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コミュニティの心理学2

2010/07/11改訂
1997/09/01初稿

あなたは何を守り何を育む(はぐくむ)のか?

正常と異常の違い

精神障害と異常者との違いについては先に述べました。

では、異常者と正常者の違いとはなんでしょう?私も講演会や実演のおりにそういった質問を受けます。凶悪事件や凶悪犯罪の後では尚更、増える傾向のある質問ですね。

一般人から心理学者、自称、専門家から政治家まで皆が難しく考え過ぎるようですが、私の解説はしごく簡単です。

異常者とはただ一言で表現できます。

それは「コミュニティを脅かす(おびやかす)者」です。

実際には、異常と正常を明確に分けるものはありません。数多くの相談者、心の悩みを抱える者と向き合ってきた私の偽らざる感想です。「私はおかしい、私は異常だ」「私はおかしくない、私は正常だ」と告げる人は、それぞれにたくさんいますよ。

相手の発言を真に受けて、そういった人達と会話していると混乱しますよ。異常だ、と言っている人の受け答えがまともで、「正常だ」と言ってる人の受け答えがまったく理解できないこともままあるからです。

実際問題、私は「正常だ!」と言いながら、大勢に迷惑をかける人はいますよ。「私は異常だ!」と言いながら、他人に温かだったり優しい人も社会には大勢います。

ご本人の自己申告くらいあてにならないものはない。

興味深いのは催眠においても同じです。「ぼ、僕は催眠によくかかる筈だ!」も「絶対にかからない!」もあてにはならない。あくまでその人の自己申告なんですから(笑)。

はっきり言えば「正常か?異常か?」などご本人にはわかりません。周囲が勝手に判断するものなのです。

その人の所属する「コミュニティ」にとって、その人の行動や存在、考え方や雰囲気があまりにも「異質」であって、馴染まないものならば受け入れられません。

ただの異質な考え方や雰囲気だけならいいですが、実害が出れば話は別です。実際にその人の行動でコミュニティに直接的に影響や被害が及ぶなら、それは「異常者」に分類されてしまいます。

パッと見、一種の「異常者」ともとれる行動をとる人は、社会に大勢いますよ。

女装癖のある人や、SMっぽいことにしか興味のない人、裸にならないと用を足せない人や、匂いを嗅ぐ癖が止められない人、同性にしか興味がもてない人、数え上げればキリがない(笑)。

暴力傾向が強くて他人を殴りたい人、車に乗れば人が変わったようにアクセルをふかす人や、人形(フィギュア)ばかり集めている人、恋人や奥さんがいるにも関わらずかたっぱしから浮気を繰り返す人もいます。

他人にみられていないと興奮しないというカップルとか、露出癖が強くてどこでも服を脱ぐ人、こういった人は別に珍しくもありません。

相手に冷たくされたいために、妊娠して中絶することが好きなんて女性にもお会いしました。中には理解できないというか私には無理だとか、怖いと思う人も含まれますよ。

でも、その多くは「異常者」とは呼ばれません。

社会とかコミュニティの懐(ふところ)は意外に深いんです。どんな極端な行為や行動も双方が同意の上であったり、他人に多大な迷惑をかけない場合にはあまり深く干渉しません。その多くは許されるんですよ。

特に日本ではその傾向が強い。パーソナルスペースのコーナーでも触れましたが他人と距離を起きたがる傾向があって、相手を許しを得ないと入ってこない。

それは同時に他人の趣味とか嗜好に必要以上に干渉しないことを意味します。 Read the rest of this entry »

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