありますよ。

ただ、その心理学の知識を理解して実際に売り上げなどに積極的に利用している側はですね、それを一種の「財産」だと考えます。

さっきの食肉を例にとりますと専用ライトだけではありません。発泡スチロールトレイに「肉」を乗せる前に肉汁が垂れないように中には吸収紙が敷いてあります。

それをラップするのですが、その際に中にガスを充填してあります。それをすると食肉の赤い色がなかなか褪せることがなく長持ちしたりもします。

紙を剥がすと「肉の一部分だけ赤い」場合があるでしょう? 知っていましたか?

そういった知識が一般に広がらないのは・・・

「そんなのインチキじゃん!」と怒る方もいるかも知れませんが、大手スーパーやお肉屋さんでは殆どの所が導入していますよ(笑)。

変色しないようにガスを入れるか空気を抜くってのはいわば、常識になっています。

肉が「重なっている部分」をめくると、その下の部分が若干黒ずんでいたりします。劣化しているのではなく、そこにはガスが浸透しないから。ですので、そこだけ先に色が変化します。

「酸化」ですからね(笑)。酸素がなければ退色は遅くなるでしょう。出荷した時点から肉や魚の劣化や酸化は進んでしまいます。それを止めないと売り上げが落ちますし廃棄率が上がる。

とれたてを低温保存してね。温度管理をしっかりしていれば腐っているわけではないですよ? ただしそれでも一般消費者はわずかな色の変化を見ただけで鮮度が落ちたり品質が悪いと思ってしまう。

ですのでそういった技術を用い、できるだけ肉の変色を遅くしようとしています。それは消費者が「色彩」に影響を受ける事を販売者側が知っているという証明です。

色が多少変わった程度では品質には問題が無いですが・・・。日本においてはその程度のことでも買い控えが起こるんですよ。かなり神経質ですかね? 海外などだと生魚をざっくりスコップですくって紙袋やナイロン袋にぶっ込む、などが当たり前の国もまだまだありますが。

ガスパッケージの導入には結構な費用もかかります。それでも販売を促進し排棄率を下げるために「有効である」と判断したために、各店舗で導入が進んだのでしょう。

そういった知識はマーケティングや心理学の常識です。販売などの仕事に携わるなら知っていなければなりません。ただし、その「商品を売る為の知識」が他の店とかショップ、一般人に浸透してしまうと効果はかなり薄くなるでしょう。

そういった知識は、できれば自分たちだけで独占したいんですよ(笑)。

それにそういった知識が一般人に漏れると「新鮮ではない肉をライティングやガス充填で誤魔化している!」という誤解や錯覚も生みかねません。それで伏せることになりできるだけ表に出さないのです。

その陳列方法で実際に商品が「売れる」としましょう。どこのお店も同じ照明を使いませんか?

結果として全てが横並びになってしまう。そうなれば売り上げはまた横一線ですね。

今は高級牛肉は「いったん冷凍して」カッターで薄く切りますよ。しゃぶしゃぶ用のものは薄切りにした直後にフィルムで包んでしまいます。そのほうが酸化、色の変化が少ないですから。

ビタミン剤の塗布とかガス充填のような知識がネットで広がったため、以前のやり方は通じなくなったんですよ。古くなった肉を高値で売るために小細工をしていると思われることを避けるため、販売店で工夫して一枚ずつ密着させて梱包、品質保持に手間をかけています。

催眠とか心理学を応用した知識や技術は確かに「ある」のですが、それをうまく使って商売を行っている側はたいてい伏せますよ(笑)。上記のような理由で「全部が同じ」になってしまえばメリットが減りますし、そこの部分を強調しても消費者の理解がなかなか得られないから。

まあ当然ですね。他人に迂闊にばらまけば新技術、特殊な知識としての価値は下がってしまう。

また余計な心配や誤解を生む可能性もある。なので、だまーって利用するか、知人や親族、自分のグループ会社でだけ運用したいと望むわけです。

ですから、心理学を全面に押して「こんな素晴らしい効果があるんですよ」とははっきり言わない場合が多いですね。それが一般に知識が広がらない理由ですよ。

私が講演会や販売の会議に呼ばれて講師料を頂戴できるのは、それだけ特殊な方法を知っているからです(笑)。先に述べた半地下と呼ばれるテナント物件の修繕の話などは、都心部で安くて良い店舗を探している方には参考になると思われます。

本来なら絶対に避けなければならない物件の一つです。潰れる店ってのはずっと潰れています(笑)。経営者が間抜けとか賭博狂いで潰れるのではなく、どうしてもお客さんが入りにくいとか敬遠する「構造とか立地条件」というものもあるわけで。

それを調べて何とかするために心理学などのテクニックが存在します。

これは心理学とか催眠に限定する話ではなくて、税理士でも行政書士、不動産屋や労務士でも同じですよ。その道のプロとか長く携わってきた者だけが知っていることは、やはりあるでしょう。

どこにでもあるコンビニ

例えばタクシーの運転手でベテランならば、裏道や渋滞情報に詳しい人もいます。GPSナビには載っていない情報(工事、渋滞情報など)を把握していれば、そちらのほうが速くなります。

Googleとか地図上の距離だけではわからない情報もあるのです。

直線距離なら確かにそちらのほうが早い。ただし途中で信号もあります。地下鉄工事や渋滞がある時間ならベテランのタクシー運転手に叶う一般人はなかなかいませんよ(笑)。

スマホで検索したって小さな道路や迂回路の情報なんて出てきませんから。

要するにそれは経験を通して得た知識、技術という名の「財産」を持っているからです。

実例をあげないとわかりにくいと思いますので、一部だけここでお話しましょう。身近にある例としてコンビニに用いられている心理効果について解説してみましょう。

コンビニエンスストア。略してコンビニ。今さら解説するまでもなく、どこの街にもありますよね?

一時は深夜ストアという名称のお店がありました。四国から北陸に至るまで進出していて広島などにも広がりそうな勢いでした。今も幾つかは遺されています。

個人営業の24時間ストアもあったのですが、現在ではその殆どがコンビニにとって変わられています。

皆さんは不思議だなとは思いませんか? 多くがコンビニチェーンの傘下になったことが?

そういった個人商店や深夜ストアが別に大手チェーンに必ず入る必要はなかったのです。コンビニがチェーンとして拡大する以前にも個人経営や独自展開するグループもあったのですから。

ところが、その殆どがどこか大手チェーンに吸収されるか、潰れる形で淘汰されました。

これはね、ただ単に流通や商品供給や資本金の問題だけでなく、コンビニにはその運営の方法などに心理的に様々な工夫が施してあるからなのです。

商品の陳列、補給方法、棚の角度や照明、窓の大きさ、漫画本の配置やガムや甘いものの位置までが心理学やマーケティングの基礎によって形作られたものです。

日本においてコンビニエンスストアって概念(形式)での販売や営業が始まったのは、たかだか四十数年間に過ぎません。(2017年現在の記述です)私が大阪に暮らし始めた頃、1990年代前半にはコンビニってそんなに無かったんですよ。

フランチャイズで全国展開してゆくためには物流の整備が必要です。そのための交通網やトラック配送システムが整うことで急速な拡大を生みます。

参考までに、大手フランチャイズの1号店が開設した時期

1974年5月 セブンイレブン豊洲店 東京都江東区

1975年6月 ローソン桜塚店 大阪府豊中市

1978年4月 ファミリーマート入曽店 埼玉県狭山市

※コンビニの発展にはしばらくタイムラグがあります。商品を各地に配送する流通システム、トラック輸送や宅配便などが発達するまでフランチャイズは首都圏周辺や大都市に限られていました。

地方都市は数年間は足踏み状態が続きました。今でも過疎地域は利益採算性が悪いので出店していないケースがあります。

現在ではあっと言う間に数が増え、全国津々浦々に店鋪は展開しています。

コンビニエンスストアの発足当時、商品自体は決して安くはありませんでした。今でこそ件数も増えて価格も多少下がっていますが、はっきりいって比較すれば高かった。

近所のスーパーと値段の差を考えればその違いは明らかです。なのに多くの人達、特に若い世代はコンビニに行き、買い物を済ませてしまう場合が多いのです。

これはいったい、なぜなんでしょう?

原型はアメリカから入ってきています

コンビニには「いつでも営業している」と言う利点があります。ですから時間を気にせずに使える。便利であると同時に、自分の家から近いというメリットもあります。

まとめ買いで重いものを持ち運ぶ必要が無い。

若い人が車に乗らなくなったとか、外に遊びに出なくなったと嘆く人達もいるようですが・・・。一昔前なら買い物をするついでにドライブとかデートとかしたんですよ。歩いていける距離で殆どの品物が揃って要件が終わるのに。遠方にまで足を伸ばしたり高い駐車場代を払う理由がありません。

買いたい時にいつでも訪れることができて、最近は品揃えも豊富です。

酒もタバコも雑誌や漫画もアイスクリームも食べ物もある。ATMすら深夜営業している店舗もあります。ゲームソフトのネット販売、公共料金の支払いやクレジットカード払いも出来るようになりましたね。宅急便も郵便も送れるます。

コンビニエンスストアはスタート時にはアメリカを参考にしたそうですが、そういった日本だけの特徴も数多くあります。本当に便利になりましたね。

初期の頃は何のオプションも付いていませんでしたよ(笑)。

もし「いつでも営業している」「深夜でも開いている」ことのみが長所だったとすれば、当然、個人営業のストアにおいてもそれは可能だったと思われます。

それがなぜ、現在のようにフランチャイズ、つまり「わざわざフランチャイズ料を上部団体の支払ったり、吸い取られる」システムに多くの店鋪が加入せざるを得なくなったのでしょうか?

アメリカなどは冷凍食品を大量に買い込む家庭が多く、郊外型の大型店に車で乗りつけます。

日本においては小分けする必要が出て来ます。車で一気に大量の商品を買い込む形式では日本の風土や社会に馴染まないのです。日本ではそれほど大型の冷凍庫を備え付けている訳ではないですし。

海外(アメリカ)の冷蔵庫は冷凍室が異様に大きかったりします(笑)。

大手スーパーの会長が今から50年前にアメリカに行って現地を視察しています。

自分達の持つ流通のルートを再整備し、「大型スーパー」ではなく「地域に密着し た小売店の一つ」として開業を目指そうと考えたことが、この業界を押し上げる力となり起爆剤となりました。

※この文章が最初に書かれたのは1999年です。コンビニエンスストアの概念を日本に広めた旧ダイエーの中内会長も、そのコンビニの中から宅配便システムを構築したクロネコヤマト会長、小倉昌男氏もすでにお亡くなりになっています。

小倉昌男氏には障害者雇用の団体の会合で取材、撮影させていただきました。慎んでご冥福をお祈りいたします。

コンビニが開業した当時、日本には深夜営業とか年中無休、24時間営業などは皆無でした。幾つか深夜営業を掲げた個人商店や数店で連携してる中小企業があっただけです。

そしてその24時間営業のお店を流通も含めた「心理学、マーケティングの集合体として」捉えてアメリカから持ち帰り、日本の環境にあわせて整備した人達がいた訳ですね。

以前は開いている店がなかった

コンビニを日本で行おうと思ったのは、元々スーパーなどで商品を搬入するルートや設備(トラックや倉庫)などを活かして別の販売網を持とうと考えたのではないかと推測します。

大形店鋪だと開業の場所が限られる上に多額の資金がかかります。バブル期には大店法の規制などもあって大型店舗を都市部に設けるのは難しいという背景もありました。

地価の上昇も考えれば小型店鋪を複数持ち、一定のルートを辿ることで商品の補充や販売を行うならば十分売り上げは見込めます。

イトーヨーカドーやダイエーグループ(のちにイオンが買収)がコンビニ業界において優位に立ったのは大型店舗への輸送網をすでに持っていたからです。途中から流通システムの強化、個人客の取り込みも兼ねてクロネコヤマトなどの大手運送会社との連携も積極的に行います。

結果としてこの後、小売業は徐々にコンビニ中心に転化してゆきます。

現在ある物流用のコンコースやトラックターミナルに手を加えたり、追加投資するだけで済みますから、まったくノウハウのないスタイルで一から始めるよりは、やはりやり易かったのでしょうね。

当初は24時間営業でもありませんでした。

人件費、防犯の問題も大きかったのですが、流通や補給を24時間体制で行わなければなりませんから。補充や人員が間に合いません。営業時間を無闇に延長した所で、深夜には品物が売り切れになりますし深夜帯のアルバイトの募集はその頃はまだ一般的ではありませんでした。

当時、すでに一部地方都市のなどにおいては、「深夜営業のストア」(コンビニという名称ではなかったようですが)という形式で営業が始まっていました。

とはいっても現在のコンビニなどとは違い、何件かまとめて仕入れ値を安くして純益の確保を考えたり、地場産業としてチェーン展開をしようとしていただけに留まります。

40代〜50代以上の皆さんは昔を思い出して下さい。子供の頃、お正月やお盆に開いている店などありましたか?

事前に食料を買い込んでおかないと買い物をする場所すらなかったのです。

子供達がお年玉をもらってすぐにヨドバシカメラトイザらスになどに押しかけてゲームソフトを購入するなんてのは、夢のような時代だったのです。

今でこそ正月もお盆も土日も開いている店が増えました。ただしそういった状況が整ってきたのは近年になってからであって、日本が最初からそうだった訳ではないんですよ。

現在のように「いつでも買い物ができる」ように社会情勢を変えたのは、コンビニなどの影響があったことは否めませんね。

若い世代の方は覚えておいてください。皆さんがコンビニで24時間買い物ができるのは、それを支える物流やインフラ、休日や寝ている時間に働く人々、動いている設備や工場があるからです。

※皮肉な話ですが、日本では労働力の確保が間に合わなくなっています。2017年の時点でアルバイト賃金の上昇と人員不足のため24時間営業を諦めたり、チェーン店の大幅縮小を決めた外食産業やラーメン屋チェーンが存在しています。

個人商店とは決定的に違っていたもの

アメリカから持ち帰られた「コンビニ」の原型となったシステムには、そういった深夜営業の個人商店とは決定的に違う部分が含まれていました。

それが「心理学」を含む営業マニュアルでありノウハウだったのです。

コンビニ各社における運営は、マニュアルによって決められています。

実はそのマニュアル、持ち出しやコピー厳禁だそうです(笑)。テレビ局やマスコミが取材に行っても断られるほどですよ。このコーナーの初稿が書かれたのは1999年なのですが。それから18年が経過した2017年になっても中身の詳細が公開されたことはありません。

映されるのは外見だけですね。中の詳細とか契約部分は表に出たことがないのです。

フランチャイズ加入の折りにマニュアルを外に持ち出したり公開しないことを誓約させられます。違反するとフランチャイズを取り消されたり巨額の違約金が生じます。

一言でマニュアルといってもかなりの厚みがあるようですよ。電話帳数冊分。どんなに記憶力がいい人でも。あの厚さのマニュアルを全部を暗記するのは不可能だと思います。

その後、コンビニも過当競争の時代に突入しましたので。思ったような売り上げに繋がらずフランチャイズを途中で辞めたいといったトラブルも発生しています。本部の指導とか強引なやり方に反発してですね。何件かは訴訟にもなっているようですが。

それでも今のところ、マニュアルの全文が外に流出した気配はありません。

何でもどこから流出したかわかるように通し番号とか透かし、ウォーターマークが個別で入っているとか。まあこれは人づてに聞いただけなので本当かどうかは知りません。

外から店舗を眺めた場合、おかしいとは思いませんか? それぞれが違うフランチャイズに加入しているのに、見た目には似たような形の店ばかりになります。

いつ行っても妙に明るい店内で24時間営業、本棚が必ず窓際にあり透明なガラスで外から内部が見える構造になっていると思います。

下手すれば「おでんの置き方や置く位置」「出す季節」まで同じ。入り口の自動ドアや明かり取りの窓、商品の陳列棚の造りにしろ、カウンターの高さや雰囲気も似ているとは思いませんか?

壁や床の色も同じ。異なるフランチャイズに加入しようとも、店鋪や内装の雰囲気などは極めて似通っています。違うのはフランチャイズのマークくらいでしょうか?

看板さえかけ変えてしまえば、各社とも殆ど見分けがつきません。

不思議だと思いませんか?

商品の品揃えにも各社、多少派独自の品物もありますが、そんなに大きな違いはありません。

最近になって各社共差別化を計ったり、他とは違う商品を置こうとしています(CD機や金融商品、ゲームソフトの販売など)が、なかなか難しいでしょう。当たった商品とかサービスはお互いがモノマネしたりチェックして導入しますからね(笑)。

店鋪の形や造り、運営方法はかなり似通っています。

それはね、元になっている知識が各社とも同じ物だからです。

真っ暗闇の中で明かりが見える「集光効果」

夜、暗い夜道を歩いているとします。すると前のほうに明るい何かがあります。

見るとコンビニが営業しており、歩いている人は、なぜだかそこにフラフラっと吸い込まれるようになります。

これはですね、人間が暗い夜道を歩いていると不安感が増大される傾向があるからです。ある一定の明るさのある場所を発見すると安心するので、ついつい、そちらに引き付けられたりします。

コンビニがどのチェーン店でも同様に「明るい」のは集光効果なども狙って、ルクス(明るさを示す単位)を厳密に決めてあるからです。

ですから蛍光灯の設置の位置や本数まで決められています。

今ならLEDですね。コンビニの場合はメンテナンスの費用や人員の確保が大変です。本部の人間が店舗の確認に来た際に蛍光灯の一本でも切れてると大変ですよ。管理が行き届いていないとして指導の対象になったようですから・・・。

LEDになって導入時の初期投資は多くかかりますが、ショーケースや天井の蛍光灯切れは激減しています。以前はバックヤードに蛍光灯が保管されてました。24時間営業ですといつ切れるかわからない。営業時間中に買いに走るわけにもいかないので、そういった備えも必要だったのです。

後になってその知識を得た某弁当チェーンが、同じ効果を狙っていますね(笑)。フランチャイズ本部からの指導で入り口を広げ、天井灯を大きく増やしています。

電気代がかかるから「蛍光灯の本数は少なめに!」と言っていた時代もあるんですよ? 深夜営業をやってた個人商店でも蛍光灯の本数を抜いてる所がありました。

現代人からすれば、コンビニはいつでもそこで営業しているという安心感があります。行けば誰かが必ずそこにはいるのです。その上に夜間であれば「中が明るい」という安心感がプラスされます。

大変興味深いんですが。深夜に人が集まったり安心するのは集光効果といって、昔から伝わる心理効果の一つでもあります。虫が光に集まるのは単に紫外線に影響を受ける習性ですが、人間の場合は心理的な不安を解消するために光を求めます。

昔はね「キツネに化かされた」とよく言ったんですよ。

昔話でよくあるのは、道に迷った旅人が暗い夜道を延々と歩いていると山道の向うのほうに明かりが見えます。ポツンと遠くにみえているその明かりを目指して懸命に歩いて苦労して辿り着くのです。

行って見ると人家があり、そこの住人に一夜の宿を頼みます。

「ヤレヤレ助かった」と思って一晩を過ごし、朝、目が覚めるとそこが廃虚であったり、無人の家であったるするパターンですね。

中にはタヌキと朝までどんちゃん騒ぎしていたとか、美女に誘われた鬼婆に殺されそうになった、などの幾つかのバリエーションがあります。

暗い夜道を歩き、単調な道筋を歩いていると無意識のうちに不安感が増大してしまいます。それが長時間に及ぶと精神に変調を来します。そういった時に明るい光を見るとフラフラっと無条件にそちらに近付いてしまい、安心するのです。

そこで何か話しかけられたら? それは効果が絶大かな? と催眠術師としては思ったり。

長時間に渡って、真っ暗で単調な道を歩いていると不安感から軽いトランス(催眠)状態になる場合があります。実際に体験していないのではっきりとは断言できませんが、道を歩いていた先人達は星明かりや月明かり、「狐火」や蛍か何かで幻覚を見たのかもしれませんね。

コンビニの話からはちょっと逸れましたが、人が集光効果で「光のある場所」に吸い寄せられる所までは同じです。どんなに照明器具やLEDが発達しても今も昔も人間には違いないので。

昔話では、そこに悪人や恐い「山姥」がいたり、旅人が騙されるパターンになるのです。

ファミレスでもコンビニでも使っている「窓際での集客効果」

また、どのフランチャイズでも道ぞいに面した壁をわざわざガラスに取り替え、雑誌やマンガなどを配置しているのにも理由があります。

コンビニに売り上げにおいて、もっとも売り上げが大きいのは、お昼時と夜(夕方から11時前後にかけて)になるのです。

雑誌の立ち読みなどで人が「立っている」とそれは外からでも見えます。つまり、流行っている店であるという印象を与えると同時に、特に夜などは「人が中にいる」ことが見えることで人を安心させる効果があることになりますね。

壁をガラスに取り替え、その上で雑誌を読むように配置してあるのは、それが通りから中が見えることを意識して作られています。

「中にお客さんがいる」ことが心理的な効果を与えるのです。いわば、「立ち読みするような客」も、お店の看板にしてしまっているのですね。ガラスを多用すれば店舗を広くもみせられます。

まあ近年はスマホや携帯カメラが発展し過ぎまして。いわゆるデジタル万引きというものが問題化しました。立ち読みをするお客さんも宣伝効果や集客効果に用いて店を流行らせたい所なんですが。

立ち読みだけではなくスマホで最新作を写メして帰る客が増えたので。売り上げが伸び悩んでしまい出版社が対策を講じるようになりました。コンビニとしては立ち読み客も歓迎したい所なんでしょうが、漫画や雑誌にラップやヒモをかけて中が開けられなくなっています。

強盗予防のためだけに、壁の一面をガラスにしているのではないのですよ(笑)。むしろ集客効果や安心感を求めて、そういった構造になっています。

残念ながら個人営業のお店では、そのようなことまでは考えが回りません。

これはファミリーレストランやラーメン店などでも時々、用いられる方法です。窓際に先にお客を配置することで、流行っている店だという先入観を「これから入店しようとする客」に外から眺めさせて与える効果が期待できるのです。

通りに面した外壁をわざわざ掃除の手間がかかって費用の高い1枚ガラスなどを用いるのはそれなりに理由があるんですよ。

知らない個人のお店なら普通の壁にします。ガラスを用いないならば工費は大幅に削減出来ますから。昔の個人商店は窓がなくて真っ暗でした。電気代を惜しんで蛍光灯を外したり、置き引きとか強盗を恐れるから外から見えない構造にして壁も厚くなっています。

外壁を全部、ガラス張りにするってことは。中の様子が丸見えですからね。個人商店だと衆人環視になりますし、ご近所さんとか常連さんにも中で働いている姿が見えます。

疲れるんですよ。地域密着型の店舗ですから外からは見えないようにしたい。グリーンとか赤の屋根にはめ殺しの小さな窓、いわゆる喫茶店と同じような作りの商店が昔から多かったと思います。

それに個人商店は「夜は店を閉める」のです。一階が店舗で二階が住居というケースがあります。コンビニのように最初から24時間営業を目指して設計されたわけではありません。夜中に外から見えると窓ガラスを割られて現金や商品を盗まれますよ?

住宅を兼ねていますので、コンビニの発想とは真逆の構造となります。

一般店、つまり「24時間営業にすれば客が入る!」とだけ考えて営業を行っていたお店や商店が結局は淘汰(とうた)されて、現在のようなフランチャイズのシステムだけが勝ち残ってきた背景には、そういった「心理効果」を効率良く取り入れてきた背景があります。

他にも様々な工夫がコンビニにはあります

流通のルートや商品の確保や保管、補充のシステムだけではなく、心理学の効果を含めた店鋪の設置や店員の応対、それらを全て含めたマニュアルを海外から持ち帰り、日本に合わせて整備、システム化した人達がいたんですよ。

参加する店鋪の数が多くなったことでフランチャイズ加入料などから費用をねん出し、大規模なテレビCM等も可能になりました。それが更に結果を分けることに繋がります。

時間延長だけで対抗していた個人営業のストアでは太刀打ちできませんね。仕入れをまとめて広告を打つようになってコンビニが軌道に乗った時点で独自の商品開発などにも着手しています。現在ではコンビニにしか売っていないスィーツとか限定商品が数多く存在します。

コンビニにはまだまだ、他にも心理効果を狙った物が沢山あります。飾り棚(商品陳列)なども、下に行くほど前に張り出し、角度は緩やかになっています。

これは上から見下ろした際に商品が見やすくなるので、購買意欲をそそる効果を狙っています。同じ角度で棚を作ると下の商品の販売は鈍化し、下手をすればまったく売れなくなるのです。

いわゆるデットストックになってしまうのでスペースが無駄になります。コンビニは商品の入れ換えが激しく、たった数日から数週間で取り扱い停止になる例もあります。

普通の個人商店では棚は「商品を仕舞う」イメージがありますが、コンビニでは「見せる」ために使用されています。なので棚の奥行きは驚くほど浅いです。その浅い棚に納まるようにメーカーと共同開発でパッケージを短くしたり、コンビニ用のサイズの商品を収納してあります。

残りの品物は棚ではなくバックヤードか追加搬入で賄います。棚を浅くすることで陳列スペースを広げ一列多く配置します。そうすることで更に多くの品物を公開することが出来ます。

レジを待つ間にも一工夫されています。レジの周辺には甘い物や特価品、ガムや飴などを並べる店鋪も多いです。支払いの待ち時間に何かの商品手に取ってもらおうという作戦です。

金額的には些細なものに思えるかもしれないですが、メーカーとか全体でみれば相当な数字です。飲料品もレジ周りで新商品の販促キャンペーンをやったりします。

私がコンビニにおける心理効果を調べるうちにもっとも驚いたのは、来店時に行われる店員の「いらっしゃいませ」という声のかけ方です。

ただ単に入店してもらったお客さまに感謝の気持ちでお礼を言っているのだ、と思っている人も多いと思いますが、実際にはそうではありません。

入ってきた際に「いらっしゃいませ!」といわれると「店員に注目されている」といった効果を生みます。誰かに注目されていることを意識させることになるのです。するとね、万引きや強盗などの犯罪の発生率が顕著に減少することが実験により報告されているのです。

これはマンションなどにおける防犯指導でも行われています。警察署の指導などでも常識ですが、マンションやコミュニティ住人が見ず知らずの人(侵入者)へ「どちらの方ですか?」「どこのお家の方ですか?」などと質問したり挨拶すると犯罪の抑止、予防に繋がるんですよ。

壁のあちこちに鏡が貼ってあるのもコンビニの特徴です。壁面の棚や冷蔵庫はわざわざステンレスタイプや鏡面仕上げにしてあります。あれは店舗内を広くみせる効果もありますが、死角を減らして万引きを防止しているのです。

他の仕事にも応用できる

いかがですか? コンビニで使われている心理効果のほんの幾つかの例だけでもこれだけあるのです。

こういった詳しい理由をまったく知らず、ただ漠然とマニュアル通りに行っているに過ぎないコンビニの経営者やアルバイトも多いのかも知れないですね(笑)。

先にも少し触れましたが、こういった知識が広く広まってしまえば抑止の効果が薄れます。また「お前の店はお客様を泥棒扱いにするのか!」と大騒ぎされても困りますので詳しい説明はありません。

入店時に「お客様には一人残らず誰でも挨拶しなさい」とは書きますが、それについての詳しい理由とか背景は教えないものです。

アルバイトにそういった知識は無駄なものですから・・・。

実際には強盗とか万引きの抑止だったり。日本人か外国人かも反応で解ったりがあります。具体的に防犯とか売り上げの増加に繋がる技術や知識はたくさんあるんですよ。

もちろん、スーパーや百貨店などでも様々に心理効果を取り入れ、何年も前から当たり前のように行われている方法もあることになります。心理効果と呼ばれるものは宣伝広告やチラシ、インターネットのホームページや動画(CM)などにも当然、たくさん含まれています。

商品販売に関わっていたり、流行と呼ばれる文化を形成している人達でマーケティングや群集心理、心理効果を狙った色彩や配置についてまったく興味がない、という人はいるはずがありませんよ。

アメリカなどでは選挙戦も心理戦の応酬です。着てゆくスーツとかネクタイまで相手陣営を調べてから決めるようで、双方とも専門家を雇って腹の探り合いをやってますね(笑)。年々巧妙で激しくなっておりSNSやTwitter、有名ブロガーまでを抱き込んでの大騒動になっています。

商店主とか起業を考える若い方、父親の跡を次いで二代目になろうと考える人なども、できればその辺りについてはよく調べて知っておくべきですね。知っているのと知らないのとでは結果が大きく異なってきますから・・・。

私は講演会などでは、そういった話を中心に話を進めています。

どこかの催眠の大先生のように、決まりきった催眠の話ばかりやったり実演だけ強調して繰返しやっているのではありません(笑)。私個人としてはむしろ、そういった部分は控えめにしたいと願っています。

催眠「術」は確かにインパクトはあるのですが。それだけしか出来ないとか他の心理学のテクニックが価値がないとか利用方法がないと思われるのも嫌な感じがしますので。

同業者やお客さんに知られたくないと思っていますから、心理効果を全面には押し出さないものの、その効果を積極的に取り入れている店鋪や企業は意外に多いのです。

一般のストアが同じように24時間営業にしたにも関わらず、結局、大手コンビニに対抗できなかったのは資金量とか商品流通のシステムを握っていることにも一因はあったのかもしれません。

ですが、そればかりではなく「心理効果」などのノウハウを持たなかったことも私は大きな原因だと考えています。少なくとも同じ程度のノウハウを持っていれば、それらの幾つかは生き残ったでしょう。

薄暗くて見えにくい店内。乱雑に置かれた商品や確認しにくい陳列棚。お客さんが入ってきても挨拶もなければ、おすすめ商品が何かもわからない。鏡やガラスは少なく天井が低かったり歩きにくい通路。そういった致命的な欠陥を持つ店舗が、営業時間を延長するだけでは難しいと思います。

現在、売り上げに悩んでいる店鋪やこれから何かのフランチャイズに参加しようと考えたり、自分で何かの仕事を起業しよう、と考える人などはそういった部分もよく考えた上で挑戦して下さい。

立地条件がいいのに、売り上げが伸び悩む場合には構造上や心理学上に問題がある可能性もあります。

ここで解説したコンビニなどの知識は、他の仕事でも応用可能ですよ。

価値とか意味を理解してから手を出して

何の仕事においても、私はあまり売り上げで悩んだことがありません。たぶん、心理効果を十分に狙って「根回しをして」から売り上げを作るからでしょう。

それには人には教えない方法も含まれます。

もちろん催眠を使って周囲を操っている訳ではありませんけどね(笑)。

あちこちで色々な仕事に携わって大きなお金を動かす人々とは何人もお会いしてきました。年商数十億円から最大、数百億円くらいの規模の会社なら何度かお付き合いがあったことはあります。

残念ですがすでに倒産したとか失脚した、トラブルになっていなくなった人も大勢います。

実業界の帝王とまで呼ばれた方もいたんですけどね。ここでお名前を出すのは支障がありますので伏せますが、知れば皆さん驚くと思います。

そこには当時、「絶対に失脚することなどない」と思われていた人も含みます。

商売が失敗する人の多くは「性格」の問題です。個人の性格が商売や仕事に影響するんですよ。強引に物事を進め過ぎる、しっかりした経営者だったのに「親族」(特に息子)には甘くて経営判断を誤る、女性に手を出してスキャンダルが発覚、派閥争いに破れるなどもあります。

本業では堅調だったのに、サイドビジネスとか変な宗教に入れ揚げて全てを失う例も見ています。

ですから、そういった部分までを含めるとこれも心理学の範疇かもしれませんね(笑)。

心理学の知識とかマーケティングの知識、技術は確かに素晴らしい効果を発揮することがあります。それは長年、こういった仕事に携わった私自身がもっとも実感しています。

ただし、その価値を理解できない人には何の意味もありません。

先にも少し触れましたが、わざわざアルバイト店員のマニュアルに「挨拶が万引きや強盗の防止になる」とは書かないものなのです。

大切な部分とか流出して困る部分は伏せるんですよ。書きたくたって書けないことや、わざと伏せる部分だってある。知識とか技術とか経験は「誰しもが簡単に共有できる」ものではないんです。

ネットが全盛の時代ですが(笑)。今もコンビニマニュアルの全文は流出していないでしょう? 私のこのホームページは膨大な量の情報とか文章が載せられています。

それにしたって私からすれば一部ですよ? 商売の肝、自分にとって本当に重要な部分を。誰でも簡単に覗ける無料のホームページに公開していると思いますか?

あなたが逆の立場でも同じでしょう。自分のお金儲けとか商売、家族や友人のために用います。そこの部分をタダで教えろとかケチケチすんなって言ってくる人がいたら。あなたならどうしますか?

インターネットはね。何でも載ってる何でも検索できるように錯覚しますが(笑)。反対に言うと「大切なことや肝心な部分は」何も載っていないことも多いのです。

個人の性格とか嗜好も商売に影響する

経営者だったり、管理職や「上」を目指すなら誰かが伏せているものとか、企業や商売敵が隠している部分も調べて多少は知っておいた方がいいですよ。

特に催眠とか心理学、商売とか経営に興味のある若い人であるならば尚更ですね(笑)。

コンビニにおける挨拶の例にしても、中途半端にマニュアルを聞き齧ったり読んだ程度の人は「たかが挨拶」にそういった深い意味があるとは考えていません。

ですので、面倒になっていつしか端折る(はしょる、省略する)ようになります。深く考えることもそれに潜められた意味についても考えることはなく「この程度はいいだろ」と何となく思うのです。

これが「性格」です(笑)。要するに手抜き。

こういう人にはマーケティング、心理効果を説明しても意味を理解できない。

これはバイトならまあ仕方ないですよ。正確な意味など教えてもらっていませんから・・・。まさか挨拶で万引きが減ったり、強盗を撃退したり予防する効果があるとは習っていません。

ですので「それをいつもきちんと行わないと」とは思わないものです。

実際にはそういったことをきちんと繰り返すことで、下見に来た強盗犯が別の店舗にターゲットを変えたり、変な若者が出入り口にたむろしたりが減ったりもするのですが・・・。私は最初は知人の警察官に実情を教えてもらいました。

これも心理学の知識の一つですが、若者がたむろする場所にモスキート音を流している経営者や施設もありますよ? モスキート音とはある年代にだけ聞こえる不快な音のようなものです。

アパートの駐車場やコンビニの前に若い連中が溜まるようになって住人が出ていったりお客さんが減ったので。モスキート音を定期的に流して撃退するということを実践したケースもあります。

心理学者には以前からよく知られた手法だったのですが。近年になって日本でもテレビ番組が紹介したためにバレました(笑)。黙って使ってた人はいるわけです。

「モスキート」は、深夜に店の前などにたむろする若者たちに不快音を聞かせて退散させるために、2005年にイギリス・ウェールズのハワード・ステープルトンによって開発された。

もっとも、詳しいシステムを説明しても理解できない方もいます。

困ったことに、そういった人にも複数お会いしています。面白い情報とか特殊な技術が持ち込まれても、理解できないとか「ただの偶然だ」と言い張る経営者も、日本には意外なくらいに多いですよ?

「店の灯りを明るくしたり、ショーケースを赤くしただけで売り上げが伸びるわけがない」とかね。「そんな音を流しただけで若者がたむろするのが止まるわけがない」とかね。

現実にお弁当屋チェーンなどは自社のマニュアルを見直し、天井灯の本数を増やしたりしてるんですけどね(笑)。店内が暗いと言うだけで顧客が他の店舗に逃げることを避けるためでしょう。

設備代、電気代と引き換えにしても価値があると判断したためです。

無能な経営者や上司だと心理学の範疇だけにとどまりません。部下とか得意先、知人や友人、スタッフから貴重な意見とか面白いアイディア、興味深いデータがあがってきても自分が気に入らない、理解できないというだけで無視したりもします。

どんな優れた手法とか技術、知識や経験でも、運用するのはただの人間です。その人間が中間で作為を挟んでしまったり、内容を理解できないで歪めてしまうようでは正しい利用はできません。

学ぶ時は偏見を捨ててから

性格的に身勝手な人とか、基本的な考え方が独りよがりな方は、他の誰かの知識とか経験「情報」に敬意を払いませんよ? 全てが無料で教えてもらえると考えますし、簡単に手に入ると思い込みます。

小説や漫画の続編を「無料で今すぐ公開しろ!」って言い張る行為に似ています。

手に入ったからといって感謝もしませんし、対価も支払おうとしません。

結果として嫌気が差しますから周囲からは人がいなくなります。大切な情報が入らなくなったり、優秀な部下は嫌気が差して辞めてしまうでしょうね(笑)。

そういった感覚が身に付いている人だとどんなに素晴らしい知識や防止法、マニュアルを提示しても無駄です。用いる人に理解力や覚悟がないならば何の役にも立たないでしょう。

冒頭の部分で紹介した食肉パッケージへの「ガス充填」とか「専用蛍光灯ライト」の話でも、初期の頃には散々馬鹿にした経営者もいたようですよ(笑)。

「そんなものを多額な費用をかけて導入するだけ馬鹿馬鹿しい」だとか「どうせ高い蛍光灯とかガスが売りたくて都合のいい話をでっち上げているんだろう」とか・・・。作っているメーカーも当初は散々、苦労されたようです。

ですが、実際に他が数多く導入して効果があるということがわかったら「何でもっと早く持て来なかったんだ!」と怒鳴られた例もあるらしいです。困ったもんですね。

歴史書でも読んでみてください。三国志にでも日本の武将列伝にでもそのような話は履いて捨てるほどあります。立場を利用して大きな態度をとりたがる人は、自分の耳が痛い話は聞きません。

都合のいい話だけ抜粋します。残念ながら社会においては、そういう人達が経営者だったり「あなたの上役」だったり得意先だったりすることもあるわけです。

腹が立ったり、むかつくことも多々あるかもしれないですが、だからこそ出し抜ける可能性も残るわけで・・・。特殊な知識とか技術は「先に手にして」きちんと把握したほうが勝ちですよ。

理解してくれない人がいることを嘆く必要はない。

それこそがあなたのチャンスなのですから。

知識とか情報を正しく用いることができるのは、冷静な判断力と洞察力、応用力を持つ人です。

マニュアルを眺めてその物まねを行おうとするのではなく、その文章が書かれた経緯や手順の真意を探ろうとすることですね。

コンビニで「店員が挨拶する」というその一点だけでも学ぶべき教訓、利用出来る知識や統計、確かな技術がそこには存在します。

偏見持ってしまうと損ですよ(笑)。特に経営者とかこれからを担う若い世代はそのような感覚に陥らないように注意しましょう。

私がホームページに修正や改訂を加えている理由

あと、勘違いしている方に教えておきますが、マニュアルは常に進化しますよ(笑)。知ってお終いではなく導入したのが「全ての始まり」なんです。

私はそう考えてこのホームページを綴り、時に以前のコーナーを改訂して著書を出し、テキストを何度も修正しながら作っています。

時代背景で徐々に変わるものですから。ずっと同じだと参考にならないので面倒でも何年かに一度、自分で手を入れています。

ウチの場合はサイトが分厚くなってしまい、直すのが大変なんですが・・・。コンビニチェーンと違うのは全ての作業を私一人でやっています。

コンビニやファーストフードのマニュアルが電話帳か辞典のように異様に分厚くなった背景には訴訟対策の意味もあります。

自分たち(本部)が訴えられない、責任を背負って大変にならないようにとの保身の意味もありますので、大切な知識ばかりではなく訴訟よけのために膨大に書き込まれた記述もあります。

どんな優れたマニュアルでも役に立たない記述は削る事になりますし、何かを付け足す、補足説明を入れなければならないこともあります。どうしても変更を加える必要も出てきます。

なので私は、ホームページで情報を追加したり何度も修正を行っています。

何を勘違いしたのか「お前の持ってる知識を何もかも詳しく教えろ!」「コンビニの例のように全てをわかり易く解説してホームページで公開しろ!」と強く言ってきた連中もいますが・・・。

ここではっきりとお断りします。

嫌・で・す (笑)。

私が苦労して身に付けた技術や知識、広い意味での「経験という名の財産」です。

もちろん、教えるのはやぶさかではない。そのために指導もテキストの販売も行っているのですから・・・。ただし、やはり筋がいい人とか私が納得できる相手に教えたい。

安易に転売や盗用を企んだり、私に敬意を払おうともしない相手は私にとってのお客様ではありませんよ? 単なる迷惑な強盗犯です。

メールの時点で高圧的だったり、何かを教わる立場であるにも関わらず態度が尊大な人が「私の正当な後継者か?」と問われれば、それはやはり違うような気がします。

パソコンやネットの向こう側には相手がいます。ですから不愉快な内容、高圧的なメールを「相手に送るべきではない」ってことばかりが繰り返し書かれているのが私のサイトでしょうから・・・。

そこを読んでいなかったり理解していない人が。私から何を教わろうというのでしょう?

仲良くなれば詳しく教えるでしょうが、これから要点を訊き出す側がそんな感覚でどうするんですか(笑)。知識や経験はその人個人の財産です。学ぶならば節度を持って望んでください。

それとまず偏見を捨ててから取り組んでください。

先にも述べましたが、最初から心理学とかマーケティング、催眠に対して強い偏見や歪みを持っている場合、正確な分析も技術の習得も行えませんよ。

そういった人は自らの生活や仕事にうまく取り入れることができなくなるのです。

コンビニやファーストフード業界がマニュアルのコピーや再配布を厳しく規制しているのは、それを整えるまでに膨大な時間と費用がかかっているから。

それを「ただで寄越せ!」とか「何でコピーさせないんだ!と怒鳴るのは筋違いです。そのマニュアルを育て、整える過程までを含んで始めて高い価値があるのです。賢明な読者は私のホームページや著書、テキストを読んでその裏に存在する意図や真意を読み取ってください。

コンビニなどに使われている心理学の知識も、歪める事なく学んで理解して欲しいと願っています。

このコーナーの初稿は1999年に書かれています。年数が経過しましたので2017年のサーバー移転の際に、読みやすいようにレイアウトと一部に加筆修正を加えてあります。

1999年06月19日 初稿

2017年12月09日 加筆、修正

谷口信行

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